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心拍変動(HRV)って何? 数値からわかる「カラダのこと」

author Rachel Fairbank - Lifehacker US[原文](訳:ガリレオ)
心拍変動(HRV)って何? 数値からわかる「カラダのこと」
Image: BallBall14/Shutterstock.com

多くのフィットネストラッカーには、「心拍変動(HRV)」と呼ばれる機能が入っています。

これは、心臓の鼓動の間隔を測定する機能です。ただ、鼓動の間隔は一定で、予測できるに違いないと考えがちなので、鼓動の間隔は変化するという事実をすぐに受け入れることは、少し難しいかもしれません。

けれども、HRVはさまざまなストレスに反応して変化します。心配事や寝不足、過剰なトレーニングといった、精神的・肉体的なストレス要因に反応して変化するのです。

そのため、HRVに注意を払うことが、生活習慣を少し変える必要があるかどうかを判断する1つの目安になります。たとえば、プロのアスリートや耐久スポーツ選手の多くは、自身のHRVを常に観察しています。ストレスレベルがパフォーマンスにどう影響しているかを評価するためです。

次のように説明するのは、テキサス大学健康科学センター・ヒューストン校のマクガバン・メディカル・スクールでスポーツ心臓学を研究する医学博士のJohn P. Higgins氏です。

HRVは、心血管系の効率や働きを評価するための非常に優れた基準です。

「HRVが高い」ということは、「心臓の性能がフェラーリ並み」だということです。つまり、2.7秒で0から60マイル/時(約97km/h)へ加速できるのです。

HRVをコントロールするのは「自律神経系」

HRVは自律神経系によってコントロールされています。自律神経系はこれ以外にも、闘争・逃走反応やリラクゼーション反応などもコントロールしています。

「夜によく眠れない」「職場のストレスが多い」「ワクワクするニュースを耳にする」といった日常生活のいろいろな出来事に応じて、自律神経系が働き、私たちの脳はさまざまな身体機能を刺激したり、リラックスさせたりします。

つまり、心拍数や呼吸数、血圧、消化力などが影響を受けるのです。HRVもその中の1つで、ストレスレベルが上がればHRVは下がり、反対に、日常生活が健全なバランスを保っていればHRVは上がります

HRVに影響を与える要因はさまざまです。よく眠っているかどうか、栄養たっぷりの食事をとっているかどうか、体が必要とする運動をしているかどうか、過剰なトレーニングを行っているかどうか、その人の全体的なストレスレベルがどのぐらいなのか、などがあります。

また、HRVの低下は、不安障害やうつ病の悪化、心血管疾患リスクの増大と関連するという指摘もあります。

生活習慣を変えればHRVも変えられる

幸いなことに、日常生活の状態によってHRVの数値は変化します。

Higgins氏によれば、私たちのHRVは一般的に、数週間~約1カ月という一定の期間内で変化しており、短期間でいい方向に変えることができるようです。

HRVの改善にいちばん効くのは運動です。早ければ2カ月で成果が表れます。

自身のHRVを注意して見ていると、日常生活におけるストレスレベルを下げる必要があるか否か、今実践しているストレス解消法が効果を発揮しているか否かがわかります。

この1年半の間、私たちは大きなストレスにさらされてきました。そのことを踏まえると、ストレスの解消は私たちの誰もがいままさに考えている問題と言っていいでしょう。

HRVを知ればオーバートレーニングも避けられる

マラソンやトライアスロンなどのトレーニングに励んでいる人たちも、自身のHRVを注意して観察していると、自分が過剰にトレーニングしているかどうかが把握できます。

Higgins氏によれば、ハードなトレーニングのあとはHRVが下がるとのこと。HRVが通常の数値に戻れば、そうしたハードなトレーニングから体が回復したことを示すサインですから、再びトレーニングに励んでも構いません。

このように、自身のHRVをいつも注意して観察していると、自分の体にはどのレベルのトレーニングが最適であるかを把握できます

「HRVが高ければ、身体システム機能が向上しているということ」とHiggins氏は言います。

体がうまく機能していれば、ひいては運動能力の向上にもつながっていくのです。

Source: UTHealth, Harvard Health Publishing

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