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パートナーが口をきいてくれなくなったときの対処法

author Sam Blum[原文]/訳:春野ユリ
パートナーが口をきいてくれなくなったときの対処法
Image: Shutterstock

恋人が口をきいてくれないことほど疎外感を感じることはありません。常にだんまりをきめこまれると、腹立たしくなることもあります。

口をきかずに無視し続けるサイレント・トリートメントをされると、自分は何か悪いことをしたのかと必死で考えて、心は乱れます。

悪意で行われるサイレント・トリートメントは、真性の虐待行動戦術であり、虐待者が相手に悪かったと思わせたり、行動を変えさせて自分の利益につなげるためによく利用する手です。

しかし、幸いなことに、この沈黙は破ることができます。的を絞ったコミュニケーションでこの種の消極的な攻撃行動をかわす方法があります。

サイレント・トリートメントとは?

この言葉には馴染みがあるかもしれません。一言で言うと、配偶者や恋人、友人、子ども、あるいは家族をかなりの期間無視することで、場合によっては、口をきかなくなった理由も明かさないことがあります。

プリンストン大学の心理学の教授であるJoel Cooperさんが今年初めにThe Atlanticに語っているように、サイレント・トリートメントは、人間から最も基本的で本能的なニーズの1つを奪ってしまいます。

私たち人間はメンタルヘルスを保つために社会と接する必要があるので、孤立は深刻な結果をもたらすことがあります…短期的には、サイレント・トリートメントはストレスを引き起こします。長期的には、虐待と見なすことができます。

人間が口頭でのコミュニケーションを一切しなくなるときの普遍的な理由はありません。サイレント・トリートメントの根本的な側面は、何よりも口をきかなくなった人自身の問題であるということです。

The Atlanticには、さまざまな性格の人がさまざまな理由でサイレント・トリートメントを使用していると書かれています。

消極的な性格の人は、喧嘩や対立を避けるためにサイレント・トリートメントを使用することがありますが、強い性格の人は相手を罰したりコントロールするためにサイレント・トリートメントを使用します。人によっては、自分がサイレント・トリートメントを選んでいることにまったく気づいていないことがあります。

本質的に、サイレント・トリートメントは有害な(非)コミュニケーション戦術であり、疑い、混乱、不安をまき散らすことで相手の感情をコントロールしようとしていることがよくあります。

ときには、感情的に負荷がかかり過ぎて、どうやって自分の感情を言葉にしたらいいのかわからなくてサイレント・トリートメントをしてしまう人もいます。

悪質なものではありませんが、後者の理由はやはり悲惨な結果をもたらす可能性があります。テキサス・クリスチャン大学のPaul Schrodt教授が2014年に執筆したある研究では、夫婦の場合、離婚の前兆であることがわかっています。

サイレント・トリートメントは虐待になりうる

配偶者や恋人などコミットした関係にある人から、初めて冷たい態度を取られている場合は、虐待を示す兆候を検討することが得策です。

Healthlineが指摘しているように、サイレント・トリートメントが虐待の域にまで広がっていることを示唆することがいくつかあります。

虐待の特徴の中には、犠牲者が沈黙の壁を壊すためだけに謝罪したり、行動を変えると終息するものもあります。

Healthlineはそうした特徴を次のように説明しています。

  • 頻繁に発生し、長期間続く。
  • 罰を与える目的によるもので、冷静になったり関係性を取り戻すためではない。
  • 相手が謝罪する場合、嘆願する場合、要求に屈する場合に限って終息する。
  • 被害者側がサイレント・トリートメントを受けないように行動を変えた。

サイレント・トリートメントに対処する方法

この問題に対処する方法の1つは、相手と直接対峙することです。ただし、非難がましい態度や敵対的な態度は禁物です。

精神科医のElizabeth Gordonさんは、サイレント・トリートメントを受けている側が「Iステートメント」を使用して自分の心情を明確にした方が良いと最近Fatherlyに語っています

たとえば、「私は、最近あなたがとても寡黙になっていることに気づきました」とか「あなたは、私を締め出しているような気がします」と伝えることは「Iステートメント」になります。

サイレント・トリートメントが解消することを願いながらそのときが来るまで待つことも対処法の1つですが、かなり厄介な方法ではあります。

これが論理的に有効なのは、パートナーが自身で何かを処理しているところで、最終的にはそれを乗り越える場合です。

ただし、そうでない場合は、こちらの生の感情を正直に伝えるしかないかもしれません。少なくとも、この問題が自然に解決することを期待するよりは、サイレント・トリートメントをされると辛いと伝える方が、恐らく効果的です。

そして、心理学者のAndrea F. PollardさんがPsychology Todayに書いているように、そうすることで口をきかなくなった人のことを思いやりのある言葉で考えられるようになるかもしれません。

Pollardさんは次のように書いています。

サイレント・トリートメントを使用する人は、他の方法を考えられないのだと思いましょう。それはそれで苦しいことです。相手の苦しみに気づくと、被害者意識が低くなり、相手に共感を示したり、ハグしたり、助言を提供したいと思うようになります。

しかし、相手との間でこのパターンが繰り返されるようなら、問題の原因を探るために適切な助けを求めることをおすすめします。

何をやっても効果が無く、沈黙の壁を壊せないときは、相手との関係を終わらせるべき時かもしれません。

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Source:The Atlantic, ScienceDaily, Healthline, Fatherly, Psychology Today

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