短時間でも集中力を発揮するコツ5つ
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パンデミックが蔓延し、多くの人が「数週間」在宅勤務を奨励されるようになってから約1年が経ちました。
幸運にも失業を免れた何百万人もの人々は、リモートで働く方法を突然習得せざるを得なくなりました。
そして、ワクチンのおかげで今後数カ月である程度「普通」の生活に戻れる見込みだとしても、この1年は心身を消耗させる1年でした。それでも、仕事は片付けなければなりません。
理想は、栄養・エクササイズ・睡眠・瞑想などの総合的なセルフケアを行なうことで、心身の健康を保つことです。しかし、それができなくても、どんな状況であれ、集中力を発揮しなければならないときがあります。
今回は、腰を据えて集中して仕事を成し遂げる5つのコツをご紹介します。
1. 気が散る原因を取り除く
レンセラー工科大学の上級講師で神経科学者のAlicia Walf氏は、時間を取って、自分の環境にある気が散る原因になるものを減らし、その影響を最小限に抑えるべきだと言います。
今いる環境に注意力散漫を招きそうなものはありますか? あるなら、対処しましょう。
Walf氏は次のように言います。
それがスマホであろうと、開いた窓から外を見てしまうということであろうと、仕事の集中の邪魔になるものは環境から減らしてください。
通知はオフにしましょう。できたら、気が散りにくい場所に移動して仕事をしてください。
また、「乾燥機に大量の洗濯物を放り込む」など、すぐに解決できることが気になるようなら、むしろ先にそれを片付けた方が仕事に集中できるかもしれません。
しかし、ときには気分転換が必要な場合もあります。
Cognition誌に掲載された2011年の研究で、短時間の気分転換でも集中力をリフレッシュして仕事に戻れることがわかっています。
ですから、散歩に出かけたり、TikTokで面白い動画をいくつか見ることで集中力を取り戻せるなら、そういう気分転換をする時間をつくりましょう。
2. やることを絞る
やることが多すぎて一杯一杯の状態になっていると集中力を発揮しにくくなることがあると、労働力開発トレーニング会社のBuilding Giantsの創設者兼社長を務める組織心理学者のKaty Caselli氏は言います。
なので、なかなか集中できないときは、タスクを複数のステップに分けて、そのステップに1つずつ取り組みましょう。
また、マルチタスクをするのは止めた方がいいとも言っています。
総合的に見ると、あることから別のことに切り替えるとき、人間はそれを補おうとして、作業速度を速くしています。
これによりストレスが増え、欲求不満が強くなり、時間的プレッシャーを引き起こします。
手に負えるタスクに1つずつ取り組むと、集中しやすくなるかもしれません。
3. 目標達成後の「祝福の瞬間」を思い描く
達成しようとしている総合的な目標を意識していると、「集中しよう」というモチベーションが沸きます。
脳のパフォーマンスの専門家であり『Limitless: Upgrade Your Brain, Learn Anything Faster, and Unlock Your Exceptional Life』の著者であるJim Kwik氏は、まず結果を明確に思い描くことから始めるべきだと言います。
Kwik氏の同僚であるClay Hebert氏は、それを「シャンパンの瞬間」と呼んでいます。
たとえば、「スポーツで競うときは明確な結果が出るので、シャンパンを開けて祝うべきときがわかります」とKwik氏は言います。
成功した結果はどんな感じか考えてみましょう。どんな気分になるでしょうか? なぜそれは重要なのでしょうか? 成功裏に終わらなかったらどうなるのでしょうか?
ベストな仕事をするとどんな気分になるのか、それは何を意味するのかもあわせて考えてみましょう。
プロジェクトを終了することに感情的に関与すると、エネルギーがシフトして、集中力を発揮するために必要な優先順位を思い出させてくれます。
4. 「脳の休憩」をとる
Kwik氏は、次の3つを含む「脳の休憩」を推奨しています。
- 動く:体を動かしましょう。「体を動かすと脳のしわも動き、それによりエネルギー、すなわち脳由来の神経栄養因子が得られます。これは脳の肥料のようなものです」
- 水分補給する:「十分に水分補給された状態を保つだけで、反応時間と思考速度が15〜30%向上します。脳はほとんど水なのです」
- 深呼吸する:何度か深呼吸を行ないましょう。しかし、背筋を伸ばして座ることも大切です。「多くの場合、終える必要のある仕事を終えるだけのエネルギーを維持できないのは、姿勢が非常に悪いからです。肺の下1/3が酸素の2/3を吸収するのですから」
5. 時間を短く区切る
自分のエネルギーがピークに達する時間帯に合わせて仕事をすると、エネルギーが高くなった瞬間を有利に使えます。エネルギーが高い時間帯には、短時間に爆発的に働くと集中力を強化しやすくなります。
ポモドーロ・テクニックを試してみましょう。このテクニックでは、タイマーを使って25分間仕事をしたら5分間の休憩を取ります。25分間で、必要なことを済ませることに挑戦しましょう。
ドラフトの文書にあることをなるべく多く成し遂げることを試みて、単一のタスクに集中してもいいですし、「定刻通りに仕事を仕上げる」ことをゲーム化して頑張ってもいいですね。
それから、たまには自分の期待値を調整する必要があるとWalf氏。
通常の状況では、注意力はごく短時間しか持続しません。脳の能力の観点から言うと、最も限られたリソースの1つだからです。
パンデミックのストレス、悲しみ、不安、およびその他の感情的な側面が、集中力にさらに負担をかける可能性があることを理解しましょう。
ですから、自分自身に対して一定の忍耐力を持つと、集中できないことにイラつきを覚える際に生じるネガティブな感情を悪化させずにすみます。
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Source: Science Daily, Amazon.co.jp
Originally published by Fast Company [原文]
Copyright © 2021 Mansueto Ventures LLC.
訳:春野ユリ