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大人になってから幼少期のトラウマと付き合う方法

author Rachel Fairbank - Lifehacker US[原文]/訳:春野ユリ
大人になってから幼少期のトラウマと付き合う方法
Image: Getty Images

トラウマを乗り越えるのはいつだって大変です。しかし、子どもの頃に体験すると、それを克服するのはもっと大変です。

大人と違って、子どもは自分の環境をほとんどコントロールできません。

虐待のある家庭で暮らしている子どもが、その環境から抜け出す能力は非常に限られていますが、大人の場合は精神的にも経済的にも余裕があるので、抜け出すことができます。

一方、子どもは健全な人間関係のあり方や、困難な状況に対処する方法を学んでいる最中です。

虐待が当たり前の家庭で育つと、人間関係の中で何が許容され、何が許容されないのか理解するのが難しくなります。

家族の死や大病など、避けられないトラウマであっても、子どもはまだ対処法を身につけていないので、起こったことを処理するのがはるかに困難になります。

では、子どもの頃に逆境を経験した大人は、大人になった今、そのトラウマをどのように処理し、対処すればよいのでしょうか。

子どもの頃のトラウマを測定する方法

逆境的小児期体験(ACE)テストは、子ども時代のトラウマを測定するテストです。

テストはわずか10問で、身体的・性的虐待、ネグレクト、精神疾患や薬物乱用のある家族のことなど、育った家庭の逆境について質問します。

スコアが高いほど、不安、うつ、糖尿病、喘息、がん、肥満、冠状動脈性心臓病、薬物乱用など、大人になってから慢性的な健康問題を発症する可能性が高くなります。4点以上のスコアを持つ人は、幼少期に逆境を経験しなかった人に比べて、リスクが著しく高くなります。

ACEスコアが高かった場合、こうした幼少期の経験が大人になってからの健康や幸福にマイナスの影響を与えることがわかると、かなりがっかりします。

しかし、ACEスコアはあくまでも経験したことを示す指標であり、将来を保証するものではないことを忘れてはいけません。

「ACEをいくつか経験したからといって、必ずしもその後の問題が避けられないわけではなく、影響を受けやすい傾向があるというだけです」と、親の教育や児童虐待の防止を目的とした非営利団体American SPCCの事務局長であるGenevieve Riveraさんは言います。

私たちには、脳と身体の配線を変えるのに役立つ戦略、実践、ツール、習慣があります。

まず専門家に相談する

「臨床心理士でSecure Base Psychology, PLLCの創設者であるMelissa Goldberg-Mintzさんは、「トラウマがある人や幼少期に不幸な体験をした人は、事前にサポートを受けることができます」と言います。

「これは予防のためです。」

ACEスコアが高い人は、PTSD、不安、抑うつ、薬物乱用、怒り、自殺衝動などの問題を発症する可能性が高いと言われています。

だからこそ、自分に必要なメンタルヘルスケアを積極的に受けることが必要なのです。Riveraさんは、「自分を導いてくれる専門家の存在は本当に重要です」と言います。

助けを求めることは、多くの場合、幼少期の逆境の影響を克服するための最初の最も重要なステップであり、健康で機能的な生活を確立するための基盤となります。

健全な人間関係の認識と構築を学ぶ

「人とのつながりは最高の薬です」とGoldberg-Mintzさんは言います。逆境にある子どもが、親や祖父母、介護者などとの温かく愛情に満ちた人間関係を経験すれば、多くの場合、それがその後の人生で問題が発生することを防ぐ緩衝材となります。

私たちが心の痛みに対処する唯一最善の方法は、安心できる人とのつながりを持つことです。

しかし、子どもの頃に愛情深い人間関係を経験しなかった大人も、その後、健全な人間関係を築く努力をすることで、こうした結果を回避することができます。

人間は社会的な生き物です。人とのつながりを求め、それが得られなければ、心身の健康を害することになります。

健全な人間関係とはどのようなものかを理解し、その関係の中でどのような境界線を引き、何を期待すべきか理解することが重要です。

心と身体の健康を意識的に大事にする

子どもの頃の不幸な体験が、その後の人生で肉体的にも精神的にも多くの慢性的な健康問題を引き起こす可能性があることを考えると、肉体的にも精神的にも健康でいるように専念することが大切です。

Goldberg-Mintzさんは、「必ず基本的なニーズが満たされているようにしてください」と言います。この場合の基本的なニーズとは、十分な睡眠、定期的な運動、健康的な食生活、人とのつながりです。

基本的なニーズが満たされていないと、こうした悪い結果に対して脆弱になります。

特に、うつ病や不安神経症になると、十分な睡眠や運動を実践することは難しいので、自分の心身の健康に気を配ることができれば、それに越したことはありません。

レジリエンスを強化する

レジリエンスとは、逆境から素早く立ち直る能力のことです。逆境を経験した子どもの中には、レジリエンスを身につけることができる子もいれば、そうでない子もいます。

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「研究結果によると、子どもの人生にたった1人でもサポートしてくれる親の存在があれば、子どもがこのレジリエンスを身につけるのに大いに役立ちます」とRiveraさんは言います。

しかし、子どもの頃にレジリエンスを身に着けることができなかった人でも、大人になってから身につけることができます。

そのためには、専門家の助けを求めたり、健全な人間関係を築くことに注力する必要があります。そういうことをしていると、レジリエンスは自然に身に着いてきます。

「どんな人も、自分の中にレジリエンスを持っていますが、それを高める努力をしなければなりません」とRiveraさんは言います。

健全な人間関係に囲まれていると、体がポジティブな生物学的反応を示すという研究結果があります。


Source: American SPCC, Secure Base Psychology, CDC, American SPCC

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