ライフハッカー編集部様

「どのブラウザが速いか?」はよく批評されていますが、自分の経験だと、どのブラウザも複数のタブを開いてしばらく使っていると、動作が遅くなります。Chromeにせよ、Firefoxにせよ、Internet Explorerにせよ、ブラウザがノロノロスピードになることには、どのように対処すればよいのでしょうか? 教えてください。

PN:スピード求む(Need for Speed)

Photo by William Warby.

 スピード求むさんへ

最近のブラウザではよくあることです。起動時間や処理時間は話題に登りますが、定期的に使っているとスピードが落ちてくることに、多くの人々が不満を持っています。ブラウザには人によって好みがありますが、こちらでは、ブラウザのスピードを改善する一般的な方法をご紹介しましょう。

1. 不要な拡張機能をアンインストールする

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ブラウザにかかわらず、バックグラウンドで起動している拡張機能は、いくつかあります。「Mozilla Foundation」によると、古い拡張機能が、Firefoxの能力を下げる原因になることもあるとか。Chromeの拡張機能も例外ではありません。拡張機能は、ブラウザの利便性を向上してくれる一方で、ブラウザ速度を下げることもあります

ブラウザのスピードを改善する方法のひとつは、インストール済みの拡張機能を詳しくチェックして、不要なものはアンインストールすること。また、「同じ機能を果たす、別の新しい拡張機能がないか?」「長期間アップデートされていないままのものはないか?」も、確認しましょう。たとえば、Firefox拡張機能「Mozgest」は、開発者がFirefox 3.6以上のサポートやアップデートをしないとしていましたが、開発コミュニティが新バージョンをサポートすべく、コードをアップデートしています。このように、他の拡張機能で代替する手段もあれば、コードを最新化しようとする開発者も存在するのです。


2. FlashやJavaをアンインストール・再インストールする

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特に、iOSデバイスユーザにとっては、Adobe Flashが使えないことは、たいしたことではないかもしれません。モバイルに最適化されておらず、ナビゲーションにFlashを必要とするサイトなど、Flashを要するウェブサイトもまだまだありますが、Flashをアンインストールして、Flash無しで閲覧すれば、ブラウジングはスムーズになるでしょう。

Google Chromeでは、プラグインをインストールせずとも、設定画面にFlashがあるので、これによって多少安定しますが、Flashのプラグインを無効にすることで、ブラウジングのスピードを上げることができます。

「Flashのないの生活なんて、ありえない...」という方は、Adobe Flashを一度、完全にアンインストールした後、最新バージョンを再インストールしましょう。これにより、最新のセキュリティ更新はもとより、最新版のメリットも享受できますよ。

Javaも同様です。いつ必要で、いつ不要なのかがわかりづらいので、必要なときにだけ有効化して、必要のないときは無効化するという切り替えは難しいですが、Javaは、MacやWindowsパソコンにコピーを残し、旧バージョンやファイルを削除せずに、たびたび更新するため、システムを遅くすることがあります。少なくとも、『JavaRa』といったツールを使って、旧バージョンを削除し、残っているファイルなどをきれいにすることが望ましいです。


3. 閲覧履歴・キャッシュ・個人データを削除する

閲覧履歴やキャッシュ、個人データの削除は、スピード改善に役立つ定番の方法。データを消去したことのない人は、とりあえずやっておきましょう。

Firefoxでは、Windowsなら「オプション」、Mac OSなら「プレファレンス」にあるメニューから個人データを消去できます。また、「プライバシー」タブから、最新の履歴やcookies、その他の閲覧データも削除しましょう

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Google Chromeの場合、ツールバーにあるレンチ型のアイコンをクリックし、Windowsなら「オプション」、Mac OSなら「プレファレンス」を開きます。次に、「高度な設定」タブにある「閲覧データの消去」をクリック。消去したいデータにチェックを入れ、「閲覧履歴データを消去する」をクリックします。

また、閲覧履歴の保存期間を「1日」と短く設定するなど、これらの閲覧データを定期的に消去するよう、自動設定するのもオススメです。


4. DNSサーバを変更する

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DNSは、インターネットの電話帳のようなもの。アドレスバーから入力したウェブアドレスやURLを、サーバのIPアドレスに変換しています。ユーザがウェブアドレスを入力したり、リンクをクリックするごとに、コンピュータがつながるDNSサーバはISPのもので、インターネットに接続すると、自動的に設定されます。

しかし、ISPのDNSサーバは、Googleの無料DNSやOpenDNSといった他のDNSサービスに比べ、必ずしも速いとは限りません。『Namebench』は、ISPのDNSも含め、各DNSサービスがどのようにコンピュータから動いているのかを比較できるユーティリティ。Windows/Mac/UNIXに対応しています。こちらのページからインストールし、コンピュータで動作させてみましょう。接続しているDNSサーバを閲覧し、一番レスポンスのよいものをチェックできます。ISPが一番よければ、他のDNSサービスに切り替えるメリットはありませんが、ISPの提供しているスピードがイマイチなら、他のものへの変更を検討するのも一法です。


5. 複数のブラウザを使う

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タブをしばらく開きっぱなしにしている間にタブのFlashが徐々にクラッシュしたり、ウェブアプリのタブを再度読み込んでくれずにブラウザが遅くなる場合、根本的な解決策ではないですが、タスクごとに複数のブラウザを使い分ける方法もあります。

たとえば、Firefoxの拡張機能が気に入っているものの、Flash動画がよく止まる...という場合は、Flash関連のコンテンツはChromeを使って閲覧しましょう。、Chromeのスピードは好きだけど、ウェブアプリのタブがしょっちゅうクラッシュする...という場合は、ウェブアプリだけFirefoxで使いましょう。

OperaやSafariもインストールすれば、さらに選択肢が広がりますし、ひとつのタスクに集中したいときにも便利かもしれません。

拡張機能やプラグインをインストールするときは、ブラウザスピードと、これらをインストールすることで得られる利便性とのバランスを検討することが、望ましいです。


いかがでしたか? これらの方法でもスピードが改善しない場合は、データやプロフィールのバックアップを取って、ブラウザを再インストールしてみるといいかもしれません。

お役に立てば、幸いです。

ライフハッカーより愛をこめて。

Alan Henry(原文/訳:松岡由希子)