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極貧家庭、虐待。オプラ・ウィンフリーが苦難に負けず成功した理由

author 中川真知子
極貧家庭、虐待。オプラ・ウィンフリーが苦難に負けず成功した理由
Image: Getty Images

オバマ元大統領の勝利を左右したとも言われる、米国のTV司会者オプラ・ウィンフリー氏(俳優、プロデューサー、慈善家としても有名)。

看板番組だった『オプラ・ウィンフリー・ショー』(1986年〜2011年)では、人の痛みに寄り添いながらトーク相手に心を開かせる話術を展開することで視聴者からの支持を得るだけでなく、自分の意見を積極的に発言することで、かつてはタブー視されていたLGBTQの地位向上にも一役買いました。

そんな同氏ですが、決して恵まれた環境に生まれたのではなく、9歳の時にレイプされ、3年間の性的虐待を受けた結果、14歳で妊娠出産。

しかも生まれた赤ん坊は1週間で亡くなるという悲劇にも見舞われています。

心が壊れてもおかしくありませんが、どうやって成功を手にすることができたのでしょうか。

今日は、オプラ・ウィンフリー氏の成功の秘密を掘り下げてみたいと思います。

過去は人を定義しない

冒頭にも書いた通り、彼女の幼少期は悲惨そのもの。10代の未婚の母のもとに生まれ、母方の祖母の農場で極貧生活を送っていました。

6歳でミルウォーキーに引っ越しますが、生活が改善されるわけでもなく、今度は3年にわたって性的虐待を受けることになります。

転機がやってきたのは、父親とともにナッシュビルに移り住んだ14歳の時。厳格だった父親に従って勉強に力を入れることで優等生となり、17歳で朗読の賞を獲得しました。

ウィンフリー氏は、過去の経験が自分を決定づけるのではないことを教えてくれています。

悲惨な過去を自分のアイデンティティにするのではなく、可能性に目を向けて新たな道を進む大切さを体現しています。

教育こそが進歩の鍵

Entrepreneurのインタビューで、ウィンフリー氏は「父親の教育への愛こそが、道を開かせてくれた」と語っています。

この考えは、彼女自身の人生だけでなく、彼女がシカゴの貧困地区の住民に手を差し伸べようとした時にも感じたそう。

貧困地区の住民を新しい家に引っ越しさせ、生活を立て直させようとしたところ、その家族は、働く意義や、子どもたちを学校に通わせる必要性、時間通りに行動する大切さなどを理解していなかったそうなのです。当然ですが、子どもたちの宿題を見てやることもなかったと言います。

新しい家を用意し、お膳立てするだけでは生活を立て直すことができなかったウィンフリー氏は、「意味のある変化を持たせるためには、人の考え方を根本的に変えなければならない」という考えに至ります。

そして、根本的に変えるというのは、教育を受ける過程で起こるのだと結論づけたのです。

本物であること

『オプラ・ウィンフリー・ショー』が始まった頃は、他の昼の番組同様にセンセーショナルな話題を中心に番組が構成されていたそうです。

しかし、ある日の特集で、出演者の女性が番組内で配偶者の浮気を知ってしまうということがありました。ウィンフリー氏は、公共の場で女性を辱めてしまったと感じ、番組のあり方を変えると決めたと言います。

Video: OWN/YouTube

OPRAH.COMで当時のことを振り返り、次のように語っています。

その時、他人を卑下したり、恥を欠かせたり、萎縮させたりする番組には2度と参加しないと決めました。テレビというメディアを高い目的のために利用するという、新たな指針を作ったのです。

このことをきっかけに、『オプラ・ウィンフリー・ショー』は自己啓発へとシフトしていきました。

フォーマットの変更が功を奏し、ショーはさらに高い評価を得ることとなりました。これは、成功するために自分の価値観や信念を妥協する必要がないことを表しています。むしろ、本物を選択することで、より大きな成功を掴めることを意味しているのです。

奉仕活動をする

ウィンフリー氏は成功者を目指していたのではなく、教師として人々に奉仕することを夢見ていました。

OPRA.COMのある記事で話しています。

大切なのは、成功できるかどうかを心配するのではなく、意義のある存在になることを目指すことです。そうすれば、おのずと成功はついてきます。奉仕に目をむけると、教師も事務員も、医者もITの仕事も、瞬く間に意味を持つようになるのです。

同氏は、教師ではなく司会者として成功の道を歩むこととなりましたが、社会に貢献し、恩返しすることで、他人の人生に触れ、より多くのものを得ることができるという考えを持っています。

2007年にはアフリカに小学校を2校設立し、これまでに250億円以を寄付。2008年には2億円寄付したことで「寄付額が最も多い有名人」の6位にランクインしています。

読書習慣をつける

ウィンフリー氏は熱心な読書家として知られています。同氏が推薦した本はベストセラーとなることでも有名で、Apple TV+で『Oprah's Book Club』という、読んだ本を掘り下げたり、著者と対談する番組をもっています。

同氏は、読書をすることで辛い幼少期を乗り切ったそうで、「本が自分の自由への道を切り開いてくれた」と語っています。

この他、何をするにしても自分が何か意味のあることをしていると信じるべきだということや、他の人のために何かを残すためにもセルフケアを優先するべき、といったことも話しています。

アメリカでは知らない人はいないほど有名なオプラ・ウィンフリー氏の成功の秘訣は、とても前向きでシンプルだと感じました。教育の重要性を痛感し、今まで以上に学びに力を入れて行こうと思いました。


Source: The Muse, Entrepreneur, Swaay, Oprah.com, Youtube

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