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印南敦史の「毎日書評」

書くだけで仕事はうまくいく。ノートを使った「思考整理」のメリット

author 印南敦史
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書くだけで仕事はうまくいく。ノートを使った「思考整理」のメリット
Photo: 印南敦史

仕事は1冊のノートで10倍差がつく』(鈴木進介 著、明日香出版社)の著者は、「思考の整理家®︎」という肩書きの持ち主。20年近くにわたり、思考をシンプルに整理することによって成果を出す方法を、企業や個人に教えているのだそうです。

世間は新型ウイルスや予期しない天災などの脅威と、常に隣り合わせになっています。また、グローバル化とAI社会の中で、 時代のスピードが加速する一方です。

このような環境の変化によって、振り回され、悩み、苦しんでいる人も続出していることでしょう。 そこで本書では、ノートを使って脳内をスッキリさせ、仕事や人生の悩みを解決する方法を示しました。(「はじめに」より)

「考えごとが多くゴチャゴチャになった頭をスッキリさせたい」

「目標が達成できない」

「問題解決のためのアイデアが出てこない」

などなど、日常生活のなかで直面するさまざまな悩みも、1冊のノートと1本のペンがあれば解決できるというのです。

にわかには信じられないような話ですが、著者自身がそうすることで多くの苦難を乗り越えてきたのだとか。

いつの日か、ノートを使って試練を乗り越えていくプロセスが、独自のメソッドとして身につくまでになっていました。

それ以来、私のストレスは激減し、今度は困っている方々をノートを使った脳内整理によってサポートするようになっていたのです。本書もこのようないきさつから誕生しました。(「はじめに」より)

でも、なぜ書くことで問題解決が可能になるのでしょうか? その答えを探るべく、 第1章「書くことが人生を作り出す」を確認してみましょう。

書くことで自分だけの正解をつくる

ノートを使うことについて、著者には明確な目的があるのだそうです。それは、「思考を整理する」ということ。

インプットして記録するだけなら、スマホやPCで充分。放っておいても大量に情報が飛び込んでくる時代なのですから、インプット作業そのものに価値があるわけではないことになります。大切なのは、インプットした情報を「ノートで整理」し、「自分なりの考えを持つこと」

ノートはデジタルツールにくらべて“書く自由度”が高いため、自分の思考をまとめやすいというメリットがあるというのです。いいかえれば、「自分なりの正解をつくるツール」としてノートがあるわけです。

「情報過多」「仕事の多忙化」には、自分自身を見失ってしまうリスクがあります。

でも、「なにが本当に大切なのかわからない」「どの仕事に集中すればいいのかわからない」という状態では、「まわりの情報に流される」「忙しいだけで次のことを考える余裕がない」といったことになってしまいます。

したがって、情報や仕事内容をインプットし、ただノートに書くだけでは、なにも得ることができないのです。

きれいなノートをつくることに注力しても、そこに価値は生まれないということ。では、どうしたらいいのでしょう?

仕事ができる人を見ていると、ノートをとることで「思考を整理」し、何が自分にとって正解なのかと考えるクセを持っています。そのため、世間や仕事中に発生するノイズに邪魔されることなく、「成果を勝ち取るスピードが速い」のです。(21ページより)

つまり、ノートは記録のため(インプット)ではなく、思考を整理し、自分なりの正解を考え出すため(アウトプット)の武器であるという考え方なのです。(18ページより)

なぜノートを書けば脳内が整理されるのか?

人は見えないものに対しては必要以上に恐怖を覚え、ときには悲観的になることもあるもの。だからこそノートに書き出し、落ち着いた気持ちで適切なアウトプットを心がけることが大切。このことを「ブレインダンピング」と呼ぶそうです。

直訳すれば、「brain(脳)のなかをdump(すてる)」という意味。つまり、脳内の情報を外に出すことで整理しやすくするわけです。

ノートを使ったブレインダンピングで、脳内整理が有効とされる理由は3つあります。

「①マインドフルネス」「②見える化」「③客観視」です。(24ページより)

1. マインドフルネス

まずは「マインドフルネス」。

米グーグル、フェイスブック、マッキンゼーなどの企業が研修に取り入れているマインドフルネス(いまこの瞬間に集中する技術)のなかに、ジャーナリング(書く瞑想)という考え方があります。

頭のなかにあることを紙に書き出すこと(ブレインダンピング)で集中力を高め、自分や物事を客観視し、そこから新たな気づきを得るということ。

「書くだけ」でストレスを軽減し、前向きな思考に切り替えることができるので、この方法は忙しいビジネスパーソンにも有効だと著者はいいます。

2. 見える化

次に「見える化」。

目に見えている状況だと物事は簡単にできるもの。だとすれば、目に見えない情報があったなら、脳内をノートに書く。そうやって「見える化(可視化)」すればいいという発想です。

いったん書き出すだけで、なにが懸案事項だったのか、自分がどんなアイデアを持っているのかなどが浮き彫りになり、“脳内解像度”が上がって整理がしやすくなるということです。

3. 客観視

最後は「客観視」。ノートに書き出し、脳の解像度を上げることは、自分が客観的になるためのスイッチになるということ。

頭の中にあるだけだと主観的な状態ですが、いったん頭の外に出して文字で確認すると客観視できるのです。

ちなみにノートは、きれいにまとめなくてもいいそうです。

大切なのは、まず書き出した内容を眺め、他者の視点に立ってその内容について考えてみること。友だちのノートを添削する感覚に切り替えれば、客観視して整理がつきやすくなるわけです。(23ページより)

こうした考え方を軸として、以後の章では“書いて脳内を整理する”ためのメソッドがわかりやすく解説されていきます。脳内の無駄を省いて仕事の能率を上げたいなら、手に取ってみてはいかがでしょうか?

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Source: 明日香出版社

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