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印南敦史の「毎日書評」

やる気に頼らず「先延ばし」をなくすために、まずやりたい2つのこと

author 印南敦史
やる気に頼らず「先延ばし」をなくすために、まずやりたい2つのこと
Photo: 印南敦史

やりたいことも目標もあるのに、それを実現するための行動を起こすことなく、成果だけを期待している人は少なくないーー。

やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ』(大平信孝 著、かんき出版)の著者は、そう指摘しています。もちろん、日々の仕事についても同じことがいえるでしょう。

「早く上司にトラブルの報告をしなきゃ」と思いつつ、夕方になってしまった。明日が期限の報告書があるのに気乗りせず、手をつけられていない。

メールの返信が億劫で先延ばしにしていたら、大量に溜まってしまった。 (「はじめに」より)

こうしたことが続いた結果、「だから私はダメなんだ」と自分を責めてしまったりしてしまうわけです。

そんな方々に向けて書かれた本書は、「“すぐやる”スイッチを取り戻すための本」。そのスイッチは誰もが持っているものなのに、「つい、先延ばししてしまう人」はスイッチの入れ方を忘れてしまっているのだとか。

著者によれば、動けないのは、私たちの脳が面倒くさがりだから。新たなことに挑戦しようとしたり、難しい問題を解決しようとすると、命を守ろうとするバイアスが働いて、現状を維持しようとするというのです。

ならば、面倒くさがる脳をその気にさせられれば「すぐやる」スイッチをオンにできるはず。そこで本書ではそのスイッチの入れ方を、誰にでもいますぐできるよう、37のメソッドに分けて紹介しているのです。

先延ばしをなくすためにはどうすればいいのか、第1章「先延ばしがなくなる! 行動に『初速』をつける方法」のなかから2つの方法をご紹介しましょう。

「仮決め・仮行動でよし」とする

思うように動けない人の共通点のひとつとして、「ちゃんと決めてから動きたい」「失敗しないようにしっかり計画を立てたい」という心理があるのだそうです。

もちろんなにも考えず、準備もしないまま行動しても意味はありませんが、「しっかり計画を練ってから行動に移そう」という考え方が、結果的には自分を動けなくしてしまうということ。

すぐ行動できるようになるためには、「量」→「質」という順番を意識することが大切です。第一に、「行動量」を増やすこと。その後に「行動の質」を上げることがポイントです。(25ページより)

すぐに動けない人の大半は、この順番を守っていないというのです。行動量を増やすという“第一段階”を無視して、いきなり行動の質を求めてしまうということ。あるいは、量と質を同時に求め他結果、身動きがとれなくなってしまう場合もあるかもしれません。

いずれにせよ「すぐやる人」になりたいなら、まずは「行動量」を増やすことを意識すべき。そして、そんなときに力を発揮するのが「仮決め・仮行動」というスタンスだそう。

たとえば、筋トレを始めたいと思っているけれど、「ジムに通うのと、自宅でトレーニングするのとでは、どちらがいいか考えている」「トレーニングウェアやシューズを用意しなければ」などと迷っている人は、とりあえず動きやすい服に着替えて、5回でも10回でもいいから腕立て伏せや腹筋をしてみる。これが、仮決め・仮行動です。(26ページより)

とりあえずやってみても、「腕立て伏せが10階もできなかった」など、思っていたような結果にはたどり着けないかもしれません。

しかしそれは失敗ではなく、行動して得られた成果。腕立て伏せが10回できないとしたら、それはやり方が間違っていたということ。したがって、1日3回から始めるとか、自分に合ったやり方をしてみればOKだという考え方です。

仮決め・仮行動してみて、当初の期待や予想と違った成果が出た場合は、軌道修正をすればいいだけです。(26〜27ページより)

一度試してみると、仮にうまくいかなくてもダメージが意外に少ないことがわかるはず。それを実感すれば、次は迷わず行動できるようになるのです。(24ページより)

試しに10秒だけ動いてみる

「仮決め・仮行動」をしようとしても、体が動いてくれない…。

そんなときには、最初の一歩のハードルを極限まで下げてみることが有効。具体的には、まず試しに10秒でできることから動いてみるべき。著者が「10秒アクション」と呼ぶそれは、文字どおり「10秒あればできる具体的行動」。

たとえば、ランニングを始めたいのに、なかなか動けないのであれば、「最初の10秒はどんなことをするのか?」と考え、それだけを実行してみます。

たとえば「シューズを履く」「ランニングウェアに着替える」といったことをとりあえずやってみるのです。

勉強であれば、「テキストを開く」、早起きであれば、「前の晩にアラームをセットする」、面倒な仕事であれば、「使用するソフトを立ち上げる」といったイメージです。(29ページより)

たしかに、10秒でできるアクションは些細なこと。しかし、10秒アクションの段階で失敗する可能性はとても低いはず。失敗しないからこそ、その後の行動につながるということです。

この10秒アクションの効果は、脳科学的に証明されているのだそうです。

できるだけ変化を避け、現状を維持しようとする防衛本能が働く一方、脳には「可塑性」という性質があるため、ほんの少しずつであれば変化を受け入れるというのです。

そのため10秒という小さなアクションなら、脳は変化に対応できるわけです。

やる気が起きるのを待っていても永遠に行動することはできません。「まず動く」ことで、やる気は後からついてくるのです。(31ページより)

このメッセージは、記憶にとどめておく価値がありそうです。(28ページより)

「すぐやる人」は、その都度、希望の種や苗を飢えているのだと著者は表現しています。だからこそ、毎朝希望とともに目覚め、楽しい1日を過ごすことができるのだと。

ならば当然のことながら、明日がくるのも楽しくなるはず。そんな日常を実現するために、本書のメソッドを活用したいところです。

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Source: かんき出版

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