ココアの原料はカカオ豆。古くは紀元前10世紀、中南米のアステカに伝わる神話でケツァルコアトルという創造主がトウモロコシと同時にカカオを人間に与えたと言われています。神への供物であったカカオ豆は宝物扱いされ、金や琥珀などと同じ価値を持っていたそうですよ。

古くは王侯貴族の飲み物だったというココア。しかし、その効能は今でも未知なるものらしく、いろいろな研究が行われているようです。森永製菓の「カカオ栄養研究所」によれば、次のような注目すべき効能を調査研究中とのこと。

・口腔内衛生への応用
2週間のココア飲用によって、歯周病予防効果の有効性を臨床試験でも実証することが出来た。

・冷え性改善効果
ホットココアは、他の飲料に比べ体表面温度の上昇が顕著にみられた。まだ、ココアの冷え性改善効果は、身体の末梢部の血行改善効果が主な原因であることが示唆されている。

・ココアの抗インフルエンザウィルス効果
ココアは、培養細胞を用いた実験でインフルエンザウイルスに対して強い感染阻害効果を有していることが明らかとなった。また、マウスを用いた実験でも感染を抑制する傾向を示した。

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注目すべきは抗インフルエンザウィルス効果。下記の表によると、A型(H3N2)インフルエンザウィルスに対して、1%の濃度で100%近い培養細胞に対する感染阻害率が認められたそうです(新型インフルエンザに対してのデータではないのでご注意を)。

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ちなみに、通常引用しているココアの濃度は4%前後。ウィルスの吸着時にココアの抽出液が存在しないと効果が少なく、殺菌効果のあるポリフェノールだけでなく複数の感染阻害成分が認められるなど、その因果関係もまだ確定されていないようですが、とても気になるデータではありますよね。

森永 Cacao Fun]via AERA「モノウオッチセレクション」[j-cast モノウォッチ

(尾田和実)