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隠れた感情を引き出し、人生を豊かにする方法

author Rachel Fairbank - Lifehacker US[原文](訳:浅野美抄子/ガリレオ)
隠れた感情を引き出し、人生を豊かにする方法
Image: Benjamin Currie

私たちは子どもの頃、社会で生きるには、ある程度感情をコントロールしなければならないことを学びます。

特に、怖れや怒り、妬み、利己心など、「ネガティブ」と思える感情を、私たちはさまざまな理由で抑え込んでいますよね。

中でも大きいのが「恥ずべきことだから」という理由です。

こうしたネガティブな感情は、どれほど抑制されても存在し続けており、スイスの精神科医カール・ユングが「シャドウ・セルフ(Shadow Self)」と名付けた、無意識下に抑制された自己をつくり出します。

また、それに付随して、「シャドウ・エモーション(Shadow Emotions)」という無意識下に抑制された感情も生まれるのです。

自分の人生について、「シャドウ・エモーション」からわかること

自分のシャドウ・エモーションが気に入らなくても、その感情を認識し存在を認めることは大切です。そうした感情は、自分の人生に関する重要な情報を含んでいることがよくあるから。

臨床心理学者で『Mama, You Are Enough: How to Create Calm, Joy And Confidence In The Chaos of Motherhood(お母さん、あなたは十分やっています:母親業の混乱の中で平穏や喜び、自信を生む方法)』(未邦訳)の著者でもあるClaire Nicogossian氏は、先日ウェブサイト「MindBodyGreen」に寄せた記事でこう書きました。

感情的な体験は、自分の人生や自分自身、人間関係、あるいは自分の経験において、何に注意を向けるべきかを教えてくれます。

これには、喜び、幸福、感謝など私たちがポジティブと考える感情だけでなく、怖れや羞恥心、罪悪感、怒りなど、ネガティブととらえる感情も含まれています。

Nicogossian氏が指摘するように、感情とは、「良いもの」でも「悪いもの」でもありません。

むしろ、自分の人生や経験を示す「データポイント」と考えるべきでしょう。自分が何を必要としているかを理解するためには、感情に注意を払うことが大切です。

シャドウ・エモーションを理解するには

自分自身のシャドウ・エモーションを理解する作業は、ときに「シャドウ・ワーク」と呼ばれます。

Wellness Collectiveの設立者兼オーナーで、家族療法士の資格をもつDanielle Massi氏は、2021年6月の「SHAPE」の記事でこう語っています。

『シャドウ・ワーク』とはつまり、抑えつけて自分自身に隠している無意識の心と向き合うことです。

シャドウ・エモーションを理解することについて、Nicogossian氏は次のように書いています

シャドウ・エモーションに注意が払われず、うまく管理されていないと、そうした感情はどんどん強く激しくなり、感情的な体験と向き合わざるをえなくなるのです。

「シャドウ・ワーク」とは、時間をかけて自分の感情的な体験をよく見つめ、分類する作業です。これには、自分が何を感じているかを、細かいところまで深く掘り下げて見極める作業が伴います。

例えば、深い悲しみを感じているとしますよね。その悲しみは、どんな悲しみでしょうか。何か特定の出来事によるもの?それとも、過去にあなたの身に起こった、ほかのいくつかの出来事も混ざった悲しみでしょうか。

悲しみの理由は何でしょう。

そして、なぜそれが悲しいのでしょうか。

自分の感情をよく見極めて分類したら、今度は、こうした感情を取り巻く自分の思考を、時間をかけてよく見つめることが大切です。

あなたが感じる主な感情が、喪失による悲しみなら、その喪失を取り巻くあなたの思考はどのようなものでしょうか。

「強くなれなかった自分」を責めていますか。自分の感情は正当なものだろうか、と疑っていまったり、今回の喪失と、過去に経験した似たような喪失の関連性にこだわっている?

喪失に対して心配したり不安を覚えたり、怒りを感じているでしょうか?

こうした気持ちはすべて、恥ずかしさや罪悪感を引き起こすことがあります。ですから私たちは、そのような気持ちを本能的に抑え込むのかもしれません。

けれども、シャドウ・エモーションに対する良し悪しの判断をいったんやめ、シャドウ・エモーションへの理解を深めようとすることは、自分自身のためにとても重要なことです。

Nicogossian氏が指摘するように、「シャドウ・エモーションに注意が払われず、うまく管理されていないと、そうした感情はどんどん強く激しくなり、感情的な体験と向き合わざるをえなくなるのです」

このように言うこともできます。

シャドウ・エモーションは、あるがままの感情です。シャドウ・エモーションを理解することは重要ですが、私たちがそうした感情に働きかける必要はありません。また、そうした感情は、私たちを定義づけるものでもないのです。

シャドウ・ワークのメリットとは

つまるところ、自分のシャドウ・エモーションを見極めることは、自分を理解する1つの方法なのです。そうすることで、さまざまな形で、人生をより良くできます。

シャドウ・ワークのメリットの1つは、自分の本当の声とつながりが持てることです。シャドウ・ワークは、良いものも悪いものも含めた自分の思考や感情のすべてに耳を傾ける必要があるからです。

そしてその際には、自分が向き合う用意がある感情だけを選んで、対峙して取り組むことができます。

シャドウ・ワークのもう1つのメリットは、自分が恥ずかしいと思いこんでいる感情や思考が、実はそうではない場合があるとわかることです。これは特に、自己肯定感が低くて、本当は良い思考や感情を抑え込んでいるような人に当てはまります。

シャドウ・ワークとは、自分の優れたところを取り戻し、その過程で健全な自己感覚を育む方法なのです。


Source: MindBodyGreen, Wellness Collective, SHAPE, High Existance

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