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Kensingtonの縦型親指トラックボールマウス『Pro Fit Ergo Vertical』実機レビュー【今日のライフハックツール】

author 田中宏和
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Kensingtonの縦型親指トラックボールマウス『Pro Fit Ergo Vertical』実機レビュー【今日のライフハックツール】
Photo: 田中宏和

いきなりですが、つい先日、Kensingtonの『Pro Fit Ergo Vertical』を購入しました。

これは、トラックボールの老舗Kensingtonが、現在のトレンドに合わせてリリースした縦型親指トラックボールマウス

別に不満もないのに、なぜか定期的にポインティングデバイスを買い替えたくなる筆者としては、「これをスルーしてはいけない」と思ったんです。

以前レビューした「サンワサプライ MA-ERG9」と「エレコム M-XT2UR」と比較しながら、レビューしてみます。

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Photo: 田中宏和

まず、縦型マウスが疲れにくいというのは、すでに定評になっていると言っていいでしょう。

『Kensington Pro Fit Ergo Vertical』にも、約60度の傾斜角が付けられていて、パッと見てそれとわかる縦型形状になっています。

この縦型ボディに、親指だけを動かせばいいというトラックボールを組み合わせてあるということで、その快適さには期待が高まります。

ちなみに、Amazonでは有線タイプより無線タイプのほうが安くなっていた(筆者の購入時点)ので、今回は無線タイプにしてみました。

日本メーカー製と比べ、大きめのサイズ感

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左からサンワサプライ MA-ERG9、Kensington Pro Fit Ergo Vertical、エレコム M-XT2UR。
Photo: 田中宏和

上の画像は遠近感でやや強調されており、これほどではないものの、実際に『Pro Fit Ergo Vertical』は、他の2機種より少し大きくなっています。

サンワサプライとエレコムが日本メーカーなのに対して、Kensingtonがアメリカのメーカーだということは、それぞれのサイズを決定するときに影響を与えているかもしれません。

ここで先に述べておきますが、私の身長は165cmと日本人の中でも小柄なほうで、手も小さいのです。この点について考慮した上で、先を読み進めてください。

各部の動きが重めの設定になっている

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Photo: 田中宏和

まずは、同じ親指トラックボールマウスである「エレコム M-XT2UR」と比較してみましょう。

ボールの操球、ボタンのクリック、スクロールホイールの回転と、全体的に各部の動きが「エレコム M-XT2UR」より重く感じられます

ただしこれは、マイナスポイントとは言い切れません。

特に操球感については、動きが軽すぎると安定しないと感じる人もいますし、人によっては『Pro Fit Ergo Vertical』のほうが好感触だと思える可能性があります。

トラックボーラーの中には、操球感の改善を求めて「ペリックス 交換用トラックボール」など、外部メーカー製のボールを試してみる人もいるくらい、細かい違いがフィーリングに影響する部分です。

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左:エレコム M-XT2UR 右:Kensington Pro Fit Ergo Vertical
Photo: 田中宏和

ボールの重量は、「エレコム M-XT2UR」が約25グラムに対し、『Kensington Pro Fit Ergo Vertical』が約26グラム。実際に、「エレコム M-XT2UR」のボールを『Kensington Pro Fit Ergo Vertical』にセットしてみたところ、動きが軽くなりました。

もっとも、入れ替えてみた印象としては、『Kensington Pro Fit Ergo Vertical』のボールが規格よりごくわずかに大きく、支持球に接する圧が高めになっていて動きが渋いという感覚があります。

推測の域を出ませんが、1グラムの差はサイズの誤差から生じているような気がするのです。

もう少し使い込んでみて、違和感が取れないようならペリックスのボールに交換してみようと考えています。

縦型であるメリットは?

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Photo: 田中宏和

では、縦型マウス「サンワサプライ MA-ERG9」と比べたらどうでしょう。

実は、縦型の使いやすさをたっぷり味わいたいと思っていたのに、「サンワサプライ MA-ERG9」を使ったときに感じられる縦型のメリットが、どういうわけか『Kensington Pro Fit Ergo Vertical』では感じられませんでした

正直、「そんなはずはない。単に慣れの問題じゃないのか?」と悩みましたが、いろいろと試しているうちに理由が見えてきましたよ。

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Image: 田中宏和

まず、マウスの動きから確認してみます。

分かりやすくするために、かなり大げさに動かしていますが、マウスの場合、手首と小指の間にある手根骨を支点にして、腕全体を動かすようにして操作します。

このため、手首を内側にひねるようにして持つ一般的なマウスの場合、腕の筋肉(前腕筋群)を捻じったまま動かす必要があり、違和感が出やすくなります。

これが、縦型マウスに持ち替えたとき、より快適に感じる理由ですね。

では、親指トラックボールマウスはどうでしょう。

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Image: 田中宏和

こちらは、「エレコム M-XT2UR」。マウスに比べると、明らかに怠惰な動きになっています。

厳密には腕の筋肉(前腕筋)との連動もあるとはいえ、トラックボールマウスでは、親指以外がほとんど動いていません

つまり、親指トラックボールマウスの場合は、腕の筋肉(前腕筋群)を捻じっているものの、それを動かすことがないので、複雑な動きにならず疲れにくいと考えられます。

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Image: 田中宏和

では、『Kensington Pro Fit Ergo Vertical』を使っている様子を見てみましょう。

当然、「サンワサプライ MA-ERG9」と比べれば動きは小さいものの、「エレコム M-XT2UR」と比較すれば、人差し指や手首付近がクネクネと動いているのが分かりますね。

これは、縦型になっているためにボールの位置が高く、ボールの頂点あたりで指を動かしたときに、親指の自然な可動域を超えて動かす必要があり、結果的に腕全体を動かしているためだと考えられます。

結論としては、最初に述べたとおり、私は手のサイズが小さいので、それが影響しているのかと…。残念ながら『Kensington Pro Fit Ergo Vertical』は、私にとっては少しサイズが大きいようです。

もっとも、それを差し引いたとしても、親指トラックボールマウスを縦型にするメリットはあまりないのではないか、という考えも否定しきれないでいます…。

手が小さいと機能ボタンが届きにくい

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Photo: 田中宏和

私にとって適正サイズじゃないという考えに至ったことで、当初感じていた不満点にも寛容になれました。

5つある機能ボタンのうち、人差し指、親指からもっとも遠いボタンが押しづらく、わざわざ手をずらしてまで使いたくないと思っていましたが、実はこれで正しいデザインなのだと言えそうです。

逆に言うと、手を置いてみて機能ボタンに違和感がなければ、『Kensington Pro Fit Ergo Vertical』を快適に使うことができるでしょう。

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Photo: 田中宏和

単純に手の大きさだけの問題と言い切れない部分もありますし、できれば店頭で触ってから判断するのをおすすめします。

しかし、近くの店に展示品が見当たらないという人は、私の人差し指は約7.5cmですので、よかったら参考にしてみてください。

改めてサンワサプライやエレコムなどの日本メーカー製のメリットを見直す機会にもなりました。小柄な人や手が小さい人は特に、両者も含めてご検討を。

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