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「こんまり®メソッド」で時間を作る。仕事のマルチタスクを片づける方法

author 田邉愛理
「こんまり®メソッド」で時間を作る。仕事のマルチタスクを片づける方法
Image: Gettyimages

KonMari Media Japan株式会社 砂子貴紀さんに学ぶ「自分のやりたいことが見つかる 減らす、整える、デジタル片づけ術」連載。

第3回のテーマは、「こんまり®メソッド」を応用したタイムマネジメントと会議の片づけです。「常に時間がない」状態を解消し、理想の働き方を実現する方法を探ります。

>> これまでのデジタル片づけ術

ビジネスにも効く「こんまり®メソッド」で働き方が効率的になる理由

【3分でわかる動画】溜まるデジタルデータを「こんまり®メソッド」で片づける方法

「活動の散らかり」を生み出す3つの罠とは

砂子貴紀さん
KonMari Media Japan株式会社 代表 砂子貴紀さん
Photo:吉田祥平

砂子さんによると、働く人の生活を混乱させるのは「活動の散らかり(アクティビティ・クラッター)」。

活動の散らかりは、日常生活にも仕事にもプラスにならないことに対して、貴重な時間やエネルギーを使ってしまうことから生じるといいます。

「活動の散らかり」を生み出す3つの罠

  1. 成果を求めすぎてしまうこと(報酬の過剰な追求)
  2. 重要性ではなく緊急性を優先してしまうこと
  3. 複数の作業を同時にこなすこと(マルチタスク)

1は、心理学では「報酬の過剰な追求」と呼ばれます。

さほど価値を感じていないのに、得られる成果(評価などの報酬)のために必要以上のエネルギーを注いでしまい、本当にやりたいことを犠牲にしている状態です。

2は、心当たりがある人も多いはず。時間をかけて掘り下げるべき重要な仕事よりも、つい目の前の「急ぎの」仕事をこなそうとしてしまう…それは、重要な仕事は緊急の仕事よりも難しいことが多く、やる気が起きにくいことも関係しているとのこと。

3については、「マルチタスクができる人は仕事ができる」というのは誤解だと砂子さん。

人間の脳が同時に考えられることは限られているため、マルチタスクで行った仕事はどれも中途半端な結果になりがちです。

「人間がゾーンに入るのは、〆切前に代表される“それしか見えていない”ときです。

ゾーン状態を意識的に作るためには、自分で小さな〆切を作り、シングルタスクで一つひとつ片づけていくといい。そのスケジュールをチームで共有することもおすすめです」(砂子さん)

チーム内で「マルチタスクにならないようにする」という理想を共有すれば、生産性はさらに向上します。

「あれどうなった?」といった質問でマルチタスクの状況を作らないように、ミーティングなどの情報周知を効率化することも重要です。

まず「こんまり®メソッド」で“仕事”を3つに分ける

仕事が立て込んで行き詰まってくると、どうしても「3つの罠」に陥りやすくなると砂子さん。

これを避けるために有効なのが、「こんまり®メソッド」を応用した「手持ちの仕事の棚卸し」です。

「こんまり®メソッドでモノを片づけるときと同じように、無地の紙にいま抱えている仕事を書き出してください。衣服や本みたいにすべての仕事を出して、“仕事の山”を作るんです」(砂子さん)

次に、“仕事の山”を以下の3つに分類していきます。

1.コアタスク:現在進行中のタスクであなたの存在価値を決定するもの

 → ex)予算編成、プランニング、マネジメントなど

2.プロジェクトタスク:開始と終了がきちんと決められているタスク

 → ex)イベント計画、販促物のデザイン、新製品の発売など

3.ディベロップメンタルタスク:自分が成長したり学んだりするためのタスク

 → ex)トレーニングや読書、研修など

最後に、それぞれのタスクを重要性、未来性、ときめきの観点で評価していきます。

次のように自分自身に問いかけてみてください。

減らす仕事・タスクを見極める質問

  • このタスクは、自分が働く上で続ける必要があるか、それほど重要なのか?
  • このタスクは、昇級や昇進、スキルの向上など、ときめく未来を実現する手助けになるか?
  • このタスクは、ときめきを感じさせ、仕事にもっと多くの満足をもたらすか?

3つの条件のどれにも合致しないタスクとは、「きっぱりさよならしてしまいましょう」というのが「こんまり®メソッド」の基本方針。

こうして仕事の時間を片づけると、そこには「自分を良い状態にするための時間」が生まれます。

「私も今日は午前中だけで複数の会議や取材がありましたが、朝から自分のためだけにお茶を点てました。この時間のために、昨日から桜あんのお菓子も用意して。

皆さんもぜひ、自分がときめくこと、やりたいことができる時間を強制的にとるようにしてください。

そして、残った時間で生産的に仕事ができるようにスケジュールを組み立ててみてください。

この順番で考えて仕事をしたほうが、長期的に考えると生産的ですし、いいアイデアや成果が生まれやすくなります」(砂子さん)

時間を片づける〜「理想の会議」を実現する4ステップ

砂子さんによるレクチャー、仕上げは「会議・ミーティングの片づけ」です。

砂子さんが「働き方改革の本丸」と呼ぶこの問題、リモートワークが増えてから悩みの種という人も少なくないと思います。

会議の片づけも、「究極の片づけシンプルスキーム」の描く→出す→選ぶ→戻すというステップにならい、下記の流れで行っていきます。

1.理想の会議の状態を描く

2.今ある全ての定期的な会議を洗い出す(棚卸しをする)

 → ex)定例会議・朝礼・社内社外面談…etc.

3.理想の状態を共有する

4.ときめきで選ぶ、手放す、アレンジする

「会議は一般的に60分でデザインしがち。しかし、あらかじめ会議の片づけをしてから行えば、60分もかからないことが多いです。

私の会社では最長45分と決め、事前準備をきっちり行い、メンバーの発言を真剣に聞き、自分も発言することをルールにしています。

スマホなどの電子機器は基本的にしまっておきます。集中した会議になるせいか、他社の方に『KonMari Media Japanの会議に参加するのは楽しい』とよく言われるんですよ」(砂子さん)

現状、ライフハッカー編集部の編集会議は約90分。理想の会議について話し合い、45分で収まるようにリ・デザインすることになりました。

編集部も会議を片づけてみました!(動画あり)

真っ白なホワイトボード
Image: Gettyimages

最初に決めたのは、編集会議を「全員に周知が必要なこと」だけに内容を絞ること。レクチャーを受けた次の会議のタイミングから、下記の4点を実施しました。

  • 会議アジェンダを事前作成して共有。
  • 各自の報告事項はすべて事前に共有の議事録に記入しておく。
  • 会議では、とくに聞きたいことや重要なポイントだけ口頭で話し合う。
  • 必要に応じて、個人間で別途ミーティングを設定する。

驚いたことに、これだけで長かった会議時間が半分に短縮されたのです。

「今までの90分はなんだったんだ、と(編集M)」

「初回はみんなすごく早口でしたよね!(編集C)」

「なんとしても終わらせたいという目標があったから。あれは達成感がありましたね。

でもそれ以降、事前共有が習慣になって、みんなの意識が一緒になったので、2回目からはそんなに焦らなくても大丈夫になり、時間が延びることもなくなりました(編集M)」

理想の会議をチーム内で共有し、「全員に周知が必要なことだけ」に絞ると決めたことで、これほどの変化が生まれたのは大きな発見でした。

3分でわかる「会議の片づけ」ライフハッカー×こんまり®︎メソッドデジタル片づけ連載

砂子さんからは今後に向けて、「確認の会議ではなく、未来を創造する会議にできるとなおいい」とアドバイスが。

こうしてブラッシュアップを重ねていけば、会議がもっと「ときめく時間」に近づきそうです。

片づけを通じて「選ぶ力」を身につける

KonMari Media Japan株式会社 代表 砂子貴紀さん
Photo:吉田祥平

「こんまり®流の片づけとは、自分の価値観(ときめき)に従い、モノを選択する作業。自分の価値観/大切にしているモノを明確にしていく作業でもあります」(砂子さん)

「こんまり®メソッド」では、片づけ中に何千、何万回も自分自身で選んで決める練習をしていきます。

人生もビジネスも、「選択」「決断」の連続。ときめきで選ぶ力が身につけば、人生においてもビジネスにおいても「選択」が変わり、ときめく生き方ができるようになるはずです。

KonMari Media Japan株式会社 砂子貴紀さんに学ぶ「自分のやりたいことが見つかる 減らす、整える、デジタル片づけ術」連載。

最終回では、レクチャーを受けて変わったこと、新たな課題などを編集部で話し合い、「Lifehackerをこんまり®メソッドでhackできたか」を振り返ります。

あわせて編集部員が実践している仕事やプライベートでもリアルに使えるデジタル片づけハックをお届けします。

ビジネスに役立つ片づけをもっと、知りたいなら

ときめく働き方を手に入れたいなら。ビジネスにも役立つ内容が集まったこの1冊をぜひ参考にしてみてください。

砂⼦貴紀 Sandy -Takanori Manago-

砂子貴紀さん

KonMari Media Japan(株) 代表取締役社長 / KonMari Method Business School Founder

こんまり®︎メソッドを自社・他社関わらず、企業経営や事業マネジメント、コミュニケーションに日本で最も活かしてきた現役経営者 兼 プロコーチ。こんまり®︎メソッドの発案者である近藤麻理恵とは 12年以上前から親交があり、「チームこんまり」の経営に参画するまで メソッドの良き理解者であり実践者でもあった。外資系金融機関最年少支社長というキャリアを周りの反対を押し切って手放し、三児の父であるにも関わらず、全てをリセットした経験があり。ジョブレス中、家族で世界一周へ。

こんまり®︎メソッドのビジネス応用に関する企業研修・オンライン研修・講演・著名人との対談などの実績多数。(早稲田大学・リクルート社・Facebook社 etc.)

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