言葉を聞いただけではにわかに信じがたいかもしれませんが、「Psychology Today」によると、経済的に将来の不安を抱えている人は、ほんの少しでも寄付をすると気持ちが楽になるそうです。
Photo by Cory Doctorowこの考え方は、2008年に発行された次のような研究が元になっています。
その日の午後5時までに使うようにと、お金の入った封筒を被験者に手渡します。被験者はそれぞれ何にお金を使うか、グループ分けされています。あるグループは自分のために何かを買うのにお金を使い、他のグループはプレゼントをあげるためにお金を使わなければなりません。その日の終わりに結果を検証したところ、誰かにお金を使ったグループの方が、自分のためにお金を使ったグループよりも幸福度が高かったそうです。
幸福感が増えてストレスが軽減した理由には、いくつかの説があります。一つは、寄付することで、ストレスホルモンの一つであるコルチゾールが下がり、身体的なストレスレベルが下がるということ。もう一つは、社会とのつながりを感じ、いい事をしたという気分になるからということです。
ある一定以上の財産や収入のある人はストレスレベルが上がると言いますし、アメリカなどではお金を持っている人ほど特に多くの寄付をしますが、それもこのような理由からかもしれませんね。さらに詳しく研究の結果や内容が知りたい方は、以下のリンク先(英文)もチェックしてみてください。
Worried About Money? Give Some Away | Psychology Today
Thorin Klosowski(原文/訳:的野裕子)