イメージコンサルタントが教える人づきあいのコツ。

新年度が始まり、会社内外で新しい人々との出会いが増えた方も多いと思います。

会う人会う人を味方にできると心強いですよね。その反対に、会う人会う人が敵になったとしたら...。考えたただけでも恐ろしいですよね。

本書は、人づきあいのコツを「話し方」「マナー」「表情」「アクション」「ファッション」の分野から指南しています。特徴的なのは、抽象的な概念じゃなくて、実際のアクションに落とし込んでいることです。

人づきあいやマナーに自信のない僕も「これならできる!」と思いましたよ。

続きます。

 本書の中で、一番印象に残ったのは、

謝罪の時のお詫びの品は重いものを持っていく

という部分。

今まで、そんなの考えたこともなかったし、未来永劫思いつくこともなかったと思う。自分でも思いつかないし、おそらく誰からも教わることなく一生過ごしたと思います。

「金額が高い方がいい」「有名店の包み紙がよい」だと自分でも思いつきそうですが、まさかお詫びの品には物理的な重量が重要だとは思いませんでした。

しかし、本書でも書かれてるように、人間とは案外本質とは関係ない部分に意外と敏感に反応してしまうようで、お詫びの品を持ったときに、軽いよりも、ズシリと重い方が本能的に脳の中で重要と認識してしまうのかもしれませんね。

実際、品物の中身は開けてみるまでわかりませんしね。

なので、バームクーヘンよりは、羊羹とかですね。ビール券よりは現物のビールでしょうか。かと言って、鉄アレイなんか持っていくのは逆効果でしょうね。そんな人はいないと思いますが。鉄アレイなんか入れてくる人いたら、怖いなあ。

上の事例でもわかるように、本書では「心」よりも「形」に重点を置いています。それは、「心」を軽く見ているわけではなく、その辺は当然のことであるし、すでに色々なところで語り尽くされているから。その上で、より相手に好印象を与えるための「形」が重要となるのです。

これは、僕のように人情の機微にうとい人間には、むしろありがたかった。形から入っていけば、心もついていくかもしれないし。

他に、面白いエピソードでは、言葉の細かいところで印象がだいぶ変わるということですね。

  • 「ありがとうございました」という過去形ではなく「ありがとうございます」という現在形を多用する。
  • 暗黙の主語を「私は」ではなく「あなた」で話すようにする
  • 他人の悪口を聞いた場合は、一応フォローを入れて、リスクヘッジ
  • 女性には、「幸せ」、「愛され」。男性には、「さすが」「すごい」「できる」を多用。さらに「かっこいい」「はじめて」もプラス
  • 人に誘われたら、行けるときも行けないときも、必ず「誘ってくれてありがとう」

こういう細かいところで、会う人会う人を味方にする人と、会う人会う人を敵にする人が別れるのかもしれませんね。

最初の方にも書きましたが、具体的なアクションや形で表現されているので、「実際にどうすればいいのか」が多くの事例とともに書かれているので、今日からすぐに実践できる本です。人間関係の良く分からんトラブルで仕事を増やすことなく、本質の仕事に集中したい方におすすめです。

(聖幸)