ここ最近は、ベッドから出たくない理由がたくさんあります。寒さが増してきていますし、新型コロナの感染者数も再び増加傾向にあります

ベッドから出たくないけど、体も動かしたい……そんなことを思っている人たちのために、今回はベッドから出なくてもできるエクササイズをまとめてみました。

ベッドエクササイズのメリット

健康な人にとっては、ベッドエクササイズは「何もしないよりはマシ」ぐらいの効果しか期待できないかもしれません。

一方、何かの理由でベッドで寝てなければならない人にとっては(たとえば、まだ病気が治りきっていないなど)、これらの運動の主なメリットは、筋肉の衰えなどを防ぐのに役立ってくれるという点です。

ただし、ベッドエクササイズには注意点もあります。米Lifehackerのシニアヘルスエディター、Beth Skwareckiによれば、必ずしも全部が全部うまくいくわけではないそうです。

たとえば、マットレスがあまり硬くない場合、その上でグルートブリッジをすると、首まわりがすごくつらくなるかもしれません。

その一方で、レッグレイズなどの運動なら、理論上はヨガマットの上で行う場合に近い感覚が得られるはずです。

いずれにせよ、もしこれらの運動を行なっているときに痛みや違和感に襲われたら、すぐに中止しましょう。

1. レッグレイズ

マットレスの表面が十分に安定しているのであれば、無難なのは下腹部の筋肉を鍛える運動でしょう。レッグレイズもそのなかのひとつです。やり方はこちらです。

ベッドの上に横になります。両腕を体の横につけ、両脚をまっすぐ伸ばしたら、両脚を上げていきましょう。

両脚をぴんと伸ばしておくのが難しければ、なるべくまっすぐ伸ばした状態をキープして、天井の方に向けて両脚を上げていきます。

爪先もまっすぐ伸ばしましょう。

難易度を下げたければ、両脚を上げるときに膝を曲げてもいいですし、脚を片方ずつ上げてもかまいません。

上の動画を見て、レッグレイズをベッドの上で行ったときの体勢を確認してみてください。

2. ラテラルレッグリフト

「大臀筋」はよく知られていますが、お尻のすぐ上に沿ってついている「中臀筋」は見落とされがちです。

ラテラルレッグリフトは、片脚を正中線から上へ動かすことで、この筋肉を鍛える効果があります。

ただし、脚をあまり高く上げすぎないように注意しましょう。

腰まわりに圧力がかかりすぎているような気がしたら、脚を下げましょうね。コアマッスルを引き締めながら脚を上げ下げすると、この圧力はいくらか和らぎます。

3. グルートブリッジ

私は毎日、まず真っ先にお尻の筋肉を動かしています。そうしないで1日のスタートを切るなんて、考えられません。そして日中も、デスクワークをしていると何時間も座りっぱなしになってしまうので、定期的にグルートブリッジをして一息ついています。

私個人の体験では、この運動は背中の痛みを和らげるのにも、とても効果がありますよ。

フォームについての注意事項として、お尻を上げるときには、コアマッスルを引き締めたままの状態で、腰がアーチを描かないようにしましょう。お尻の筋肉に焼けるような感覚が走るはずです。

膝腱にいちばん負荷がかかっているような気がするときは、両足を後ろにずらして、お尻の筋肉に近づけてみてください。

グルートブリッジには、試してみる価値のあるバリエーションがたくさんあります。

たとえば、シングルレッグブリッジや、レジスタンスバンドを使ったブリッジ、このあとくわしく解説するバタフライブリッジもその中のひとつです。

4. バタフライブリッジ

このブリッジは「フロッグブリッジ」とも呼ばれています。カエルでもチョウでも何でもいいのですが、たしかなのは、この運動を行うと、お尻の筋肉が鍛えられているのが実感できるということです。

先ほどのグルートブリッジと比べると、こちらのブリッジには、内股筋を鍛えられるという追加効果があります。

やり方は、両方の足の裏を合わせ(難しければ、少し間を開けて向かい合わせにします)、バタフライストレッチの要領で両膝を開きます。開いたら、膝をくっつけると同時に腰を突き上げ、ブリッジの体勢をつくりましょう。

もうひとつのやり方は、まずいつものグルートブリッジのフォームでお尻を上げます。

上げたら、こちらの動画のように、チョウが羽をパタパタさせる要領で膝を広げて戻すのを繰り返しましょう。

5. 「仰向けになった鳩」のポーズ

ここまでは、さまざまなブリッジでお尻の筋肉を鍛えてきました。

さて次は、それを伸ばしてあげる時間です。

「死んだ鳩」や「針の穴」「針の糸通し」とも呼ばれるこのポーズは、ヒップを開くだけでなく、膝腱と大腿四頭筋を伸ばすのにも効果的。

背中を伸ばしたままにするのがつらければ、丸めた毛布をお尻の下に置いてみましょう。

顎を引いて、頭をマットレスにぴったりとつけたままにすることもポイントです。膝を胸により近づければ、より深くストレッチできます。

6. リバースクランチ

リバースクランチから得られる効果は、通常のクランチとほとんど変わりません。ですが、こちらのほうが首と背骨はずっと楽です。持ち上げるのはお尻と腰だけで、背中のほかの部分はマットレスにくっつけたままにします。

ほかのアブエクササイズと同じように、ポイントはゆっくりと着実に行うことです。

勢い任せにやるのではなく、コアマッスルを使って動きをしっかりとコントロールしましょう。

7. バイシクルクランチ

バイシクルクランチはアブエクササイズのチャンピオンです。

その前に出れば、おなじみの腹筋運動さえも身震いするほどです。バイシクルクランチを正しく行えば、上腹部と下腹部の筋肉、斜筋が同時に鍛えられます。

子どものころは体育の授業で渋々。

大人になってからはジムでみずから進んで。そんなふうに慣れ親しんでいると、ついつい自分はバイシクルクランチのプロだと思い込んでしまいがちです。

この機会に、首をグイと引いたり、早く終わらせようと急いだりといった、よくある間違いをおかしていないか、自分のフォームをチェックしましょう。

ポイントは、ゆっくりとしたペースで、腹筋を使った動きのコントロールに意識を集中させることです。

難易度をアップしたければ、ペースをさらに落とし、クランチポジションをさらに長くキープします。

8. スパインツイスト

このポーズは、ヨガの定番のクールダウンエクササイズです。

正しく行えば、スパインツイストは背骨をスポンジのように絞りたい(もちろん、いい意味で)ときにうってつけのストレッチになります。

ついつい息を止めながら、膝を強引に床(マットレス)につけようとしてしまいがちですが、このやり方は正しくありません。動作の最中も規則正しく呼吸し、無理に力を加えないのが、スパインツイストの正しいやり方です。

背中や膝に痛みを感じたら、ゆっくりとポーズを解きます。

9. ハッピーベビーストレッチ

「ハッピーベビー」ほど、「ベッド」エクササイズに適したポーズはありません。

私はもっぱら、人でいっぱいのヨガスタジオではなくて、落ち着ける自宅でこのストレッチを行って、その鎮静効果を満喫しています。

このポーズで体を左右に揺らすときには、両肩がマットレスから離れないように気をつけましょう。

両肩をマットレスにくっつけるのが難しいときは、ポーズを変えて、足ではなく、脚の下の部分(膝下から足首にかけて)をつかむといいです。

10. プランク

季節の変わり目を描写しようとする詩人のごとく、私がプランクについて言える目新しいことはほとんどありません。この定番エクササイズを行わない自宅での筋トレなんて、考えられませんよ。

プランクをベッドの上で行うと、不安定なフカフカのマットレスのおかげで(まさか、堅い木の床の上で眠ってなんかいませんよね?)、プランクの難易度がアップして、姿勢をキープするのが難しくなります。

また、マットレスが前腕を支えるクッションの役目を果たしてくれるところもありがたいです。

コアマッスルを震わすプランクのあとは、誰でも自宅の快適なベッドの上に身を投げ出したいと思うものです(あなたもそうですよね?)。

ベッドの上なら、その夢もかないます。


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