昔お母さんからよく言われた「お行儀よくしなさい!」を守れば、そこそこのお客さんでいることは可能ですが、パーフェクトな泊まり客を目指すには、もう少し気をつけたいことがあるようです。
米lifehackerでは以前「21世紀のパーフェクトなおもてなし術」(英文)を紹介していました。今回は「お客さん編」です。
どんな立ち居振る舞いをすれば、いい泊まり客になれるかというのは、あなた(ゲスト)と、招いてくれた人(ホスト)との人間関係にもよりますが、相手が兄弟であれ、親戚であれ、友人であれ、また泊まりに来て欲しいなあ、と思わせることがゴールです。
1. コミュニケーションが第一Photo by Christopher Macsurak.
最もいやなゲストは、高価な食器を割る人でも、ホストのお年頃の娘さんと失踪する人でもなく(?)、会話のない人です。外で会って、食事するだけなのとは違って、その人の家の中で長い時間一緒に過ごすのに、会話が弾まなかったら寂しいですよね。
あなたがいくら歓迎されたゲストであっても、ホストの普段の生活リズムを、ある程度乱してしまうのは事実です。でも、そこで会話が弾めば、その家の人たちも非日常を楽めることでしょう。
2. ホストとゲストでスケジュールをシェアするあなたが旅行中にどんなスケジュールで行動するかは、ホストにある程度知らせておきましょう。それによってホストは、その日のごはんはどうするかとか、ゲストが外出するなら、その間に用事をとか、ホスト自身のスケジュールを組むことができますよね。
もし長期滞在して、周辺を観光するつもりであれば、航空券やホテルの予約情報、飛行機や電車の運行情報を、リアルタイムでチェックできるツールを使うのも手です。アメリカだと「Triplt」や「TripChill」が使えます。
また、ホストのスケジュールも、ある程度聞いておくことをおすすめします。ホストが翌朝早めに出勤するという夜に、一緒に出かける約束はしない方がいいし、一人で出かけて、ホストが寝ているであろう時間に帰るのなら、静かに戻ってくるという配慮ができますよね。
さらに、ホストとゲストで、どのような時間の過ごし方をするか、前もって話し合っておくことも大切です。ゲストとしては休みを取って来ているのでしょうから、その数日間をホストとじっくり過ごしたいところでしょうが、ホストは仕事が休みとは限りませんよね。気持ちのすれ違いがあったまま、ホストの家に来てしまっては、お互いがいい時間を過ごせません。
3. アレルギーや好き嫌いなどは、前もって伝えておくホストはゲストのあなたに、手料理を振る舞ってくれるかもしれません。なので、アレルギーや好き嫌いについては、前もって伝えておきましょう。医者から食事制限を言われている場合もそうです。あまり注文を多くするのも困りますが、出されたものが食べられないという状況より、あらかじめ伝えておく方が、ホストも準備しやすいですよね。
4. ホストの家の日常について聞いておくゲストが最も気をつけたいことの一つは、ホストの日常をできるだけ乱さないことです。なので、ホストやその家族が、いつも何時ごろ寝るのか、朝は何時に起きるのか、小さい子供がいるのであれば、お昼寝の時間についても、把握しておきましょう。その他の日常のスケジュールに関しても聞いておけば、なるべく邪魔をしないように、自分の計画を組むことができますね。
5. 準備は万端にPhoto by Bradley Gordon.
あなたのホストが「21世紀のおもてなし術」をマスターしていていれば、お客様用歯ブラシを用意してくれているかもしれませんが、できれば、そういうことでホストの手を煩わせたくないですよね。それに、それくらいは用意してくれているだろうと期待するのは、失礼にあたります。準備は万端に。必要なものは揃えて、旅に出ましょう。
6. 荷造りリストを作る旅行に行くときにはいつも使えるような、あなたのオリジナルのリストをつくりましょう。荷物の詰め方については、こちらの過去記事を参照してくださいね。
7. おおまかな旅の計画を組んでおくもしかしたら、ホストが素晴らしい観光プランを用意してくれているかもしれませんが、それをあてにしてはいけません。自分でも、だいたいのプランを考えておきましょう。自分の住んでいるところについては、意外と知らなかったりするものなので、ゲストのあなたの方が、穴場スポットを発見するかもしれません。ホストも知らないような、地元のおいしいレストランに、ゲストが連れて行ってくれたとなれば、ホストにいい印象を与え、また来て欲しいと思われるゲストになれます。
Photo by Jordan Fischer.
旅に出る前にしておくと便利なこととしては、訪れたい場所や、Wi-Fiスポットを、Google Mapの「My Maps」に登録したり、地元の人のブログなどを見て、口コミ情報をチェックしたりすることが挙げられます。
8. 旅先での交通手段を決めておくホストの家の近くに、公共交通機関はありますか? そうでなければ、ホストから車を借りられそうですか? ホストに乗せてもらうのなら、スケジュールを合わせなければいけませんね。レンタカーを利用するなら、前もって予約しておくと便利です。
9. ホストの家はホテルではありませんPhoto by walknboston.
ホテルに泊まる贅沢さの一つに、スタッフがお世話してくれるというのがありますよね。質問に答えてくれたり、ベッドメイキングをしてくれたり、荷物を運んでくれたり。では、友人や親戚の家に泊まるときはどうでしょうか。状況はもちろん違います。また泊まりに来てもらいたい、とホストから思ってもらえるためには、少なくとも来たときと同じ状態にして出るようにしましょう。
10. 自分で片付ける毎朝起きたら、自分の寝具を片付けてください。ゲストルームを使わせてもらっているなら、ベッドメイキングをしましょう。リビングに簡易ベッドを出してもらっている場合、片付けないと、ホストの日常の生活の妨げになりますね。
自分の使った食器は、少なくとも水でさっと流しておきましょう。洗面台を使ったら、濡らしたところはふいておき、トイレもきれいに使いましょう。男性は、使った後に便座を下ろすのをお忘れなく。ゴミを出したり、食事の後のテーブルをふいたりなどの、お手伝いもすすんでしましょう。
タオルやリネンの洗濯物は、まとめて一カ所に置いておき、ホストに一言声をかけるといいですよ。ホストの洗濯機を使わせてもらうときには、ホストの洗濯スケジュールを邪魔しない時間、近所に迷惑にならない時間に行いましょう。
また、リビングのコーヒーテーブルの上に、持ち込んだラップトップを置いて使った場合も、使った後はコードを抜いて片付けておきましょう。
11. かかったコストを補填する「気にしないで」と返されるかもしれないけれど、自分が泊まりに来たことで、かかったコストを補填しようという気持ちが大事です。ホストは、あなたが泊まりにくるから、余計に食料を買ったかもしれないし、タオル類を新しくしたかもしれないし、あなたと一緒に観光地を回って、交通費やチケット代を払ったかもしれませんよね。
直接お金を渡しにくい、ホストの方も受け取りにくい、というのなら、一度食料品の買い出しを請け負って支払いも済ますとか、一緒に楽しむお酒はゲストが用意する、という方法もありますね。それもやりにくい感じだったら、滞在する前にお金をいくらか送っておくとか、ゲストルームに、Thank youカードにお金を添えて、置いてから帰るとかするのはどうでしょうか。
Photo by Marcin Moga.
12. ホストに感謝の気持ちを表すホストが、金銭のたぐいを受け取ってくれそうになかったら、別の形で感謝の気持ちを表しましょう。たとえば、プレゼントをするとか、食事をごちそうするとか。ホテルに泊まったのと同じぐらいのお金を使う必要はありませんが、泊まったつもりで、そのコストからいくらか使うというのは、どうでしょうか。大事なことは、どんなことをしたら、ホストが喜んでくれるかを考えて、それをプレゼントすることです。
13. 家に帰ったらThank youカードを送る旅から戻って家に着いたら、なるべくはやく、Thank youカードをホストに送りましょう。そのときに、どんなところが印象的だったか、ホストと過ごしたどんな点が楽しかったかを、いくつか具体的に書くといいですよ。ホストと撮った写真があったら、送るといいですね。
いかがでしたか? 親しき仲にも礼儀あり。気の置けない友人宅に泊めてもらうときでも、感謝の気持ちを忘れずにいたいですね。
Jason Fitzpatrick(原文/訳:山内純子)