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上司の助けがない職場で新人が生き抜く方法

上司の助けがない職場で新人が生き抜く方法
Image: Getty Images

筆者が21歳で大学を卒業した当時、カリフォルニアは大不況のどん底でした。

壊滅的な求人市場で必死に就職活動をした後、公共ラジオのインターンシップというポジションをやっと得られたときは大喜びしたものです。

新人は、すぐに仕事に慣れなければならない?

ところが、ことは思い通りに運びませんでした。

その職場には、何よりも「自力で何とかすること」を重んじる文化がありました。つまり、「一か八か」という気風が根付いていたのです。

たとえば、私が音声カットのことで助けを求めると、上司は、私が「手とり足とり」の助けを求めすぎると言って、不快そうに嘆くのが常でした。

地元のカルチャーにスポットを当てたレギュラー番組の制作を手伝っていたのですが、しばらくすると、自分がそこにいるだけで、その大きな仕事の足を引っ張っているような気がしてきました。

ほかのインターンたちは持ちこたえていましたが、半年後、私はラジオ局を去りました。

けれども、私がインターンとして良い結果を出せなかった原因は、必ずしも自分自身の未熟さではありませんでした。

新人は、すぐに仕事に慣れなければならない。

あるいは、そうできると見えなくてはならない。私の運命を決めたのは、そんな考え方でした。そういう価値観は、変えていく必要があります。

助けが得られないとき、人は学べるのか

ラジオ局の職場にあった社内文化は、新しい仕事や職務を引き受ける際のアプローチとしては矛盾しています。

上司に、部下を教育する時間がないとき、その仕事に求められていることを部下が理解できるわけがありません。

さらにいうと、社員教育は一度すればそれで終わりという考え方は、実際の学習プロセスとズレています。学習とは、プロセスとして続いていくものだからです。

リーダーシップに関する専門家であるCarol Hautot氏は、2016年に「LinkedIn」に寄せた記事のなかで、新人を虚空のなかに投げ込んでも、誰のためにもならないと言っています。

社員が十分に教育されないときは、必ず上司にも問題が生じてしまうというのです。

自分のチームにいるスタッフたちが適切なスキルを習得しつつあることを、どうやったら認識できるのでしょうか。

クビにしたくてもできない社員がいる場合、そうした社員の悪い癖や手抜きの仕方を新人が真似してしまうのを、どうやったら食い止められるのでしょうか。

それに、「十分な社員教育が行われていない」環境でも成長できる新人であった場合、そういう人がいつまでもあなたのもとに残ってくれると思いますか?

上司を当てにできないときは、外に目を向けよう

オフィスの外にもアドバイスを求めましょう。少し抵抗を感じるかもしれませんが、それが必要なときもあるのです。

エグゼクティブコーチ/組織コンサルタントのHilary Pearl氏は、友人や元同僚、場合によっては親も、あなたに助言を与えてくれると述べています。

上司から必要な社員教育を受けていない新人にとっては、とくにそうです。

Pearl氏はこう言います。

メンター(助言者)になってくれそうな元同僚や、親身になって話を聞いてくれる元同僚に助けを求めましょう。ほかの人にいろいろな問題を洗いざらいぶちまけるだけでも、気持ちがずっと楽になります。

親がビジネスの世界に身を置いている人なら、彼らもまた、参考になる見方を示してくれるかもしれません(説教くさい助言なら困りものですが……)。

似たような業界にいる友人と話すのも効果的です。会社の外につながりを求めることで、人脈を広げることもできます。

積極的に質問できる環境が持つ良い点

上司に質問をするたびに、自分の弱さや愚かさを認めているような気がしてしまう。そんな状況だと、自信がくじかれるだけでなく、新しいスキルを学ぼうという意欲までなくしてしまうことになります。

例えば、「これはするな」と明示的に言われていないことを行動するとしたら、あなたは非難の対象になるでしょうか?

上司に尋ねるべきでしょうか?

それとも、率先して行動するのは避けたほうがいいのでしょうか?

こうした曖昧な境界線は、ほとんどの場合、いくつか質問すれば解消されます。

なので、部下であるあなたは、気兼ねすることなくどんどん質問すべきです。

Steven Chisholm氏は2020年に「Vision Advertising」に寄せた記事のなかで、質問すれば、成長するチャンスだけでなく、新しいアイデアが開花するチャンスも広がっていくと述べています。

同氏は、積極的に質問できる環境が持つ良い点についても触れています。そうした環境では、以下のような要素が見られます。

学びたいという意欲:新しい情報やアイデアを受け入れる能力は、リーダーにとって重要な資質です。オフィスの上下関係に、せっかくの学びの機会を邪魔させてはいけません。

交流したいという願望:質問し、その答えに熱心に耳を傾けることで、あなたがチームの考えを尊重していることを示せます。そしてこれによって、大きな価値を持つ洞察を浮き彫りにすることができます。

尽きることのない好奇心:好奇心は創造力を生みます。ほかの人たちがどんなふうに考え、働き、行動しているかを理解すれば、革新的なアイデアやソリューションの扉が開きます。

だからといって、無能や怠惰が許されるわけではありません。最終的には誰もが、自分に割り当てられた役目を果たさなければなりません。

けれども、助けを求めるという考えそのものが重荷のように扱われていると、若手社員たちは、経験不足の自分には、仕事で成功する資格はないと思ってしまいがちです。

上司にも果たすべき役割がある

上司のなかには、直属の部下との接触を避けたがる人もいます。

部下が自信を持って仕事をこなせているかどうか探りを入れたいけれど、そんなことをすれば、やがてはおせっかいでクールではないマイクロマネジメント(過干渉)に発展してしまう、とでも思っているのでしょう。

けれども実際には、上司の重要な職務のひとつは、自分の下で働く人たちを育てることです(それが若手であれ、ベテランであれ)。そうしなければ、有能な人材は逃げてしまうからです。

Pearl氏はこう言います。

若手社員にとって最高の上司とは、部下に、すごいことをする能力や可能性があると信じている人です。自分自身の上司についてどう思っているかを率直に語り、若手にも本音で語るように促す人です。

若手が上司の力になり、上司が若手の力になる方法のひとつは、「相互メンタリング(相互に助言しあうこと)」だ、とPearl氏は言います。

若手には、年長である上司のコーチになって助ける能力があります。反対にベテランは、会社の政治や境界をかいくぐっていく術を若手に教えることができます。

潜在的な可能性

新しい仕事に取り組む際に不可欠な、適切なサポートが得られていれば、仕事のなかでぶっつけ本番で学んでいくことにはメリットがある可能性もあります。

難しい状況に投げ込まれて頑張っているうちに、失敗する頻度が少しずつ減っていき、新しいスキルが身についていく可能性があるわけです。

失敗すると、自分についてたくさんのことを学べます。失敗したり、自分の成功に驚いたりしていくなかで、人として上司としてリーダーとして、ぐんぐん成長していくのです。スキルが伸びていくのに合わせて、自信も大きくなっていきます。

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Source: LinkedIn, Vision Advertising

Sam Blum - Lifehacker US[原文

訳:ガリレオ

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