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深化するメモ術

すぐできる「図解」活用術|文章を図解にする情報整理のコツ

author 取材・執筆/佐々木彩子 資料提供/吉澤準特
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すぐできる「図解」活用術|文章を図解にする情報整理のコツ
Image: Shutterstock

ビジネスパーソンであれば、誰もが日常的に行っている「メモ」。ここ数年で「バレットジャーナル」というノート術が世界的にブームになるなど、国内外で「メモの力」に注目が集まっています。

この深化するメモ術」特集では、「考える力」や「思考力」がビジネスパーソンの必須スキルとされる中、その大きな助けとなる「メモ」の効力やその活用法について紹介していきます。

第4回は、Amazon Kindleで総合1位となった『図解作成の基本』(すばる舎)の著者で、ITコンサルタントの吉澤準特さんが登場。

自分の考えやアイデアをまとめたり、相手にわかりやすく伝えたりするときにも使える「図解」の基本から、「図解」作成の肝となるロジカルシンキングの鍛え方、ひと目で相手を納得させる資料作りにも欠かせない「図解」活用術を伺いました。

吉澤準特

吉澤準特

外資系コンサルティングファーム勤務。専門領域における日本支社の実務責任者を務め、IT部門に対するコンサルティングを手がける。コンサルタントならではの「議論の整流術」を「情報整理」にも応用することで、モノ・コトを自動で整理する「整理術」にたどり着いた。著書に『仕事力に差がつく超・整理術』(三笠書房)、『図解作成の基本』(すばる舎)、『資料作成の基本』『フレームワーク使いこなしブック』(日本能率協会マネジメントセンター)など多数ある。@juntoku_y/Twitter

情報整理に図解を用いるメリット

アイデアや情報をまとめたり、整理したりするのが苦手。文章でメモをしても見返したときによくわからない、そんなときパパッと図で表現できたらと思ったことはありませんか?

絵心がないから、センスがないからと諦めている人も多いはず。でも実は、基本を知れば「図解」は難しくないのだそう。

仕事柄、PowerPoint(パワーポイント)で資料を作る機会が多かった吉澤さんが、いかに効率的に相手に情報を伝えて納得してもらうかを突き詰めていった結果、たどり着いたのが “図解”でした。

そもそもパワーポイントの資料は、クライアントがまだ答えを出し切れていない問題に答えるもの。“目で見て理解したい”という要求が強いんです。

パワーポイントは、文章と図解の2つの要素で成り立っていますが、文章だけでなく視覚的にわかりやすい図を用いると、10分かかる説明が1分で済む。

プレゼンなど限られた時間の中で相手の理解度を引き上げるには、図解が非常に有効なのです。認識のズレを防ぐこともできますし、相手の共感も得やすくなります。

もちろん自分の情報整理にも図解は役立ちます。

実際に図解を入れることで成果も上がったそう。さらに、最終的に自分が作成したパワーポイントがどこでどう“二次利用されるか”を意識すると、より効果的だといいます。

自分がプレゼンした相手が必ずしも最終決定権のある人とは限りません。

社内に持ち帰ってほかの誰かを説得する必要がある場合、そのときに使われるのが、自分が相手から説得されたわかりやすい資料。

ステークホルダーに役立つ視点が含まれた図解を作ることができれば、受け入れてもらいやすくなります。

図解を作るための基本「左脳型アプローチ法」

そもそも図解とは、複雑な情報をわかりやすく図で表現したもの。

全体像や相関関係、量や変化など、目的に応じてさまざまなパターンの図解を使い分ける必要があります。

図解のパターン
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しかし、いきなりどの図解を用いるか判断するのは難しいもの。

まず、図解を作るには、右脳型と左脳型の2つのアプローチ法があります。

右脳型……デザイナーに代表されるように、ビジュアル的にどうしたら相手に伝わりやすいか考えること

左脳型……ロジカルシンキングで情報を論理的にまとめ、それをわかりやすい図にしていくこと

仕事に使う多くの図解作成は、左脳型によるアプローチで情報を論理的にまとめることから始まります。

ロジカルシンキングとは、ひと言でいうと“言葉の整理学”。複雑な情報を相手にわかりやすい単位に分割して、構造化することです。

たとえば、100個の飴玉が床に無造作に散らばっていたら何個あるのかわかりません。でも、10個入りの箱が10個並んでいたら100個あるとひと目でわかりますよね。

この、相手にわかりやすい形に構造化すること、情報を整理することが相手にとっての価値となるのです。

とはいえ、論理的に考えることに苦手意識がある人も多いかもしれません。

吉澤さんは日頃から意識して情報を要素として区分することがロジカルシンキング=図解作成の訓練になるといいます。

たとえば会議中に何か質問をされたとします。

まず、聞かれている要素がいくつあるのか区分し、第1階層として“何を聞かれているのか”。

第2階層として“その根拠として何を答えたらいいのか”など、話のなかで論理構造を作っていくのです。

ロジカルシンキングに役立つメモの取り方

そのときに役立つのがメモ。吉澤さんはリモートワークが主流になったいまも、ノートを常にわきに置いて、議論になりそうなことやトピックなどをメモしているそう。

メモをするときに重要なのが、シンプルなルール作り。

相手の話に合わせてメモを取ると追いつかないので、

1. 発信者<吉澤だったら(よ)などと記載>

2. キーワードと補足の説明

3. 決定事項<下線や丸印をつける>

4. あとでやるべきこと<四角で囲む>

といったように、カラーペンがなくてもパッと見てわかるように、自分なりのルールを作りメモを取ると効率的です。

このように論理的に物事を捉え、複雑な情報や文章を分割して構造化していけば、必要な要素が明確になり、図解も作りやすくなります。


後編(7月29日公開予定)では、メモから資料作成へステップアップ。

1スライド1メッセージの法則に基づき、図解を使って伝わる資料をパワーポイントで作るための実践方法・3ステップを紹介していきます。

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