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クレジットカードは何枚持ちが正解?

author 山崎俊輔(ファイナンシャルプランナー)
クレジットカードは何枚持ちが正解?
Image: Shutterstock

共働き、共家事、共育児中のファイナンシャルプランナー山崎俊輔さんによるマネーハックコラム。9月はクレジットカードの理想的な枚数を提案します。


マネー雑誌や新聞のお金のお題のひとつに「クレカは何枚持ちが正解?」というものがあります。

理想的な正解がもしあるとすれば、「一番お得な条件のカードを1枚持つ」です。

クレジットカードは「何枚が正解」?

電子マネーの場合、短期的に高還元率のキャンペーンが行われ、「複数の電子マネーを乗り換えつつ使いこなす」ことにメリットがありますが、クレジットカードは、そこまで機動的なキャンペーンはあまりありません。

「有利なものを1枚、使い込む」のでほとんどの場合、正解となるのです。

とはいえ、なかなかそう理想には収まらないのが現実です。

JCBによる「クレジットカードに関する総合調査(2021年2月公表)」によれば、クレジットカードの平均保有枚数は3.0枚だったそうです。

持ち歩く枚数の平均は2.1枚ということで、財布に2枚を入れているということになります。

この「作るのは3枚程度」「持ち歩くのは2枚程度」というところは「1枚には収まらない現実の落とし所」という印象です。

今回は、クレジットカード「現実としては何枚が正解?」を考えてみたいと思います。

1枚目は「なんとなく」。問題は2枚目以降

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Image: Shutterstock

クレジットカードを、1枚目から計画的に作ることはあまりないと思います。

学生時代にエポスカードやルミネカードをテナントビルの1階で案内されて(即時発行ですぐ割引! と言われて)作ったり、大学生協のところでカードカウンターが臨時に設けられていてひまつぶしに会話したらカードを作ってしまったり、新社会人になったときのメインバンクを口座開設したらおすすめされるがままに系列カードを作ったり…。

これはこれで、クレジットカード利用の第1ステップとしてよくあることです。

多くの場合は年会費無料(年内に一度以上利用があれば無料などの条件つきも多い)となっているでしょうから、それなら無理に解約をしなくてもいいでしょう。

むしろ、長年の利用に応じて限度額が増えてくることがあり、そうしたクレジットカードを1枚持っておいて損はありません

一方で問題となるのは「2枚目以降」を作る理由です。ここがクレジットカードの枚数管理、効率的活用のカギとなります。

2枚目以降を作るポイントは?

たいていの場合、お得なキャンペーンの案内を受けて2枚目のクレカを作ることになります。例えば、

  • ポイント還元率が高いので作る(通常0.5%還元なので、それ以上の高額還元率はメリット)
  • カードを作ると1回限りで高額ポイントが付与されるので作る(マンガアプリ経由でクレカを作ると数千ポイントが付与される場合も)
  • 生活圏でお得度合いが高いので作る(イオン生活圏、楽天経済圏、Amazon愛好家など)
  • マイルやポイントを集中させるために作る
  • アニメやアイドルのコラボに惹かれて作る(コンサートの先行予約特典がつくことなどもある)

といったあたりが「2枚目の動機」ではないでしょうか。

このうち注意したいのは「1回限りのポイント」目当てのカード乱発です。これは長い目で見るとムダなカードをいくつも作ってカード地獄に陥るリスクが高まります。

基本的には「生活圏で利用が多くなるかどうか」「還元率が高いかどうか」に着目して2枚目を選びましょう

また「年会費はできるだけ無料を選ぶ」ことも意識してください。複数枚のカードがそれぞれ年会費を取るようでは、「年会費総額>ポイント還元額総額」となってお得どころかマイナスになってしまいます。

楽天市場のヘビーユーザーが楽天カードを作る、JR東日本エリアでSuicaやアトレの利用が多いのでViewカードを作るといった具合に、目的を明確にしてカードを作るように心がけましょう

複数のカード管理は引き落としミスを招く

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複数のカードを持つデメリットを確認しておきますが、「年会費が複数になる」のはとにかく最大のデメリットです。

初年度無料は当たり前なので、きちんと2年目以降の会費を確認します。また、年会費無料のカードを持てばこの問題を回避できます。

次に気をつけたいのは「引き落としが複数になる」ことでの引き落としミスです。

複数枚のカードの支払いを、複数の銀行口座にそれぞれ指定する人がときどきいますが、いろんな銀行から数万円ずつ引き落としをするような状態を作ると、引き落としミスが生じがちです。

数日の引き落としミスであっても、カード会社によっては厳しく評価しブラックリストに残します(信用情報)。そうすると、お得な条件のカードに出会って新規発行しようとしたときに審査がおりない、ということになりかねません。

複数枚のクレジットカードを持っていても、基本的には同一の銀行口座を指定するようにしましょう。これで引き落としミスの多くが防げます。もちろん、給与振込口座にすることが基本です。

またリボ払いが基本設定になっているカードは発行を避けるか、「毎月の支払い額:30万円」のように高い設定をして事実上一括払いと同様に使う設定にしておくことをおすすめします。

リボ払いで延々と利息を払い続ける(毎月あたりの返済が軽いので楽なように思えますが、借金額だけふくらみ続ける)ことのないようにしてください。

3枚目以降は「プラス1枚契約、マイナス1枚解約」

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クレジットカードを新規発行することはとても簡単です。即時発行のカウンターなどでは、数十分も待たず仮カードをもらい買い物に向かうことができます。

また、クレジットカードを解約することは、支払いが残ってさえいなければ厳しい制限はありません。コールセンターへ連絡して指示を仰いで手続きをするだけです。

しかしその解約手続きが面倒で(あるいは連絡そのものが億劫で)、私たちはカードを増やしても減らす手続きはやりません

基本的には3枚目以降は「1枚増やしたら、1枚解約する」くらいのつもりでカード管理したほうがいいでしょう。

3枚以上もつ合理性があれば、それもいいでしょうが(楽天のカードと、Viewカードを2枚持ってそれぞれ違うシーンで使い込むなら、同時持ちもありうる)、そういうシーンはあまり多くありません。

世間の平均にならえばいいというわけではありませんが、「3枚までのあいだでお得なカードを選び取る」という感覚を持っておくことをおすすめします。

山崎俊輔

フィナンシャルウィズダム代表。ファイナンシャルプランナー。夫婦で共働き、共家事、共育児しながら子どもふたりを育てている。

Source: JCB

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