不透明な状況のもとで、前例のない数多くの課題に直面するこの時代、創造性こそ、貴重な財産だと考えられていますが、実際は、それほど価値あるものとして扱われていない面も...。これは、なぜなのでしょう?
Photo by opensourceway.リサーチニュースサイト「ScienceDaily」では、米ペンシルバニア大学で実施された2つの研究結果から、「ヒトは、クリエイティブなアイデアを否定せずにはいられない」と指摘しています。
研究結果では、以下のことが、明らかになりました。
- クリエイティブなアイデアは、奇抜なもの。そして、この奇抜さが、人々を不快にさせる、不安定な感情を誘発する。
- ヒトは、すでに実証済みである、正しく、純粋で、実用的なアイデアを好むゆえ、クリエイティブなアイデアを退けてしまう。
- クリエイティブな提案の妥当性が客観的証拠によって裏付けられているとしても、それゆえ、ヒトがこの提案を受け入れるようにはならない。
- クリエイティビティを否定する先入観は、とらえどころのないものなので、ヒトはなかなかこれに気づかない。そして、気づかないうちにクリエイティブなアイデアを認識する能力が阻害されている。
もちろん、不快に感じるアイデアが必ずしもクリエイティブなものとは限りませんが、一方で、そのアイデアが気に入らないのは、クリエイティブなものを否定する「先入観」ゆえ、という可能性もゼロではありません。なんとなく気に入らないアイデアに出会ったら、もう一度、冷静に考えなおしてみるという習慣をつけると、クリエイティブなアイデアを見逃さずに済むかもしれませんね。
Why We Crave Creativity but Reject Creative Ideas | ScienceDaily via Smarterware
Adam Pash(原文/訳:松岡由希子)