Androidの最新リリース「Gingerbread」がもうじきお手元にやってきますが、一足先にソフトウェア開発者キットを使い、最新版がいったいどんな感じなのかをチェックしてみました!
Android 2.3の印象を簡単にまとめると、入力が以前より楽、色は前より暗め、電池残量・メモリー表示が以前より分かりやすい、といった感じです。
GoogleがGingerbreadをローンチしたということは、Android SDKのユーザが、2.3を仮想Androidデバイスで起動でき、新規APIをシステム内で使用してアプリを更新したり、いじくり回せるということです。また、オフィシャル動画もリリースされ、ハイライト(英文)の紹介、オフィシャルユーザガイド(PDF)なども用意されています。また、GingerbreadをスタイリッシュなNexus Sの広告動画でも紹介しています。
何が新しいかの概要に関しては、仮想Gingerbread携帯を使って、簡単にまとめてみました。
※注 今回は、ソフトウェア開発者キットを使っての仮想体験なので、Gmail、カレンダー、また、かなり改善されたと噂されているマーケット関連などの、Googleアプリはテストできていません。これらに関しては、他の記事へのリンクを貼っておくので、興味のある方はそちらも読んでみて下さい。 ■新しくなった見映えAndroid 2.2以前は、メタリックな印象に白いメニューボタン、暗めな設定ページとなっていましたが、Gingerbreadは、暗めのテーマにオレンジのハイライトを加えることにより、見映えの印象、操作感が以前よりも統一されています。
暗めの見映えという意味では、HTC Senseプラットフォームなどは暗めの印象で出来ていましたが、Gingerbreadは、メニュー・ウィジェット・アプリなど、全体的に統一感があります。
■キーボードおよびテキストツールキーボードやテキストツールは、今回かなり大幅に改善されています。
以前のAndoirdでは、テキストを選択するのは面倒くさいの一言でした。テキストエリアで長押ししてテキストを選択、トラッキングデバイスを使ってWindows的なカーソルを移動させ、もう一度画面を押し、コピーを選択した後、さらにもう一度画面を押し、ペーストを選択...と、手順だけでも面倒くさい感じでした。
今回のアップデートでは、以前より簡単になっています。テキストを選択するのにカーソルを移動させると、新たに追加されたハンドルが、実際のカーソルの対角線上に表示されます。これを掴んで移動させるので、以前より確実に楽です。テキストを選択する際には、選択範囲を示すハンドルが2つ、iPhone風スタイル(またはSense風)で表示されます。
キーボードそのものは同じように見えるのですが、目に見えない部分、見えにくい部分で進化を遂げています。
- 画面上のキーボードのキーの形状と配置が改善され、入力ミスが少なくなるようにデザインされています。
- 入力中に押した文字が拡大表示され、キーの上部に予測変換候補が表示されます。
- シングルタップすると単語が選択され、予測変換候補の単語に簡単に置き換えられます。Android 2.2の音声入力の単語の提案・置換と同じように機能します。
- 数字・記号の入力も、Sym/Altキーボードモードに切り換えなくてもできます。Shiftを押しながら入力、または「?123」キーを押しながら記号をタップすると、メインキーの上の文字が入力可能です。また、特定のキーを押すとアクセント、記号、特殊文字のメニューが表示されます。
何がバッテリーを消費し、メモリを占拠しているのか、いちいち知らなくても済むのが理想ですが、それは言うまでもなく理想の中だけの世界...。デバイスの中にコンクリートが詰め込まれたのではないかと思うくらい、動作が重くなってしまうことがあるのは、Androidユーザならご存知のはず。
Android 2.3の、設定>アプリケーションメニューから、起動中のアプリ、ストレージ残量、バッテリー残量、使用中のメモリに関する詳細レポートが確認できます。これらのメニューは、Android 2.2にも一応存在していたのですが、2.3ではそれぞれのアプリ毎に、より細かく、より分かりやすく表示されるようになっています。
■マーケットGoogleは、マーケット検索・ソート・リンクに関する問題点などを、一挙に解決してしまうつもりのようです。確かなことは、マーケットが正式に一般公開されるのを待つしかないのですが...。
■その他もろもろGoogle先生のこととは言え、Gingerbreadの全ての変更が「おお、すげえ」と思わせてくれるものというわけではなく、今回のアップデートの大半は、ユーザが待ち望んでいたであろう改善や機能の追加となっています。
- ダウンロードアプリ
シンプルながらあると便利なのが、ブラウザ・Gmail・Emailアプリなどで、ダウンロードしたものの全てが表示されるリストです。この機能が付いたことで「Astro File Manager」などの、ファイルエクスプローラアプリの必要性がなくなっています。 - カメラの選択
携帯の正面側にもカメラが付いているモデルをお使いであれば、カメラアプリで簡単にどちらのレンズを使用するのかが選択可能です。 - VoIPコール
SIPアカウント設定済みの方、または友達や連絡先にSIP番号のある方は、Android携帯からこれらのデジタル番号を通じて、電話が可能です。とはいったものの、恐らく規制がかかると思います...。 - ホーム画面
記録の為にという感じにはなってしまいますが、Android 2.3の起動時ホーム画面は、下記の画像の通りです(壁紙やデフォルトアプリなどは異なるはずです)。Android 2.2とさほど変わり映えはしません。
ざざっと紹介してきましたが、Android 2.3、Gingerbreadでの変更点(ソフトウェア開発キットで分かる範囲)のハイライトは以上です。
待ち望んでいた機能は追加されていたでしょうか? 今回のアップデートで嬉しい点、残念な点などがあれば、ぜひコメントで教えて下さい。
Kevin Purdy (原文/訳:まいるす・ゑびす)