デジカメの写真をプリントする端末などの、いわゆるデジタルキオスクでは、毎月数千ものUSBドライブやメディアが使われています。そのほとんどは、セキュリティも満足にはなされていないので、あなたの使ったメディアが、ウィルスを伝染させる媒体として使われてしまう可能性があります

と頭では分かっていても、それほど注意しなかったりしますよね。しかし、次のような事実を知らされると、改めて現実問題として考えさせられます。

セキュリティ系ブログ「Risky.biz」で読者のMorganさんが、セキュリティがなされていない某有名フォトキオスク端末を使って、自分のフラッシュメモリがウィルスに感染したと書いています。

 

某有名店のフォトキオスクは、顧客のUSB端末にウィルスを感染させているらしいです。

Morgan Storeyのブログによると、某有名店内にあるウィンドウズベースのフジフィルムのフォトキオスクは、あきらかにアンチウィルスソフトがインストールされておらず、この端末を使った顧客のUSBドライブにTrojan.Poison-36が、感染していたそうです

単体で独立しているフォトキオスクが、USBドライブにウィルス感染させたというのであれば、大したニュースにはならないでしょう。しかし、このことを指摘したMorganに対する、某有名店の回答は驚くべきものでした。

こちらのリンク先で、回答メールの全文(英語)を読むことができますが、その驚くべき部分だけを抜き出してみました。

現在、弊社のいくつかの店舗のフジフィルムのフォトキオスクにおきまして、アンチウィルスソフトのテストを実施しております。テストが成功しましたら、近いうちに全店舗にてアンチウィルスソフトをインストールする予定です

Morganのフラッシュメモリが、ある特定のフォトキオスクを使ってウィルス感染し、そのフォトキオスクは、ウィルス対策がなされていなかったことを認めています。にも関わらず、毎月数千ものUSBドライブやメディアが使われる、そのフォトキオスクを放置したままでは、ウィルス感染をさらに広げているようなものです!

このような、ウィルスに汚染された公共のキオスク端末から、ウィルス感染を防ぐにはどうすればいいのでしょう? CD-RやDVD-Rなど、書き込みできないメディアにデータを焼いて持って行くというのが、一番安全な方法でしょう。もしくは、容量の小さな普段あまり使わないフラッシュメモリを「それ用」として持っておき、使った後は毎回フォーマットしてしまうという手もあります。

このMorganの件は海外の事例ですが、日本でも同様のことがないとも限りません。もし、今すぐデジタルキオスクで写真をプリントしなければならないとしたら、どうするか? 何かいいアイデアがあればコメントで教えてください。

Big W Infecting Photo Printing Customers? [Risky.Biz]

Jason Fitzpatrick(原文/訳:的野裕子)