ジョギングやエクセサイズなど、定期的な運動が健康によさそう...というのは、なんとなくイメージされますね。では、読書やパズル、囲碁や将棋・チェスといったゲームはどうでしょう?心理学系雑誌「Psychology Today」では、興味深い研究結果を紹介しています。

The Search for Fulfillment: Revolutionary New Research That Reveals the Secret to Long-term Happiness』の著者で、心理学者のSusan Krauss Whitbourne博士は「脳も含め、メンタルとフィジカルの活動が健康維持にベストな方策」と述べ、これを示す研究結果を紹介しています。

 2009年にスウェーデンのウプサラ大学が発表した研究報告では、研究開始当時50歳だった2200名の男性を対象に、日常の活動と死亡率との関係を調査。座り込みがちな生活を送っている人と、ウォーキングやサイクリング、庭いじりなど、カラダを積極的に動かしている人とを、32年後に比較したところ、後者のほうが圧倒的に死亡率が低いことが明らかになったそうです。

カラダを積極的に動かすことは、長生きにつながりそうだということがわかったところで、では、アタマを使う活動と健康にはどんな関係があるのでしょう?

米Albert Einstein College of MedicineのJoe Vergheseさんらによる研究では、400人を対象に、カラダを動かす度合いとともに、読み書きやクロスワードパズル、ゲーム、音楽、グループディスカッションへの参加などといった、アタマを使う活動をどれくらいやっているか評価させました。21年後をみてみると、アタマを使う活動をやっている人には、認知症といった記憶障害が起こりにくいことがわかったそうです。この要因としては、健康的なライフスタイルやストレスレベルの低さ、社会的なかかわりの多さなど、様々なものが考えられますが、メンタル面での挑戦を追求することも、この一助になっているとみられています。

いくつになっても、新しいことを吸収しようとする姿勢や、アタマを使って考える習慣を持つことは、知力の向上につながるのはもちろんのこと、健康にも効果アリといえそうですね。カラダもアタマも積極的に動かし続けることこそ、健康づくりの秘訣かもしれません。

Mind games: Keeping your brain sharp through play [Psychology Today]

Erica Ho(原文/訳:松岡由希子)