何か新しいことを学ぼうとする時、丸暗記のように機械的に覚えなければならないとしたら、すぐにやる気が失せて嫌になってしまいます。James Somers氏が、コードを勉強したかったにも関わらず、きちんと使えるようになるまで勉強が続かなかった苦い経験について書いていました。
Photo by ianvoyce.パソコンが流行り始めた頃、最初のプログラマーたちは実際にやってみて学習しました。コーディングというのは魔法のような新しい世界だったのです。画面上でカーソルが点滅するのが、楽しいチャレンジの始まりでした。
他のものと同じように、最近ではプログラミングも、クリエイティブなチャレンジや遊びを通して学ぶのではなく、生徒は勉強すべしと思っている先生から、一方的に教えられるような学習方法が多くなりました。Somers氏は本の中で、その問題について触れています。
コーディングの世界に入りたかった私は、すぐに熱くなる郊外のバカがするみたいに、母親にショッピングモールへ連れていってもらい、Ivor Horton氏の1,181ページ、重さ2kg以上もある『Beginning Visual C++ 6』を買ってもらいました。その本を読んで、一度に一つのチャプターの知識がすんなりとモノになり、プログラマーとして働く自分を想像したのです。
予想に反して、一週間で私は挫折しました。その本は難解で全然面白くなかったのです。練習問題も難しく、今まで本を読んできて感じたような面白さを、少しも感じられる気がしませんでした。もっと言うと、全く何も感じられなかったのです。その本を手に取ったのと同じような勢いで、その本を読むのをやめました。
ここでの問題は、実はSomers氏にはありません。彼はコードを学びたいとうずうずしていて、情熱もありました。その本が「一連の構造原理を通して(彼を)ダメにする」ような、つまらない書き方をしていたのが問題だったといえます。
これは、本を使って何かを勉強するのが良くないということでもなければ(別にすべての本がヒドい本ではありません)、クラスを受けて何かを学ぶのが良くないということでもありません。
本気で学びたいと思っているものがあるのに、うまく習得できずにくじけそうになっている自分に気が付いたら、学習方法を考え直してみてください。実際に自分で何かしながら、楽しみながら学ぶ方法がないかを探してみてください。最近では脳トレなどの学習ゲームもたくさんあるので、自分に合ったやり方が見つかるはずです。何事も楽しくないと続けられませんし、続けないと本当に使えるほどのスキルは身に付かないもの。三日坊主にならないためにも、自分が楽しく学習できる方法を見つけてくださいね。
How I Failed, Failed, and Finally Succeeded at Learning How to Code | The Atlantic
Melanie Pinola(原文/訳:的野裕子)