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心によい影響を与える、3つの小さな悪いこと

心によい影響を与える、3つの小さな悪いこと
Image: Shutterstock

いたずらな衝動を抑えながら、来る日も来る日も「いい人」でいるには、大きなエネルギーが必要です。

嫌いなケールもちゃんと食べ、礼儀正しく(英文)生産的な人でいようと思ったら、エネルギーがいくらあっても足りない…そんなふうに感じている人のために、心理学者からのアドバイスをご紹介しましょう。

いい人でいるのを(少なくともちょっとだけ)やめてしまえばいいのです。

心理学者のRichard Stephens博士が先日、「The Conversation」に面白い記事を投稿しました。その記事の中で同博士は、昔から「悪い」とされてきた行いの多くに、実は良い面があることを指摘しています。

これらの良い面の中には、ほんのささやかなものもあります。そのひとつは、「ビールを何杯か飲めば、外国語のスキルが向上する(英文)」です。これは本当にそうだと、私も断言できます。ただし、これが役に立つのは、異国風のバーにいるときだけですが。

これから紹介するほかの「悪いこと」には、もっと目に見える「良い面」があります。とはいえもちろん、衝動に駆られて悪いことをどんどんしよう、とすすめているわけではありません。

でも、脳があなたにしつこく「悪いこと」をしろと促してきたときに、そうした衝動を抑えることがいつも正しい選択なのかどうかを考えてみる価値はあります。

ここで紹介する内容は、それを思い出すきっかけとして役に立つはずです。

ちょっと悪いことをする(英文)」ことは簡単ではないこともありますが、それには精神的な効用があります。たまには衝動に負けて、聞きわけのない子どものように振る舞うほうが、実は賢明だったりするのです。

1. 悪態をつく

あなたの気のせいではありません。多くの研究から、実際に悪態には、フラストレーションをやわらげたり、友だちとの絆を深めたりする(英文)効果があることがわかっています。

「痛みに対する耐性が高まる、体力が増強される、社会的一体感が促進されるなど、悪態をつくことの利点(The Conversation)を裏づける研究はたくさんあります」

と、Stephens博士は記事の中で述べています。

最近のある研究では、クルマの運転中に大声で悪態をつくことを奨励されているときのほうが、怒りを引き起こす出来事に路上で遭遇しても、それにうまく対処できることがわかりました。

それでもまだ、悪態をつくことに罪悪感を抱いている人は、汚い言葉の使用が高い知性と結びついている(英文)ことを知ってください。

そして親御さんたちは、自分の口汚さをあまり心配しないでください。ひどい罵り言葉を使うことをすすめる人はいませんが、ある研究では、ある程度大きくなった子どもは、親が思っている以上に、どんな場面なら悪態をついてもいいのか(英文)を理解できることがわかっています。

なので、2年生の子どもの前でうっかり罵り言葉を口にしてしまっても、その子が先生に向かって同じ言葉を使うことは、たぶんないでしょう。

2. 退屈する

あなたにとって、退屈は心地いいものでしょうか?

過去何カ月もの間、新型コロナウイルスによるさまざまな制限(英文)を経験してきた私たちが知っているように、答えはもちろん、NOですよね。

けれども、だからといって、退屈が精神にプラスの効果をもたらさないわけではありません。

創造的になるには「脳を退屈させること」

Stephens博士はこう述べています。

「退屈だからこそ、私たちはそこに意味を確立しようと努力し、それによって創造力が刺激されるのです。ある研究では、退屈な映像(誰かが洗濯物を干しているところの動画など)をあえて見せたあとに創造性を要するタスクをさせたところ、そのパフォーマンスが著しく上がることがわかりました(APA PsycNet)

実は退屈は、可能性やチャンスの条件として受け入れるべき心の状態なのかもしれません」

3. 慣習に逆らう

「反逆」という言葉は、いろんな場面で使われます。その中には、どう考えてもよくないこともあります。

たとえば、政府の建物を襲撃したり、警官の頭を消火器でぶん殴ったりといったような蛮行です。けれども、日常生活におけるささやかな「反逆」は、ときに大きなプラスを私たちにもたらしてくれます。

「それを証明する興味深い研究(Wiley Online Library)が行われています。

この研究では、約200人の大学生たちに、町の中に出ていって社会の小さなルールを破り、その結果を記録するという課題を与えました。

ある学生は、ショッピングセンターで下りのエスカレーターを駆け上がりました。

ある学生は、クルマの窓を開けて大声で歌いました。ある学生は、年配の女性1人だけが乗るバスの中で、彼女のとなりに座りました」

すべてとは言わないまでも、彼らの冒険の大多数が良い結末を迎えました。

「クルマの窓を開けて大声で歌った学生に、通りすがりの人たちは声援を送り、いっしょに歌いました。バスに1人で乗っていた年配の女性は、自分のとなりに座った学生とのおしゃべりを楽しみました」

と、Stephens博士は述べています。

「慣習から解き放たれて、人間の真の温かさや交流を促す。そのための道具として使うのであれば、社会の小さなルールを破ることには、いい面があるのです」

驚くことに、ルール破りはビジネスの世界でも有効です。

ルール破りが持つ、革新を促す力についての本『Rebel Talent』を上梓しているハーバード大学のFrancesca Gino教授は、企業のリーダーに向けて、社内に十分な数のトラブルメーカーがいるか(英文)、自身の手で十分な数のいいトラブルを起こしているかどうか、よく考えてみることをすすめています。

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Source: The Conversation(1,2),APA PsycNet,Wiley Online Library

Originally published by Inc. [原文

Copyright 2021 Mansueto Ventures LLC.

訳:ガリレオ

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