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深化するメモ術

「書き出せば行動が変わる」ミーニング・ノートで人生を好転させる秘密

author 執筆:大森りえ/図版・イラスト:岡山進矢
「書き出せば行動が変わる」ミーニング・ノートで人生を好転させる秘密

ビジネスパーソンであれば、誰もが日常的に行なっている「メモ」。ここ数年で「バレットジャーナル」というノート術が世界的にブームになるなど、国内外で「メモの力」に注目が集まっています。

この『深化するメモ術』特集では、「考える力」や「思考力」がビジネスパーソンの必須スキルとされる中、その大きな助けとなる「メモ」の効力やその活用法について紹介していきます。

第3回は、チャンスをつかむメソッド「ミーニング・ノート」の開発者・山田智恵さんが登場。ありきたりな毎日に埋もれた出来事を書き出し、チャンスに結びつけるメモ術についてお話を聞きました。今回は前編です。

山田智恵(やまだ・ともえ)

山田智恵さん

チャンスをつかむメソッド「ミーニング・ノート」開発者。同メソッドにより「一家全員無職」の状態から、外資系スタートアップ企業の社外取締役として参画するなどの人生の好転を数多く経験。現在はセミナーや講演、著書『ミーニング・ノート 1日3つ、チャンスを書くと進む道が見えてくる』(金風舎)などでミーニング・ノートの理論とメソッドを紹介し、多くの人の自己実現をサポート。

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人生のピンチを成功へと導いた「ミーニング・ノート」

仕事や人生をより良いものにしたいと考えた時、その助けとなるのが「メモ」。やるべきことを可視化する「ToDoリスト」や、行動や感情を振り返る「日記」など、メモ術にはさまざまなアイデアがあります。

そのなかでも「ミーニング・ノート」が興味深いのは「チャンスをつかむためのメソッド」である点。

自分に起きた出来事のなかに「チャンス」を見出すことで、自分の進むべき道が見えてくる(=行動につながる)だけでなく、「自己肯定感や幸福感も間違いなくアップする」と語るのは、「ミーニング・ノート」開発者の山田智恵さん。

リーマンショックのあおりを受けて、勤めていた父の会社が民事再生を申請し、家族みんなが無職、無一文に。

そんななか、これからの人生をゼロからどう立て直そうかと悩みながら辿り着いたメソッドがこの『ミーニング・ノート』。

「新しい一歩を踏み出したいけど何から始めたらいいかわからない」「自分の人生がつまらないものに思える」と悩んでいる方は特に試してみてほしいメソッドです。

ノートとペンさえあれば、今すぐにでも始められるメモ術。

必要なフローは、

  • 1日3つ、チャンスをノートに書く
  • ノートに書いたチャンスを見返す

の大きく2つ。

前編では、1つ目のフローである「チャンスの書き方」を解説します。

行動・結果を変える、出来事への「意味づけ」

ここでいう「チャンス」とは、日々の出来事のこと。しかし、それを書くだけではミーニング・ノートの役割は果たせません。

このメソッドで大切なのは「ミーニング」の部分、つまり「意味づけ」です。

意味づけとは、チャンスに対して何を感じたか、何を考えたかを明らかにすること。この意味づけにこそ「人生を変える力がある」と山田さん。出来事に価値や可能性を見出すことで、その後の行動が変わり、結果をも変えることができるからです。

どんなチャンスにでも、「気づき・学び・決めたこと・よかったこと・予感(可能性)」のどれかを感じることはできるはず。具体例は次の通りです。

例①:「学び」の意味づけ

「イベントに参加した。思ったよりもおもしろい話が聞けて勉強になった!

例②: 「予感」の意味づけ

「新しいプロジェクトのメンバーに選ばれた。期待されているのかもしれない!

意味づけのフロー

「1日3つ」がマスト。優先順位を意識して

意味づけは、上の例のようにポジティブに考えられるのがベスト。

でも、「嫌な気持ちになった」という意味づけでも素直に書き出しておくことがここでは大切。ネガティブな感情も、後に大きなチャンスにつながる可能性があるからです。

嫌なことを「嫌だったな」という感情のままで終わらせてはダメ。

その出来事から得た価値が必ずあるはずだと「発想を転換」させるのです。そうすることで「次の可能性につなげる力」を鍛えることもできます。

もちろん仕事のことだけでなく、「新しいパン屋を見つけた。おいしかったからまた行ってみよう」といった日常の小さな出来事でもOKです。ポイントは「心が動いた」という自分の感覚を大切にすること。

そしてもう1つ重要なのが、書き出すチャンスは1日3つに絞ること。

書き出すチャンスは多ければ多いほど良いと考えがちですが、情報と選択肢が増えるほど迷いは生じるもの。

チャンスを的確に捉え、素早く次の行動に移す“瞬発力”を高める意味でも、自分にとって何が大切かを見極めて、心の動きが大きいほうから3つに絞ることをすすめています。

見逃しがちなことにほど「チャンス」が隠れている

重要なのは、どんなにつまらない日でも毎日3つのチャンスを見つけること。「今日は見つけられなかったから1つだけ…」と諦めてはいけません。

充実した1日よりも、何もせずに家でダラダラ過ごしていた日のほうが「チャンスを見つける目を養う絶好の機会になる」と山田さん。いつもだったら何気なくやり過ごしていたことにも目を向けてチャンスを絞り出し、何らかの意味づけをしようとするからです。

そこで変えたいのが「チャンス」の定義

言葉の字面から「人生に幾度と訪れない、千載一遇の幸運」といったイメージを抱きがちですが、「別のチャンスにも目をむけてほしい」と山田さん。

著書の中では、チャンスを「キラキラチャンス」「わらしべチャンス」「スパイシーチャンス」の3つに分類しています。

【書き出したい3つのチャンス】

  • キラキラチャンス:心が大きくワクワクするようなポジティブなチャンス
  • わらしべチャンス:「キラキラチャンス」ほどではないが、今後につながりそうな可能性を感じたり、ちょっとした感動や発見したこと
  • スパイシーチャンス:ミスやダメージといった起きてほしくないこと
3つのチャンスの種類の図解

「特にスパイシーチャンスは、書き続ける“訓練を繰り返す”ことで、それがむしろチャンスだと認識できるようになる」と、山田さんは一見ネガティブなスパイシーチャンスを前向きに捉えています。

毎日キラキラチャンスが見つかるとは限りません。むしろ、上手くいかないことのほうが多い日々のなかにも「チャンス」が眠っていることに気づかせてくれる「ミーニング・ノート」。

短い文章でも簡単な言葉でも構いません。早速今日から1日3つの出来事に意味づけをして書き出してみましょう。


後編(7月22日公開予定)では、山田さんが「ミーニング・ノートの真骨頂」と語る「ノートの見返し方」を紹介します。

書き出したチャンスをどう生かし、未来へとつながるアイデアや気づきへと変えていくのか、どのように成功パターンを見つけていくのかについて教えてもらいます。

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