真夏にうだるような汗をかくと、当然ながら異常に暑いと感じますよね。これは実は脳のせいなのだそうです。

「Wired」の記事によると、ヨーロッパ応用生理学ジャーナル(European Journal of Applied Physiology)が、被験者のお尻に体温計を挿し、そのまましばらく自転車に乗ってもらい、様々な気温でどのように体温が変化するのかを実験したそうです(スゴイことをするものですね...)。

Photo by Mohd Nor Azmil Abdul Rahman

 

コントロールテストでは、室内の温度は71.2°F(約22℃)に設定。その次のテストでは、室温は88.5°F(約32℃)に設定。最後の「ニセの」テストでは、温度計は78.8°F(約26℃)を表示させておき、実際の室温は88.8°F(約32℃)と、これまでで一番高い温度に設定しました。

テストはランダムに行われ、7人すべての被験者が3つすべてのテストを受けました(お尻の中の体温計で被験者の体温を測ると、実際の気温よりもちょっと低いです)。

結果はいかに?

2回目のテストの88.5°F(約32℃)よりも、最初のテストの71.2°F(約22℃)の方が、自転車をこぐパフォーマンスは良かったそうです。ところが、78.8°F(約26℃)だと思い込まされていて、実際は88.8°F(約32℃)だった時が、一番パフォーマンスは良かったとのこと。基本的に暑くない方がパフォーマンスは良くなると、被験者のほとんどが思い込んでいたようです。

今度すごく暑い日が来たら、実際の気温は調べず、体温を測ってみましょう。本当の気温を知ってからよりもちょっと低いはずです。頭で考えているより、実際の気温の方が低いと、それだけで、ほんの少しだけ涼しくなったような気がしませんか?

Extreme Heat Slowing you Down? It's All In Your Head | Wired

Adam Dachis(原文/訳:的野裕子)