スマートフォンやMP3プレイヤー付属のイヤホンは、お世辞にも音が良いとは言えません。もう少し良質なイヤホンや、ヘッドホンがほしいと考えている方は、古い音楽を聞いてみて、その性能をチェックすると良いそうです。

そもそも、イヤホンやヘッドホンによって、なぜ音は違うのでしょうか? PC Magazineによると、それは現代の音楽のミックスに合わせるため、もしくはユニークな音響を作り出すために、高音域や低音域に色をつけているからとのこと。全ての音楽ジャンルに適した音が出るように作るのは困難なため、それぞれのメーカーが、狙うサウンドを目指して加工をしているそうです。ギターロックはいい音で聞こえても、クラシックはそうでもないといった現象が起こるのは、このためだとか。

 新しいイヤホンの購入を検討している方は、Eminet TechnologyのMultimedia Speaker Testをポータブルプレイヤーへ入れて、帯域ごとのサウンドを、各イヤホンでチェックしてみると良いかもしれません。しかし、イヤホンでは主に音楽を聞いていることを考えると、帯域テストよりも音楽で試すほうが、合理的ではあります。そこで、音楽でイヤホンを試す際には、最近の音楽よりも、レンジが広く、楽器の多い、昔の音楽を聞くと良い(クラシックやジャズ、オールドロックなど)とのことです。

最近の音楽は、エンジニアによって、たっぷりコンプレッサー(音を圧縮)やマキシマイザー(音圧を上げる)がかけられ、ギリギリ音が歪まないところまで(厳密には、歪んで聞こえないだけで歪んでいるとか)音量が上げられています。リンク先のグラフを見ても明らかですが、上の2010年の音楽に比べ、下の1969年の音楽はレベルが大きくありません。そのため、各帯域がどの程度出ているかを試すには、音量レベルの上げられていない、古い音楽のほうが良いようです。

とはいったものの、スピーカーやイヤホンを試すのに、最近の音楽が全く向いていないというわけではありません。聞き慣れた曲で試したほうが、違いがよくわかるからです。スネアの音がシャープじゃないなとか、シンセの音のヌケが悪いなとかいったことは、馴染みのある曲のほうがわかりますよね。

皆さんは、自分流の音響チェック術を持っていますか? オススメの方法などありましたら、コメント欄への記入お願いいたします。イヤホンやヘッドホンに関しては、こちら(その1その2)も参照してみてください。

How To Test and Tweak Your Headphones Or Earbuds [Tested]

Adam Pash (原文/訳:松井亮太)