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イーロン・マスクが最重要視する「最短距離のコミュニケーション」

author Inc. /訳:ぬえよしこ
イーロン・マスクが最重要視する「最短距離のコミュニケーション」
Image: Shutterstock

2018年4月、テスラCEOのイーロン・マスクは、メディアで話題になったモデル3の生産停止に関して、「生産性の推奨事項」を含む様々な変更を説明した長文のメールを社員に送りました。

そのEメールはのちに公に漏れたのですが、中に注目すべき「警告」がありました。それは、マネージャーにあるコミュニケーション習慣が見られた場合、その人は同社での仕事を失うだろうというものでした。

コミュニケーションは、「指揮命令系統」ではなく、仕事を成し遂げるために必要な最短経路を取るべきだ。

指揮命令系統のコミュニケーションを強いるマネージャーは、他社での仕事を探すことになるだろう。

シンプルな解決策は「最短距離のコミュニケーション」

マスクは、現在多くの企業が抱える継続的な問題である、人、機能、部門間のコミュニケーション不足によって業務が遅れることを懸念していました。

シンプルな解決策は、ずばり、地位や役職にかかわらず、あらゆるレベル間で情報の自由な流れが可能になるようにすることです。

効率と生産性を向上する方法で何かを伝えなければならないなら、コミュニケーションは最短距離であるべきなのです。

マスクは次のように付け加えています。

部門間で何かを達成するのに、ある社員が自分のマネージャーに話し、そのマネージャーがディレクターに話し、ディレクターがVPに話し、そのVPが別のVPに話して、そのVPがディレクターに、そのディレクターがマネージャーに、そのマネージャーが実際の業務を行なう社員に伝えるというようなプロセスでは、とんでもないことが起こるだろう。

誰でも相手と直接話をして、やるべきことが行なわれるようにできることが当たり前でなければならない。

これにはまったく同感です。

社員の自由度と権限をアップ

知識経済においては、やりとりが一方向にしか動かないトップダウンの階層的管理スタイルは崩壊するでしょう。これは、特に知識労働者が自分の専門分野については通常マネージャーよりも多くのことを知っているからです。

その場合の適切なアプローチは、優秀な社員に自分で問題を解決するための鍵を与えることです。知識労働者に権限を与えるハイパフォーマンスの組織では、情報は数少ない報告レベルを経てオープンに共有され、社員はその情報を使って迅速に適切に意思決定をすることができます。

出発点は、すぐに決断が下せる自主性と権限を社員に与えることです。社員が質の高い意思決定を行うためには、適切なデータや洞察、テクノロジーが必要です。そのような信頼と権限を社員に委ねることは、機敏性と成功にとって不可欠でしょう。

リーダーシップが模範になるべき

意思決定をする権限、データを使用して行動する権限を社員に与えるには、プロセスと文化の両方に大きな変革が必要です。

上級リーダーは、全面的なサポートを提供し、模範を示して主導することによって、この変化を上から推し進めなければなりません。

自主性、つまり、何を、いつ、誰と行なうかをコントロールする能力は人にやる気を与える基本的な要素の1つであり、パフォーマンスの向上につながります。

これを信じている偉大なリーダーの例が、著者が最近Love in Action ポッドキャストでインタビューしたベスト・バイ(訳注:家電量販店)の前会長兼CEOであるヒューバート・ジョリーです。

ジョリーは「自主性によって我々は創造的に考えられるようになり、それがイノベーションを生み出します」と述べています。

これは物事の核心をついています。イノベーションは、5つのレベルの管理職による承認がなくても新しいアイデアを試す自由がなければ実現しません。

また、自主性によっていっそう満足が感じられるので、意欲も上がります。しかし、そのためには、機敏な業務方法を導入しながら、できるだけ低いレベルで意思決定できる適切な環境を設ける必要があります。

Source: Jalopnik, Marcel Schwantes

Originally published by Inc. [原文]Copyright © [2021] Mansueto Ventures LLC.

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