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祖父母の育児参加。方針が合わない時の対処法

author 訳:堀込泰三
祖父母の育児参加。方針が合わない時の対処法
Image: Getty Images

祖父母と父母との間で、子育ての方針が食い違うのは古くからある話です。

祖父母、おば、おじなどの親族が、子どもを愛するがゆえに一線を越えてしまった場合、親はどうやってそれを阻止すればいいのでしょうか。

シラキュース大学デビッド・B・フォーク・スポーツ・アンド・ヒューマンダイナミクス・カレッジで子育ての研究をしているMatthew Mulvaney准教授に、その方法を聞きました。

准教授は、親や家族が子どもの成長をサポートする最善の方法を理解することをテーマに研究をしています。

相手の視点を理解しようと試みる

人には、妥協できない価値観があるもの。でも、もっと小さな、ちょっとした誤解が原因で境界線を越えてしまうケースがあります。

准教授によると、同様の小さな誤解は、双方が子どもを心から愛しているのに、子育てへのアプローチが異なる共同親権の元夫婦にも起こりうるといいます。

そんなときは、間違いを指摘してやろうというスタンスではなく、相手の立場を尊重し、相手の意見のポイントを理解してから、自分の意見を述べることです。

親と祖父母の場合、世代が異なるので、人生経験の違いから意見が食い違うのはあたりまえ。悪意をもって一線を越えてきた場合でなければ、相手の意図を汲んである程度は共感を示すことが重要です。

親が境界線を引くときは、子どもの成長にとってそれが大切と自身が納得したうえでそうすべきです。もし相手の出方に納得できなくても、その理由を理解しようと努めることはできるでしょう。

決めつける前に、相手の立場に立って、相手の意見を理解する努力をしてください。

希望を口に出して伝える

双方が納得する境界線を引くための最初の一歩は、自分の意見とその根拠を説明することから。准教授によると、多くの研究において、大半の祖父母は親の願いを妨げないのが自身の役割であることを理解しているそうです。

親が自分自身の希望をはっきり伝えるのがフェアだと思います。

祖父母による子育てに関する多くの研究でも示されているように、祖父母は親の希望に同意し、一歩引いた位置にいて、必要なときに手を貸せる状態が理想です。

しかし、親の意見や安全に対する感覚を尊重するかどうかのきっかけは祖父母側にあります。

そこで准教授は、「I」メッセージを推奨しています。「I」メッセージは、相手を責めたり守りに入ったりすることなく、自分の気持ちと根拠を最大限に明確に伝えられる方法です。

多くの争いごとと同様、自分の意見をはっきりと、でも丁寧に伝えることが大切です。なぜその意見が重要なのかを強調してください。

「私と家族にとって、これは重要なことだと感じている」や「これはとても重要な安全の問題だと感じている」のように伝えることで、祖父母を味方につけやすくなるでしょう。

不一致をよしとする

落としどころが見つからないこともあるでしょう。政治的・社会的正義に関する話題がその一例です。

そのような価値観を子どもに伝えたくないのであれば、会話を終わりにするのがベスト。親族であっても子どもに押し付けてほしくないことがあると、明確に示すのです。

不一致をよしとするスタンスが必要です。無視できるレベルならいいですが、それを越えてしまった場合、私ならあとで子どもたちに話します。

これらの問題は深く難しく、社会に浸透しているため、解決されることはありません。でも、子どもにとっては祖父母と良好な関係を保つことも大切です。

ですから、その場では話題を変えて、あとで子どもたちに話すようにしてください。

ときに不一致は健全であることを理解する

准教授によると、親は「不一致」と「対立」の違いを理解しておくことが重要です。

不一致や意見の多様性があることは、実は健全です。

対立は不健全ですが、対立でなければ、大人が意見の相違を解決する様子を見せることが、子どもにとっても健全なことではないでしょうか。

親と親族の間に意見の不一致があっても、健全でポジティブな対応を見せることができれば、それは子どもにとって大きな学びとなり、将来同じような状況に対処できるようになるはずです。

複雑なことや難しいことに慣れていない子どもには、上記の方法はあまりお勧めしません。その子の心身の健康という共通の最終目標は持ちつつ、別の方法で対処しましょう。

最終目標を考える

准教授いわく、何度言っても相手が一線を越えてくるようなら、「違う対話」が必要です。ただし、相手に悪意がなければ、そのレベルにまでなることはめったにないはずです。

複雑な状況において決断を下すのは親の仕事ですが、親族どうしの良好な関係を築くことも家族にとって重要であることを忘れないでください。

つまり、健全な家族関係の中では、子どもと親族の間のポジティブな関係を確保することが何よりも大切な目標です。

親の子育てルールをきちんと伝えれば、多くの親族は賛同してくれるでしょう。

もし反対してきたら大きな問題ですが、たいていの場合、「不一致をよしとし、子どもの前では持ち出さない」という落としどころには持っていけるはずです。

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Image: Getty Images

Source: Falk College

Patrick Hayes - Lifehacker US[原文

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