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「学ぶ」に勝る投資なし

目標を必ず達成する「学び戦略」の作り方。楽しく継続するためには

author 構成: 島津健吾
目標を必ず達成する「学び戦略」の作り方。楽しく継続するためには
Image: Shutterstock

何よりも大切で、投資するべき資産とは何でしょうか? それは、お金でも不動産でもなく、「自分自身」ではないでしょうか。

変化の激しい現代において、常に学び、成長し続けることは必要不可欠です。しかし、一体何を、どうやって学べばいいのか。その「学び方」は学校では教えてくれません。

この「学ぶに勝る投資なし」特集では、自分自身を高める最高の投資としての「学び」について、最新の独学術やノウハウについてご紹介します。

第1回は、貧困家庭で育ちながら東京大学、ハーバード大学院に合格した独学のスペシャリストである本山勝寛さんに独学の必要性と学びを習慣化するコツについて伺いました。 今回は後編です。

▼前編はこちら

貧困家庭からハーバードに合格。一生使える「最強の独学術」とは

本山勝寛(もとやま・かつひろ)

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東京大学工学部システム創成学科卒業、ハーバード教育大学院国際教育政策専攻修士過程修了。親が家にいない極貧バイト生活を送りつつ、東京大学に独学で現役合格。その後、教育をより広い視野で研究するためにハーバード教育大学院に留学。卒業後は、国内外で数多くの社会変革を手掛ける日本最大級の国際NGOである日本財団で、広報および国際協力事業、パラリンピックサポートセンター・ディレクター、子どもサポートチームリーダーを歴任。2021年11月に独立起業。『16倍速勉強法』(光文社ペーパーバックスBusiness)、『最強の独学術』(大和書房)はじめ著書多数、累計30万部以上。同書は韓国、台湾、中国、タイでも翻訳出版され、ベストセラーに。公式ブログ

――海外に留学していた本山さんから見て、日本人の学び方で気になることはありますか?

日本で多いのは、学ぶことに対して受動的なこと

学校や塾で教えてもらうことが普通で、いざ社会に出ると上司からの指示待ちになりがちです。確かに工業中心の社会であれば、それでよかったかもしれませんが、これからはそれでは通用しません。自ら主体的に学ぶことが大事です。

そのために、自分自身の学び方の「型」を知りましょう。何を学ぶかはその時々で変わりますが、学び方は汎用性が高い。その点で、まずは自分に適した学び方を知ることから始めるといいでしょう。

短期目標だけでなく、中長期目標の存在が大事

――学びを深めていく上で、目標はどのように設定していますか?

「TOEICで800点をとる」「東大に合格する」といった短期的で明確な目標の場合は、「地頭×戦略×効率×時間」という方程式が有効です。戦略はモデルケースなどを参考に考え、いわゆる地頭の良さとしての論理的思考力、処理能力を使って、効率よく集中して学ぶ。そこに時間をかけ合わせます。

短期目標についてはこの方程式の各要素を最大化すれば、仕事で必要な試験、資格試験などに対して、塾やスクールに通うことなく達成できます。

しかし、これからの変化の激しい時代は、資格やスキルを持っているからといって安心できるわけではありません。教養の幅を広げ知見を深めるといった学びの成果がはっきりしない中長期的な「独学」を目標として組み合わせることが大事です。

短期目標と中長期目標、どっちを優先的に進めるという話ではなくて、重心を変えながら同時並行で進められます。例えば、私の場合、ハーバード合格を目指しているときに、教養を広げる本を読んでいたかといえば、そうではありません。

そこは工夫次第で、ずっと英語の勉強をしていると飽きてきますよね。

気分転換や刺激が欲しいというときに、映画を見ることもあります。そんなとき、英語で見る。

短期目標にはつながらないかもしれませんが、休憩するついでに、間接的に英語力アップやモチベーションアップにつながります。

他にも、会計の勉強をしているとき、休憩時間に会計士が活躍するマンガや小説を読むなど、工夫次第で、短期目標と中長期目標を同時に進めることは可能なんです。

――学び続けるために大切なことは何でしょう。挫折しそうなときはどうしたらいいでしょうか?

重要なのは、情熱です。本当に学びたい、達成したいと思えることを見つけましょう。中長期の目標は、そこにつながっていきます。

さまざまなことから刺激を受けたり吸収したりすると、「もっとこれを知りたい」と、自分事化して思える瞬間があります。情熱の原動力を自分の中で引き出す上で、中長期的に培ってきた教養や知見が学びのエンジンになり、短期目標もはかどるという好循環が生まれます。

あとは、どう戦略をアップデートしていくか。もし計画通りできなかった場合は、どうすればできるか戦略のPDCAを回し続けることが大事です。そこで諦めてはいけません。

――これがやりたいというゴール設定を最初にするべきでしょうか?

最初である必要はありません。学びながら見えてくることのほうが多いと思います。

試行錯誤する中で、こっちが好きとか向いているとか、極めたいとか。ピンとくる出会いを見出していく。それが見えて解像度が高まったら、明確な目標を立てて、期日を定めて短期集中で取り組んでいけばいいと思います。

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学びは最高の自己投資
Image: GettyImages

独立起業に挑戦。本山さんの目標達成術

――本山さんは、現在どのような学びに力を入れていますか?

「世界に学びのイノベーションを起こしていく」ことは中長期のライフワークとして考えていて、さらに強い思いで新しい挑戦として、長年勤めた日本財団を退職し、独立起業することになりました。

過去200年ほど、教育は「大人が子どもに教えるもの」でしたが、子どもが主役になるような世界的な学びのプラットフォームとして世界初の「子ども向けSNS」を立ち上げる準備を進めています。その開発のためクラウドファンディングも行なうので、ご支援いただけるとうれしいです。

起業に向けて、子どもの学びに大切な要素を研究し続けており、世界的なプラットフォームにするためには何が必要なのか、起業を成功させ、事業としてスケールするためには何が必要かについて、本や人から学んでいるところです。

特に出会いは大事です。人と人が出会うことによって気づきや発見を得られます。それも大事な学びのひとつです。

――戦略の立て方のヒントはありますか?

成功事例を徹底的に研究する」ことが大事です。受験であれば、成功事例のマネをすれば再現性はありますが、事業の場合は事例研究に加えて、独自性やユニークさが必要です。

もしくは、別分野の成功事例を転用して考えたり、分野は違っても新規事業の成功者がいて相談してみるのも一つの方法です。どの分野にも、必ず長けている人がいるので、さまざまな角度からインプットを行い、それを組み合わせることで精度の高い戦略を作っていきます。

みんなが大谷翔平にはなれませんが、学びについてはわりとモデルケースの再現性は高い。まさに投資に近いと言えます。起業は受験に比べると難易度が高く、チャレンジのしがいがあります。

――継続するためのコツはありますか?

目標と期日は明確に設定しましょう。目標があるなら、「いつかできるようになりたい」ではなく、独学においてはいつまでにという期日が必要です。

例えば、語学力を伸ばしたいのであれば、海外行きのチケットを予約して期日を設定してしまいましょう。英語を使う場面は必ずあるので、それをイメージすることで、モチベーションを上げることもできます。

短期目標の場合は、1年以内に期日を設定するのがおすすめです。何を、どのくらい、どのように実践すればいいか洗い出し、今日何をすべきかまで明確にしましょう。

インプットとアウトプットを継続する

――学びに関する習慣を教えてください。

特に時間のこだわりがあるわけではありませんが、今は毎朝5時に起床しています。こだわりたいのは、インプットとアウトプットを継続すること。

インプットは、主に読書です。ネットでの情報収集もできますが、意識的に活字の本を読むようにしています。年間60冊は毎年読んでいて、100冊が目標。個人的に紙が好きなので、電子書籍よりも紙の本を読むことが多いですね。

もう一つは、アウトプットし続けること。ブログやSNS、講演、本、メディアへの寄稿でもなんでもいいのですが、学んだことや気づきをアウトプットし続けると決めています。

世に出すことで、そこからフィードバックを得られる。そしてアウトプットの質が高まっていくという好循環が生まれます。

また、社会に対してもなんらかの影響を与えられる。そこからインスピレーションを得られたり、出会いにつながったりします。情報というよりは、誰かが読んでくれて出会いにつながる。それがまた新しい発見やインプット、事業につながるわけです。

――決めた習慣を継続できないときはどうしたらいいですか? 5時に起きられない時はありますか?

必ずしも5時に起きられるときばかりではありませんが、習慣として体に染み付いているので、飲み会が夜遅くまであってもわりと起きられます。

万が一起きられなかったとしても、失敗したとは思わないようにしています。

逆に体を休められたとポジティブに捉えていますね。スモールステップでも、継続していくことと、情熱の原点に立ち返ることが大事です。ドキドキワクワクするような学びの習慣を身につけていきましょう。

本山式独学術まとめ 5つのポイント

●短期目標達成の方程式は「地頭×戦略×効率×時間」

●「戦略」は成功事例を徹底的に研究して練り上げる

●達成のためには目標と期日を明確に設定する

●学びを継続する原動力は「情熱」と「楽しさ」

●学んだことはアウトプットすることで効果をより高める

▼前編はこちら

貧困家庭からハーバードに合格。一生使える「最強の独学術」とは

Source: CAMPFIRE

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