これまでライフハッカーでは、生産性を上げる方法について何度も取り上げてきましたが、ここで一度、基本に戻って、初心者にも取り組みやすい生産性をアップさせるハックを10個紹介します。
10. 実現可能なto-doリストを作る 元編集長ジーナによると、仕事をする私たちには、ボスの顔と、アシスタントの顔があり、しばしば入れ替えをしているそうです。つまり、ボスのときには、タスクを自分で決め、実現可能ないくつかのステップに分け、締め切りを設定しています。そして、アシスタントのときには、次から次に仕事が来て、それをこなそうとしています。ジーナの過去記事、「実現可能なto-doリスト」と、「簡潔なGTDをやってみる」(ともに英語)や「GTD実現のために週次レビューの習慣をつけよう」も参考にしてください。実現可能なto-doリストとは、優先順位がつけられた段階のもので、常に次のステップを頭に置きながら仕事ができるようなリストです。全部終えたら、ボスに見せられる状態にしておきます。言われるままに仕事をするのではなく、自分が自分のボス、として仕事をコントロールするのが大切なことです。簡潔なGDTとは、リストを作って毎日、もしくは毎週見直してみること。リストは「to-doリスト」、「プロジェクトリスト」、「いつかするかもリスト」の3種類作ります。
ジーナのもう一つの記事、「to-doリストをメールボックスで管理」、「受信トレイをTo Doリストに使う方法」では、ボスや同僚や家族から、to-doに関するメールが送られてきた場合は、to-doファイルにまとめておくことをおすすめしています。そうすれば、他のメールとごっちゃになって、忘れ去られることがなくなるからです。
9. 巧い検索技術を身につける 新人弁護士は、すべての法律が頭に入っているわけではありませんが、どこをどうやって探せば関連する条項にたどり着けるかはわかっています。それと同じで、欲しい情報をウェブや自分のメールボックスの中から上手く探し出す能力を身につければ、そこから次のステップに進みやすくなるというものです。最初の一歩はまず、Googleを使いこなすことではないでしょうか。それには、「Googleの検索トリック」の記事を読んでみてください。Gmailのフィルター機能(「Gmailのラベル機能がバージョンアップ」も)や、Outlookのカテゴリ検索もうまく使えるようになりたいですね。
8. 備忘録を作る ジャーナリストの世界には「tickler file」という備忘録があります。記者が、気になるものだけれど、すぐには記事にしないというネタを、日付がついたフォルダーにまとめているファイルで、そのネタが、あとになってから役立つということが多々あります。最近では、そのファイルを、オンラインでアクセスできるカレンダーで代用しているケースも多く、例えばジーナは Yahoo!カレンダーを使っているそうです。もちろんこの方法は、OutlookやGoogleカレンダーでも有効です。備忘録を応用して、どんなカレンダーを使っていても、ある朝「今日は10月締め切りのプロジェクトを始める日です!」というリマインダーが来たら、数ヶ月後の自分のゴールに向かって動き出せますよね。未来の自分へのリマインダーを書くコツは、自分の仕事を誰かに頼んでいるかのように書くということです。つまり、わかりやすく簡潔に書くということです。そうでないと、リマインダーが来たときに、何のことかかわからないかもしれないですよね。
7. ユビキタスキャプチャを駆使するクリスマスプレゼントのアイディアが7月に浮かんでしまったり、土曜日の午後、ショッピングモールをぶらぶらしているときに、プロジェクトに関してひらめいてしまったり。そんなときには、記録を残しておかないと、あとになってから引っ張り出せなくなってしまいますよね。有名なところでは、Windows、Mac、スマートフォンで使える「Evernote」が、ユビキタスキャプチャツールとして挙げられます。スマーフォンでなくても、携帯メールで自分にメールを送ったり、ボイスメモ機能を使っても、その役割は果たせます。それに、どこにいてもメモを取れるというコンセプトなら、メモ帳を持ち歩くというのでもいいですね。ICレコーダーで録音してしまう、という手もあります。
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6. タイマーをかけて、さっさと済ませる 「経費報告書をあと10分で出せ」と言われたら焦りますが、「金曜日までにブリーフィングよろしく」と言われるよりも、すぐに取りかかる気になりますよね。もちろん、たいていのボスは後者のような要求をしてくるので、あなた自身が自分にチャレンジをしかけて、前者のような要求を自分に課すのです。だまされたと思って、「E.ggTimer」などを使って、タイマーを10分かけて仕事をしてみてください。もちろん、大きなタスクを10分程度でできる量に分けてからです。10分ごとに2−4分の休憩を入れて、どんどん次のタスクにかかっていけば、一日の終わりに、びっくりするほどのタスクが完了していることに気付くはずです。この方法は、「43Folders」ブログで紹介されていました。
5. クイックサーチ(ウェブ) 米lifehackerの編集者たちは、毎日Googleの「site:lifehacker.com」サーチをして、古い記事を検索し、トピックの重複がないようにしています。普通のGoogleのページにはめったに行かないし、ブラウザの検索バーも使いません。編集者たちは、Firefoxにlifehacker内を検索するGoogleのクイックサーチを入れているので、アドレスバーからすぐに古い記事を探し出せるのです。Firefoxで、Google以外の検索ボックスでも右クリックすれば、新しいクリックサーチを設定することができます。米lifehackerでは過去に、前のバージョンのFirefoxでのクイックサーチを15個紹介しています。Googleのクイックサーチでも同じようなことができますし、Firefoxのアドオン「Ubiquity」では、もっとサクサク動いて便利ですよ。
4. クイックサーチ(ローカル)あなたのコンピュータは、どのデータがどこにあるか、ちゃんとわかっています。だから、あなた自身がその場所を覚えておく必要はなく、探し方さえわかっておけばいいのです。だから、スタートメニューやドックにアプリケーションをたくさん詰め込んだり、デスクトップがショートカットの山だったり、という状況は避けることができるのです。Macだったら、『Quicksilver』、Windowsだったら『Lanchy』(もしくは、VistaのWindowsキーボードボタン)、Linuxの『Gnome-Do』を使えば、探しているファイルなどの最初の何文字かをタイプすれば、見つけ出してくれます。何回か試してみると、そのうちにファイルネームが思い出せないものでも検索できるようになりますよ。
3. 「Inbox Zero」大量のメールの処理の悩まされている人、そのメールがなくなってしまえば問題解決ですよね。「Inbox Zero」はある種、机の上を片付けるコツのようなものです。すぐに済ませられるタスクから終わらせ、実は他の人がした方がいい仕事はその人に任せ、残ったものは後日取りかかるために、日付を書いて置いておきます。考え方としては、仕事も自分の頭の中も整理整頓をして、タスクを積み上げないようにすれば、次から次に送られてくるメールに惑わされずに、自分が今すべきタスクができる、というものです。
2. キーボードショートカット コンピュータに向かっているときには、リラックスした姿勢で手をキーボードの上で動かしていたいですよね。その姿勢が、マウスに手を伸ばしたとたんに崩れてしまい、手や、手首、腕に負担をかけてしまいます。それに、姿勢を崩したことで、集中力も切れてしまうこともあります。そこで、キーボードショートカット。慣れるまでには時間がかかりますが、使いこなせば、一番楽で、効率のいい姿勢のまま、作業を続けることができるようになりますよ。Windows 7のショートカット、MicrosoftのXPとVistaのショートカット、Appleのオフィシャルショートカットリストと「知っていると便利かも知れないOS Xショートカット集」を挙げておきますね。
1. 入力補完機能を使いこなす 自分の住所とか、連絡先の一覧とか、何度も入力することがある文字群はあるものですよね。そのときに、いちいち全部タイプしないでも、キーワードを入れれば、あとは勝手に表示してくれるようにするのが、入力補完機能です。Windowsユーザーにおすすめなのは『Texter』で、Macだと『TextExpander』、Linuxだと『AutoKey』といツールがあります。日本語入力には欠かせないインプットメソッド(MS-IME、ATOK)にも搭載されていますので、一度いじってみるといいですよ。
生産性を上げるための、基本中の基本。忘れていたものはありましたか? ライフハッカーの読者のみなさんだったら、毎日当たり前のように使っているワザかもしれませんね。隣の席の新人さんにも、ぜひ教えてあげてください。
Kevin Purdy(原文/訳:山内純子)