ロビンソン・クルーソー』のように「突然、無人島に漂着...」ということはかなりレアケースかもしれませんが、食べるものは何でもお店で買える便利なこの時代、ひとたびこの当たり前のライフラインがなくなったら、私たちはどうやって生きましょう? 止むに止まれない状況で、身の回りに生えている野草を食糧にせざるをえないこともあるでしょうが、人体に害を持つものも多く、不用意に口にしてしまうとかえって命取りにも...。

そんな最悪のケースにならない為の予備知識として、あらゆる野草に関して応用できる検査法「Universal Edibility Test」があるのでご紹介しましょう。

「Universal Edibility Test」とは、野草が人体に害がないか? をチェックするための方法。詳しくはブログメディア「HowStuffWorks」のこちらの記事もご参照いただくとして、大まかには以下の7ステップに従って検査を行います。トータルの所要時間は24時間程度と、多少の手間と時間はかかりますが、焦らず慎重に取り組みましょう。またこの検査をしている間、水以外一切摂らないことがポイントです。

ステップ1: 分ける

葉・根・茎・芽・花の5つに分ける。野草によっては、部分的に食べられるもの、食べられないものがあるからだ。虫がついているところは腐っている証拠なので、廃棄しよう。

ステップ2: 触れる

一部を捕って、手首か肘の中で15分間こすってみる。野草が触れた箇所の反応をみてみよう。赤くなったり腫れたりあざができたら、害があるサイン。

ステップ3: 調理する

野草によっては、火を通すことで食べられるようになることもある。火を通したら、唇に3分間触れさせる。腫れたりヒリヒリする反応があれば、その部分は食べないようにしよう。何も反応がなければ、次のステップへ。

以下へと続きます。

ステップ4: 舌に乗せる

舌の上に乗せ、15分間待つ。ステップ3と同様、腫れたり、ヒリヒリする感じがないかチェックする。なんとなく不快な感じがあったら、水で口をすすぐこと。

ステップ5: 噛む

野草を噛んで、口の中に15分間入れておく。ここでは絶対飲み込まないこと。腫れたり、ヒリヒリする感じがあったら、吐き出して水で口をすすぐこと。

ステップ6: 飲み込む

ステップ5で15分間経過したら、飲み込んでみよう。このあと8時間、そのまま様子を見る。この間は水以外のものは摂らないようにしよう。気分が悪くなったら、我慢せずに吐いて、水を多めに飲むこと。8時間経過して何もなければ、次のステップへ。

ステップ7: 食べる

同種の野草を1/4カップ程度集め、ステップ3でやったとおりに調理する。これを食べたら、さらに8時間そのまま待つ。 この間も水以外のものは食べないこと。8時間経過して何もなければ「食べられる」と判断できる。

ちなみに、一般的な法則として、以下の点に注意しよう。中には人体に問題のないものもあるが、毒性の高い植物も少なくない。

  • とげのある植物は食べない
  • テカテカ輝いている葉の植物には近づかない
  • キノコは食べない(安全なものも多いが、中には毒性の強いものがある)
  • 傘型の花は危険なサイン
  • 白・黄色の実は食べない
  • 樹液が白っぽかったり、変色しているものは、やめておく
  • さやの中に種が入っている植物は避ける
  • 苦かったり、石けんっぽい味のものはやめる
  • アーモンドっぽいにおいのするものは避ける
  • 蔦(ツタ)など、3枚の小葉で成る植物はやめる

このほか、ライフハッカーアーカイブ記事「アウトドアでの野草摘みに使える知識」では、日本でもおなじみの野草についてご紹介しています。また、サバイバル系ウェブサイト(英語)としては「Survival IQ」や「Wilderness Survival」、食べられる植物についてはこちらの一覧表もご参考まで。くれぐれも興味本位で試されたりしないようご注意ください。

What is the Universal Edibility Test? [HowStuffWorks]

Jason Fitzpatrick(原文/松岡由希子)