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伊庭正康の「最高効率ワークハック術」

ストレスフリーに習慣化。カギは「TKKの法則」にあり

author 伊庭正康
ストレスフリーに習慣化。カギは「TKKの法則」にあり
Image: Maskot/Getty Images

今回、紹介するメソッドは「メンタルに左右されずに仕事をやり抜くための習慣化のコツ」です。

リモートワークや時差出勤が一般化してきた今、自分自身をマネジメントする「セルフマネジメント」の力が必須となりつつあります。

とりわけ、ストレスを感じることの多い今の時期、ネガティブな気持ちをコントロールし、挫折することなく仕事をコツコツとやり続ける力は不可欠と言っても過言ではないでしょう。

今回のメソッドは、私の新著『結局、「しつこい人」がすべてを手に入れる』(アスコム)で紹介した内容から、習慣化のエッセンスをお届けします。

誰から管理されずとも、ストレスを少なく抑え、決めたことをやり抜くためのヒントにしていただければ幸いです。

継続に欠かせない3要素「TKKの法則」

長い道を歩く男性
Image: © Marco Bottigelli/Getty Images

心理学や経営学など、国内外のさまざまな知見を研究し、習慣化するにあたっての要素を整理したところ、大きく3つに分けられる結論に辿り着きました。その頭文字をとって「TKKの法則」として紹介します。

【「TKKの法則」3つの要素】

  • T:楽しくする
  • K:簡単にする
  • K:効果を確認する

この3要素を取り入れることで、モチベーションに左右されることなく自動化する、つまり「意思に関係なくコツコツとやり続ける習慣を手に入れることができる」といった法則です。

では、早速それぞれの方法について紹介していきます。

T:楽しくする

談笑しながら仕事する男性
Image: Maskot/Getty Images

つまらない、楽しくないことは続きません。

ヒントになるのは「ジョブ・クラフティング」という理論。

これは、イェール大学経営大学院准教授エイミー・レズネフスキー氏とミシガン大学名誉教授ジェーン・E・ダットン氏が提唱した、あらゆる仕事にやりがいを持たせるための方法を説く理論です。

この中には、“工夫をちょい足し”することの効果が示されています。やはり、決められたことを単にコツコツとやり続けるだけでは、おもしろくないでしょう。少しでいいので、“工夫をちょい足し”してみてください。

一方で、「うちの会社はルーティンワークだからおもしろくない」といった声も少なくありません。

でも、世の中にルーティンワーク以外の仕事を探すことが難しいくらいに、世の中はルーティンワークで溢れています。むしろ、全ての仕事はルーティンワークと言っても過言ではありません。

でも、楽しそうにコツコツとやっている人もいますよね。違いは、楽しくする方法を知っているか知らないかの差でしかないのです。

かつて、私もテレアポ営業の仕事をしていましたが、とても根気のいる仕事でした。でも、少しトークを変えてみたり、時間を変えたりすることで結果が見違えるほど変わるのがおもしろく、1人でもやり続けられたものです。

習慣化させるためには、まずは工夫をしてみてください。楽しく続けることができますよ。

K:簡単にする

音声メモを残す男性
Image: Luis Alvarez/Getty Images

挫折せずにコツコツとやり続けるためには、取り掛かる前の判断をなくす必要もあります。「やろうかな…どうしようかな…」といった選択の余地をなくすのです。

そのためには、重要な決断の前の手間を省くことが必須。

たとえば、スティーブ・ジョブズ氏、マーク・ザッカーバーグ氏が同じデザインの服を着ていたことは有名ですが、あれも朝の判断疲れを予防し、もっとも重要なことの決断に使うため。

また、最近ではYouTuberからもヒントを得られます。たとえば、メンタリストDaiGoさんは、1日に数回の動画を公開し続ける驚異的な頻度をキープされています。

DaiGoさんは動画の中で、「マイクもつけず、照明も使わず、iPhone1つだけで撮影をしているので、全く手間がかからないから続けられる」といった趣旨の内容を語っていました。

ですので、物事を継続するためには着手する手間を極力最小化させることを考えてみてください。

たとえば、ダイエットであれば予め体重計をベッドの横に置いておく、メールを返信する際はスマホの音声入力を使ってスキマ時間に返信する(私も実践しています)など。

準備の手間を最小限に抑えることで、実行力が確実に高まります。

K:効果を確認する

デジタルメモを取る男性の手元
Image: TippaPatt/Shutterstock.com

最後の要素は、「効果を確認する」こと。

これは、ハーバード・ビジネス・スクールで組織心理学の教鞭をとるテレサ・アマビール氏が発表した「自分がゴールに向けて確実に進捗している実感を得た時、ますますやる気が高まる」といった「進捗の法則」によるもの。

たとえばダイエットでもそうでしょう。記録をつけるレコーディングダイエットが効果的であることは有名です。

自分の体重を記録することで確実に効果を確認し、努力が結果になって現れる。そして自分の目標とする大樹に近づく。この過程の中で、「もっと頑張りたくなる」といった効果が得られるのです。

ですから、継続したいことがあるなら進捗を記録することをおすすめします。ダイエットなら体重、筋トレなら筋肉量、勉強なら時間、読書なら冊数など。

記録から確実に前進していることが見えてくると、やめにくくもなりますし、もっとやりたくなるものです。ぜひ記録をつけることを習慣にしてみてください。

***

今回は、メンタルに左右されずに、気合や根性ではなく法則を用いて習慣化する方法を紹介しました。

ベストセラー『やり抜く力 GRIT』の著者アンジェラ・ダックワース氏はこう言っています。

「IQの高さより、やり抜く力が高い人こそが、人生で成功を収める可能性が高い」。

そのためにも、拙著から抜粋して紹介した「TKKの法則」が皆さまの成功の一助になれば幸いです。

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伊庭 正康 株式会社らしさラボ 代表取締役

伊庭正康さん

リクルートグループ入社。残業レスで営業とマネジャーの両部門で累計40回以上の表彰を受賞。その後、部長、社内ベンチャーの代表を歴任。2011年、株式会社らしさラボ設立。リーダー、営業力、時間管理等、年間200回以上の研修に登壇。リピート率は9割以上。現在は、オンラインを活用した研修も好評。近著に12万部を超える『できるリーダーは、「これ」しかやらない メンバーが自ら動き出す「任せ方」のコツ (PHP研究所)』『できる営業は、「これ」しかやらない(PHP研究所)』のほか、新刊の『結局、「しつこい人」がすべてを手に入れる(アスコム)』をはじめ、他多数の書籍がある。

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Source: アスコム

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