ATMコーナーでのスキミング被害とは、窃盗団がATM機に設置したデータの読み取り機や小型カメラを通じて、キャッシュカードの磁気データや暗証番号が盗まれるというものです。日本でも以前ありましたね。
消費者向け情報ブログメディア「Consumerist」では、豪セキュリティ会社がまとめた「ATM Card Skimming and PIN capturing Awareness Guide(ATMカードによるデータ盗難に遭わないためのガイド:PDF)」を紹介しています。
カード情報を盗み取る機器が取り付けられやすい場所は、次に挙げる5箇所だそうです。
- 電灯サイン
- スピーカー
- ATM表示の看板
- キャッシュカードの挿入口
- キーボード
※クリックで拡大
※クリックで拡大
例えば、上の2枚の写真のように、カード挿入口を覆ってスキミング機器を仕込むケース。
カード挿入口は通常ライトで光っているのですが、挿入口にスキミング機器があると、その光が遮断されるので、外から見ると光が見えません。知っていれば異常に気づくことができるかもしれませんね。また、硬貨返却口に仕込まれているケースや、カードスロットに設置されている例もあるそうです。
窃盗団の手口としては、
- 深夜や早朝、交通量が少ない時間に、スキミング機を設置しがち
- 設置時間は、通常、数時間のみ
- 確実にデータを盗むために、ATMの最低2箇所に仕込まれていることが多い
- ATMに備え付けたデバイスから無線で送信されるデータを受けるため、窃盗団は被害場所の近くにいる
が代表的なものだとのこと。
ATMのスキミング被害に遭わないためのコツとしては、以下の3点が挙げられます。
- ATMの通常の外観を理解しておく。特に、カード挿入口、キーボード、LEDランプなどの光源あたりに注意。
- 通常と異なる感じがないかチェックする。特に、傷、マーク、のり・テープの跡は怪しい。
- 異常に気づいたら、ただちに警備員や警察に通報する。
このレポートはオーストラリアのATM事情に基づくものですが、日本でのATM利用にもいくつか参考になるポイントがありますね。詳しくは、こちらのレポート(PDF)もご参照あれ。
くれぐれも念には念を...。
普段から少し気にして、被害に遭うことを未然に防ぎましょう。
Kevin Purdy(原文/松岡由希子)
スキミング―知らないうちに預金が抜き盗られる
敵を知り、己を知れば...
【関連記事】
・まとめ:忘れたころにやってくる災いを防ぐセキュリティ対策Tips18選