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印南敦史の「毎日書評」

「ネガティブな感情」を否定せず、自分を高めるために使うコツ

author 印南敦史
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「ネガティブな感情」を否定せず、自分を高めるために使うコツ
Photo: 印南敦史

人はとかく、怒りや不安、恐怖などの「ネガティブな感情」から逃避しようとするもの。しかし、それは気休めに過ぎないーー。

心理技術アドバイザー/メンタルトレーナーである『自分のままで突き抜ける無意識の法則』(梯谷幸司 著、大和書房)の著者は、そう指摘しています。

それだけではありません。ネガティブな感情は、自分のなかに深く立ち入るための格好の「入り口」だというのです。

そこから入って自らに問いかけていくと、これまでの葛藤や経験すべてが「生きる目的」につながっていくことが感じられるようになります。

ネガティブな感情を無視しようとするから、「生きる目的」がわからなくなってしまうのです。

しかし、この怒りは何のために生まれたのか、それは何のためにと問いかけ続け、自分の中の奥へ奥へと入っていけば、 「こういう私でいたいから。これが私の今回の生きる目的だから」 と、「生きる目的」に必ず突き当たります。(101ページより)

逆にネガティブな感情から逃げようとするのであれば、それは直視したくない感情を自分の心の奥底に“生き埋め”にしているようなものだということ。

ところで、人が避けたがるネガティブな思いの代表格といえば「孤独感」「劣等感」「無価値観」ではないでしょうか?

そこできょうはCHAPTER 3「なぜ、ネガティブがあるほど人生はうまくいくのか」のなかから「孤独感、ありがとう。劣等感、最高! 無価値感、最強!!」に目を向け、この3つについての著者の考え方を確認してみたいと思います。

孤独感とは?

哲学者キェルケゴールは、「神と交流し、生きる目的を確かめるためには、絶対に孤独が必要だ」と説きました。 自由であるためには、孤独が絶対に必要です。 (122ページより)

自分ひとりでいたいのであれば、自分ひとりでいることに楽しさや喜びを見出すことが可能。逆に誰かといたければ、声をかけて誰かと一緒にいる豊かさを味わうこともできるはず。

したがって、孤独はいちばん自由で最強な状態なのだと著者は主張しています。(122ページより)

劣等感とは?

優秀さや天才性を存在させるためには、まず劣等感が必要。劣等感を「だから自分はダメなんだ」と、自分を責める材料にしている人は少なくありませんが、それは劣等感の間違った使い方。

自分より優れた人がいることを見つけさせるために、劣等感は必要だということ。著者なら、劣等感を次のように使うといいます。

目の前に、自分より優秀な“先生”たちがいる。その一人ひとりを、着ぐるみだと想像するのです。

そして、イメージの中で、着ぐるみの中に入り、 「この先生は、どのようにお客さんと関わっているんだろう」 「どういう考え方・価値観でビジネスをやっているんだろう」 と自分自身に問いかけます。

そして浮かんだ答えを思い描き、それを自分の中に吸収していくのです。(125ページより)

つまり、優れた人の価値観や考え方を、徹底的に取り入れさせてもらうということ。せっかく優秀な人たちが集まっている貴重な機会なのだから、劣等感を自覚するために活用すべきだという発想のようです。(123ページより)

無価値感とは?

人は、自分が無価値であることを避けようとするもの。そして「価値がある人にならなければ」と、仕事をがんばったり、人を喜ばせようとしたりするわけです。

ところが、「自分の無価値感をなんとかしたい」という動機から行動してしまうと、たいていはうまくいかないものだといいます。

では、なんのために無価値感は必要なのでしょうか? そのことについて、著者は次のように説明しています。

私という器があり、その中に「自分は空っぽで価値がない」という思いがあると、みんなに「私を認めて」と要求し始めます。

そこで、私という器に他人の承認が入ってくるのですが、それを受け入れ続けると、「これはみんなが勝手に入れた評価であって、自分が決めた評価ではない」、そして「私は無価値だ」という思いがずっとつきまとうのです。

だったら、一度コップの中の他人の評価を全部捨てて、自分の器を空っぽにすることです。

そして、「こういうことをやっている自分は価値があると言える」と、自分という器に自分で価値を詰めていくのです。(128〜129ページより)

すると、「私には価値がある」という感覚になっていくのだとか。

逆にいえば、自分で下した評価を入れるためには、一度、無価値感という空っぽの状態にする必要があるということなのでしょう。

無価値感は、「自分は価値がある」という感覚を育てるために絶対に必要なのです。

これをやっている自分は価値があると言える。これを目指している自分は価値があると言える。

そのように、自分で価値を見出していくために、無価値感は絶対に必要なのです。(130ページより)

人は“空っぽの状態”があると、無意識のうちになにかで埋めようとしてしまうもの。

そこで「他人の評価」や「世間の価値観」を入れてしまうわけです。また、過去の記憶が絡みついて複雑になってしまうことも。

そこで大切なのは、それらを一回捨て、器を空っぽにすること。そして空っぽになった器のなかに「未来の自分の目的」や「自分は人生からなにを求められているのか」ということを入れていくべきだというのです。

なにを入れるかで、「私」がどういう人であるかが決まることになります。すると、まわりの人からの評価も変わり、現実もどんどん変化してくるのだそうです。(127ページより)

著者によれば、本書で紹介されているのは、世の中に対して自分を表現し、自己実現するためのさまざまな考え方や方法。新しい自分を確立するために、参考にしてみてはいかがでしょうか?

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