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印南敦史の「毎日書評」

「頭のいい人」がやっている、集中できる状態をつくる方法

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「頭のいい人」がやっている、集中できる状態をつくる方法
Photo: 印南敦史

脳科学者であり、テレビコメンテーターとしても活躍している『世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた』(中野信子 著、アスコム)の著者は、東大の大学院で医学博士号を取得したあとに興味深い体験をしています。

フランス原子力庁にポスドク(博士課程修了の研究者)として勤務し、世界中の多くの“頭のいい人”の姿を見てきたというのです。

また、どんなおもしろい人が集うサークルなのだろうかと興味を持ったことから、MENSA(メンサ)の会員になったこともあるそう。

ご存知のとおり、MENSAは世界の全人口で上位2%の知能指数に入る人のみが入会を許される団体です。さらには、世界で評価され、活躍しているビジネスパーソンに出会う機会にも恵まれたのだとか。

このような経験を経てきて、強く思ったことがあります。それは、逆境も自分の味方にして、したたかに生き抜いていくのが、「世界で通用する、本当に賢い人の要件だ」ということ。(「プロローグ」より)

そしてたどり着いたのは、「『世界で通用する頭のいい人』とは、ただの秀才ではない」という結論。

たとえば彼らは、ちょっと非常識だったり、大人げないように見えることしてみたりすることで、周囲を自分のペースに巻き込んでいく力があるというのです。

ただしそれは特別な人にしかできないことではなく、(ちょっと練習が必要ではあるものの)簡単なコツやテクニックによって習得できるものでもあるよう。

そこで本書では、脳科学者としての知見を生かしつつ、「世界で通用する頭のいい人」に近づくために覚えておきたいこと、試してみたいことなどを紹介しているわけです。

きょうはCHAPTER 05「世界の『頭のいい人』に近づくために」のなかから、「集中力を身につけない」という項目に焦点を当ててみたいと思います。

環境を整えれば集中力はおのずと湧いてくる

いうまでもなく集中力には個人差がありますし、なかには「自分は飽きっぽいし、集中力なんて身につかない」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、だとしたら非常にもったいないことだと著者は記しています。

「自分はいろいろなことに目移りしがちなので、ひとつのことに集中するのが難しいんです」という人は、まず「集中力を身につける」という発想を捨ててほしいというのです。

本来、脳というものは、集中できる環境を作ってやると、勝手にそのことに集中してしまうようにできています。

「集中力をつける」ための意味のなさそうな努力を一生懸命するよりも、脳が集中しやすい環境づくりをすることのほうが、ずっと簡単で効果的なのです。(169ページより)

だとすれば知りたいのは、集中しやすい環境を整えるにはどうすればいいのかということ。この点に関する重要なポイントは、「人の脳は、雑音や騒音があると、注意がそちらに向いてしまって集中できなくなってしまう」ということなのだといいます。(168ページより)

聴覚や視覚を刺激するものを遮断する

そこでまず、集中するための一つ目の方法を紹介します。

仕事や勉強を始めようというときには、人間の注意を惹きがちな音楽やテレビなどは消してしまいましょう。できるだけ、注意を向ける音が少ない環境で始めるようにします。(170ページより)

誰かがなにかを話しているようなオフィスや喫茶店で作業に集中しなければならない場合は、相手に失礼にならない範囲で耳栓を使ってみるのもいいそう。

また、耳から入る刺激だけではなく、目から入る刺激も気になるという人は、作業を妨げない程度のレンズの色が薄いサングラスや、色つき眼鏡をかけてみるのも悪くない方法。そうすれば、注意が外界に向きがちになることを抑えられるわけです。

集中する二つ目の方法は、途中で邪魔が入らないようにすること。

例えば、パソコンで仕事をする場合、資料をまとめたり、気を遣う相手へメールを書いたりするのは、とても集中力を要する仕事です。なるべく前もって、邪魔になりそうな要素を排除しておきたいものです。(169ページより)

このことについての最大の邪魔は、おそらくメールやSNS経由のメッセージであるはず。それらに邪魔された場合、仮にそのメールやメッセージを1分程度で処理できたとしても、頭をもとの状態に戻すには30分以上かかることもあるというのです。

したがって、「朝と晩の2回など、メールをチェックする時間帯をあらかじめ決めておき、それ以外の時間はチェックしない」というように、自分でルールを設定しておくといいそうです。(170ページより)

快適にすればするほど「集中力は高まる」

メールと同じように、電話もまた、集中している状態を邪魔するもの。そこで可能なら、留守電か、マナーモードに設定しておくべき。著者も集中して仕事に取り組んでいるときは、基本的には電話に出ないようにしているといいます。

また、仕事や勉強に取り組むうえでは「快適さ」も重要な要素。椅子が座りにくかったり、部屋が寒すぎたり暑すぎたり、衣服が窮屈だったりすれば、長期の作業に支障が出ても無理はないのですから。

そのため、部屋は適温にし、椅子に座るときも負担が大きくならないような姿勢を保てるようにし、着慣れた服で作業をすることが大切。

快適さに関連したこととして、私は香りの良いものも使っています。

私は香水を集めているのですが、作業の間は良い香りを身につけておくのです。

身の回りを良い香りにしておくと、適度にリラックスした良い状態で、作業が続けられるのです。(172〜173ページより)

勉強や仕事には柑橘系の香りが適しているという説もありますが、いずれにしても自分のいちばん好きな香りを選ぶのがいいようです。(172ページより)

本書で紹介されているのは、少し意識を変えるだけで誰にでもできることばかり。さらなるステップアップを目指し、参考にしてみる価値はありそうです。

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Source: アスコム

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