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「決断力」を磨く5つのフレームワーク

author 訳:ぬえよしこ
「決断力」を磨く5つのフレームワーク
Image: GettyImages

私がOkta(米サンフランシスコに本社を置くID/アクセス管理会社)のCEOに就任する前、今よりもずっと素早く決定を行なっていました。

CEOになった今では、全社と将来に影響を与える数々の重要な事項について最終決定を下す立場にあるので、もっと時間を費やして、自分の決断が与える影響についてじっくり考えるようになっています。

そんな意思決定のプロセスについて尋ねられることが多いので、大小問わずOktaで行なっているさまざまな決定についての裏話をここで披露したいと思います。

私が試行錯誤して辿り着いたこの5つのフレームワークは、最重要なプロセスを委任したり、熟考したり、再評価するのに役立つのではないでしょうか。

委任すべき決断を特定する

CEOとしての私の役割は、毎年5〜6つの重要な決定を適切に行なうこと、そしてそれらの決断に関連して会社を運営することです。

しかし、他にも何百という細かい決定事項が毎日私のところへ届きます。その中から、どれなら他のチームメンバーに効率的に委任できるかを考えなければなりません。

そんなとき、決定事項をはっきり異なる2つの軌道に分ける方法をよく使います。それは、迅速な選択と、もっと大規模で戦略的な選択の2つです。

ジェフ・ベゾスは「不可逆性」に基づいて決定事項を分類することについて話していますが、それを行なうのは困難です。なぜなら、不可逆性をどのように予測するのでしょうか?

私なら不可逆性をむしろ長期的な影響として位置づけます。どんな決定でも取り消すことは可能ですが、余計な時間がかかってしまうでしょう。

どんな長期的な影響があるかを知ることは、決定事項を分類して、誰が担当すべきかを決め、自分自身が費やすべき時間とリサーチを決めることに役立ちます。

異なる視点を求める

私は多くの意見を集めるようにしていますが、同じ人からばかり聞くことはしません。意見を求める相手は、決定する項目によって変更します。

CEOに反対することをためらう人が多いので、自分から積極的に意見や反対の視点を求めるようにしています。そんな答えを得る唯一の方法は、自分がどのように質問をするかじっくり考えることです。

相手を誘導したくはないのでバランスの取れた質問の仕方をして、異なる視点や意見を聞けるようにしています。

我が社がScaleFTの買収を開始したとき、私はScaleFTとその製品が、Oktaの事業にとってどれほど価値があるかを最初は理解していませんでした。そしてチームの意見を聞くべく、偏見のない方法で質問を投げかけました。

チームには、自動化されたサーバーアクセスを提供するために統合する方法を指摘した人が何人かいました。それによって、興味深い買収計画が必須のものとなったのです。

サーバーアクセスはOktaがScaleFTに関心を寄せた当初の理由ではありませんでしたが、異なる視点を得たことで、違った見方で状況を捉えることができました。

あえて反対意見を自問する

また、進んで意地悪な質問をして、自ら憎まれ役になることもあります。これは容易ではありませんが、可能です。

頭の中で反対意見をうまく構成しなければなりませんが、論理的に考え、心の中で議論を開始し、決定する前に賛否を比較・検討するのです。

また、自分の決定が他人にどのように受け取られるかということについても自問します。大部分の人たちが同意すると思う場合には、その決定にあえて疑問を呈してみます。

昨年、新しい最高セキュリティ責任者を決める際、適切な候補者を見つけるのに苦労しました。適任者が見つからないので、責任者の役割を変えて、組織内での報告レベルを下げることも考えました。

しかし、距離を置いてその案を再考した時、それは安易な方法だと気づいたのです。そして、ふさわしい人を見つけるまで時間を費やすことに決め、最終的に適任者を見つけることができました。

もしあのとき、自分の考えに疑問を呈して人材探しを続けなかったならば、こうした結果にはならなかったでしょう。

あらゆるシナリオを考慮する

どんなことでも、決定を下す前にシナリオを考慮してさまざまな状況を検討し、何が間違った決定につながる可能性があるかについて考えます。このステップは、起きる可能性のあるありとあらゆる結果を比較して検討するのに役立ちますし、自分の最終決定に自信を持てるようになります。

このフレームワークは、数年前に採用戦略について話し合っていたときに生まれました。自社の職場の責任者は、社員が好きな場所で仕事ができるダイナミックワークと呼ばれるハイブリッドワークモデルを提案したのですが、そのとき私はその方法はあまりにも過激だと感じました。

しかし、ダイナミックワークの実践について詳しく知り、代替案のリスクを検討すると、見えてきたものがあったのです。代案のリスクには、ロケーションベースの制限と、主要なテクノロジーハブで起こっている激しい採用競争のために人材を採用できないということがありました。

そして、ダイナミックワークが正しい選択であり、最高の人材を見つける助けになると確信したのです。このように、チームと協力してすべての決断の長所と短所を理解すれば、会社にとって最良の選択が明らかになるはずです。

客観的に捉える

最後に、決定を下したその結果を客観的に評価します。本来の目標と、予想される結果について振り返るのです。

それらは達成でき、利害関係者から自分が期待したような反応が得られましたか? そして、自分の決定がその結果をもたらしたのか、それとも、市場の追い風のおかげだったのか、客観的に評価します。

最初からすべてを正しく決定できなくてもいいのです。確固たる意志決定の方法を身につけるには練習が必要です。

特に、その役割に不慣れで、他人からのインプットをほとんど必要としない状況ですばやく決定することに慣れている場合には、決断を下すのに必要な時間を作り出すのに最初は苦労するかもしれません。

OktaのCEOになって12年、意思決定プロセスについては今でも日々新しい発見がありますが、このフレームワークのおかげで今のところ自社で重要な決定をうまく行なうことができていると感じています。

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Source: TechCrunch, Okta

Originally published by Fast Company - Todd McKinnon[原文

Copyright © 2021 Mansueto Ventures LLC.

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