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伊庭正康の「最高効率ワークハック術」

使っていませんか? 無駄なタスクを増やしてしまう「NGな一言」

author 伊庭正康
使っていませんか? 無駄なタスクを増やしてしまう「NGな一言」
Image: Getty Images

こんなことはありませんか?

効率的な仕事を心がけているのに、なぜかタスクが増えてしまう。

忙しくなっているのに「業績」「評価」が上がっているわけではない…。

だとしたら、「仕事のための仕事」が増えているのかもしれません。さらに言うと、「仕事を分ける」ことによって、1つの仕事をいくつものタスク(工程)に増殖をさせているだけの可能性すらあります。

私は、可能な限り仕事は「今、ココ」で済ませるべきだと考えています。そうしないと、無駄なタスクを無自覚に増殖させてしまうからです。

実際、私自身、企業研修トレーナーとして、時間管理のプログラムなど、年間200回程度の研修に登壇していますが、多くの人事の方から「なかなか無駄な作業を減らせないといった社員の声がある」という話を耳にします。

いくら効率的な仕事術を駆使したとしても、「無駄な仕事を効率的にやっているだけ」といったケースは絶対に避けておきたいところ。

そこで今回は、無駄な仕事を増殖させる元凶である悪習慣を絶ち、「今、ココ」で済ませることで予防する仕事術を紹介します。

タスクを増殖させる「また改めて」

PC作業する男性の後ろ姿
Image: Getty Images

まず、結論から言います。すべてのタスクは「今、ココ」で済ませると考えてください。そうしないと、無自覚にタスクを増やしてしまうからです。

たとえば会議の終わり際に、

“また改めて”会議室の予約を押さえたら連絡します」

“また改めて”議事録を共有ファイルに格納しておきます」

と言ってしまうことはありませんか?

これこそが無駄なタスクを無自覚に増やす元凶です

「改めて会議の日程を連絡する」といった何気ないことであっても、工程を見積もると想像を超える膨大なタスクが待っていることがわかります。

「今、ココ」で日程調整を終わらせないと、このようなタスクが待っています。

工程1:会議のキーマンの日程を確認する(所要時間3分)

工程2:その後、候補となる日程を検討する(所要時間5分)

工程3:日程調整アプリに候補日を記載する(所要時間5分)

工程4:メールで、日程調整アプリのURLを参加予定者に送る(所要時間5分)

工程5:回答がない人への催促のメールを打つ(所要時間5分)

工程6:催促のメールを送る(所要時間1分)

工程7:再度、参加者の可能な日程を確認する(所要時間3分)

工程8:都合の合わない人を確認し、キーマンに相談する(所要時間5分)

工程9:……

…ここでやめておきます。これだけでも、想像以上に工程が多いと思いませんでしたか? 総合すると30分を超えている可能性すらあります。

このように、仕事を分割することで無自覚にタスクを増やしていることに意識を向けておかねばなりません。

無駄なタスクをためない思考法「今、ココ」

立ちながら談笑する同僚たち
Image: Getty Images

だからこそ「今、ココ」ですべてを済ませることに執念を燃やすことが重要なのです。

「今、ココ」を活用する具体例は次の通り。

会議の場合

  • 次回の会議の日時調整

前もってアジェンダに「次の会議開催に向けて」を加え、会議終了時に日程調整の時間を設ける旨を伝えておきましょう。

そうすること、最後の3分で「次の会議、この日程はいかがですか?」と「今、ココ」で調整を終えられます。

  • 議事録の共有

その場でスライドに発言を記録すれば、リアルタイムで議事録は完成します。あとは共有フォルダに格納すれば、一件落着です。

ホワイトボードに記載した内容を各自がスマホで撮影する方法をとる会社もあります(ルールで許されているならば)。

さらに、ウェブ会議であれば、録画機能を使って動画ファイルを共有フォルダに格納しておくだけで済ませられます。

商談の場合

営業であれば、ヒアリング、提案、クロージング、次のフォローのアポイント設定もその場で一気に済ませてしまえば、何度も時間を設けることや、その都度生じる作業も削減できます。

面倒くさがりだった私は、社会人になりたての頃はタスクを分け、いろいろなことを先延ばしにすることが常態化していたので、いつもタスクに追われていました。

ですが、20代の頃にラッキーにもこの「今、ココ」思考を習得し、習慣化することで大幅に改善することができました。皆さまもぜひ、試してみてください。

***

今回は「また改めて…」の一言によって、仕事を増殖させるリスクを予防する方法を紹介しました。

まずは、意識することから。それだけでも「改めて」と言いそうになる自分に気づくことができるはずです。そして、可能な限り「今、ココ」で済ませられないかを常に考えるようにしておきましょう。

今回の内容が、皆さまの生産性向上の一助になれば幸いです。

伊庭 正康 株式会社らしさラボ 代表取締役

伊庭正康さん

リクルートグループ入社。残業レスで営業とマネジャーの両部門で累計40回以上の表彰を受賞。その後、部長、社内ベンTャーの代表を歴任。2011年、株式会社らしさラボ設立。リーダー、営業力、時間管理等、年間200回以上の研修に登壇。リピート率は9割以上。現在は、オンラインを活用した研修も好評。近著に12万部を超える『できるリーダーは、「これ」しかやらない メンバーが自ら動き出す「任せ方」のコツ(PHP研究所)』『できる営業は、「これ」しかやらない(PHP研究所)』のほか、新刊の『結局、「しつこい人」がすべてを手に入れる(アスコム)』をはじめ、他多数の書籍がある。

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