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インサイドセールスのプロが教える、アポイントが取れる「営業メール」いい例・悪い例

インサイドセールスのプロが教える、アポイントが取れる「営業メール」いい例・悪い例
Photo: 印南敦史

新型コロナはリモートワークの浸透を促すことになりましたが、いままでとは違う仕事の進め方に戸惑いを感じている方も多いはず。

とりわけ大きな影響を受けているのが、人と会うことが当然であった営業マンでしょう。

リモート営業には対面営業とは違ったノウハウがあるはずで、それを知っているのと知らないのとでは結果に大きな差が出る可能性があるからです。

そこでご紹介したいのが、『リモート営業で結果を出す人の48のルール』(菊原智明 著、河出書房新社)。リモート営業歴20年のキャリアを持つ著者が、「対面営業とリモート営業との違い」を示したものです。

最近生まれたもののように思えるリモート営業を、著者が早い段階から続けてきたことには事情があったようです。

大学卒業後にハウスメーカーに就職するも、結果を出せないまま7年もの歳月が経過。

「このままでは営業を続けられない」という思いから、お客様へのアプローチを訪問から「営業レター」(手紙)に変えたというのです。

営業レターはアナログなツールですが、訪問せずに遠隔で営業活動をしていたことになるため、実質的にはほぼリモート営業だったということ。しかもそれが結果につながり、4年間連続トップ営業スタッフになれたというのです。

現在は営業コンサルタントとして独立されているそうですが、こうした経緯があるのなら、たしかにそのノウハウは現代のリモート営業にも生かせそうです。

とはいえ、お客様との接点をどのように持てばいいのかが気になるところ。そこできょうは第2章「お客様との接点が持てる9つのアプローチ」のなかから、メールに関する注意点をピックアップしてみたいと思います。

対面営業は“数打ちゃ当たる”が、リモート営業は的を絞る

働き方改革やコロナ禍に関係なく、近年はメールでの面談依頼が増えているそうです。

ただし、対面営業と同じ“数打ちゃ当たる”の精神でメールを送っていたのでは、読んでもらえなくても当然。たとえば著者は、よくあるダメなメールの例として以下を挙げています。

【よくある(ダメな)メールの例】

ご責任者様

突然のご連絡にて失礼いたします。 株式会社○○の佐藤と申します。 このたびは、従来のビジネスの問題点の解決方法をお伝えするためにご連絡いたしました。 弊社のサービスを利用し、ビジネスの悩みを解決した事例が300件以上あり、多くのお客様からご支持をいただいております。

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よろしくお願いいたします。

(55ページより)

たしかにこんなメールが送られてきたら、返信する気にはなれません。

しかも、こうしたメールだと自動的に迷惑メールに振り分けられてしまうのだそうです。したがって、次のことに注意してメールを送る必要があるのだとか。

・あおるようなメールの件名にしない

・すぐに反応を求めようとしない

・送り主を明確にする など

(56ページより)

リモート営業というと、「一斉にメールを送るほうが効率はいい」と考えがち。しかし結果を出したいなら、“数打ちゃ当たる”は通用しないということです。

なぜなら、「見込み顧客リスト」をもとに一斉配信メールを送ったとしても、お客様は見向きもしないから。

運よく開封されたとしても、文章を見た瞬間に「ああ、コピー&ペーストだな」とバレてしまうことになります。すぐに消去され、迷惑メールに登録されても不思議はないのです。

だからこそ大切なのは、お客様にピンポイントでアプローチすること。(54ページより)

リモート営業は、お客様に合わせた内容のメールを送る

著者はここで、自分に届いたアポ取りメールのなかで「これはやるな」と感心し、返信することになったメールを好例として紹介しています。

【思わず返信した好例】

営業サポート・コンサルティング 社長様

株式会社○○の鈴木一郎と申します。 弊社は企業に研修を紹介している会社です。 貴社のホームページを拝見し、ご連絡させていただきました。

新型コロナウイルスの影響で営業スタッフが思うように訪問活動できない会社様が増えております。 そこで「訪問しないで売る」というキーワードで検索したところ、貴社のホームページにたどり着いたのです。

私どもとしましてはこのノウハウを困っている会社の方に紹介させていただきたいと思っております。 よろしければ一度お時間をとっていただけないでしょうか。

※所要時間は20〜30分ほどを想定しております。

ぜひご検討のほど、よろしくお願いいたします。 (59ページより)

このような申し出であれば、自分にとって必要だと感じ、なにより「時間をとって話がしない」と思うものだと著者はいいます。

リモート営業には、リモート営業の結果の出し方があるもの。正しい方法を選択すれば結果が出ますが、間違った方法を選択したらドツボにハマるというのです。 (58ページより)

確実にアポイントが取れるプランは?

上記【よくある(ダメな)メールの例】(プランA)と【思わず返信した好例】(プランB)を比較すると、次のようになるそうです。

・プランA……デジタルツールを使い、一斉メールでアプローチする

・プランB……新規客を調査して丁寧にメールを送る

【プランAのステップ】

① アプローチの文章を作成する

② 見込顧客リストをもとに一斉送信する

【プランBのステップ】

① ベースの文章を作成する

② ネットで検索をかけて必要と思われる会社をピックアップする

③ その会社に合わせてベースの文章をアレンジする

(60ページより)

プランAでアプローチしたら、どんなにがんばっても結果は出ず、「この会社は迷惑メールばかり送ってくる」という悪評を広めるだけ。

しかしプランBなら確実にアポイントが取れるようになり、お客様方も信頼されるようになるわけです。

つまり、どちらの方法を選んだかによって、今後のリモート営業にも大きな差が出てくるということです。(62ページより)

これから営業は、いままでの「フィールドセールス(訪問型営業)」からリモート営業の「インサイドセールス(内勤型営業)へ一気にシフトしていくと著者は断言しています。

だとすれば、そんな時代に見合った営業スタイルを身につけておく必要があるでしょう。そのためのツールとして、本書はきっと役立つのではないかと思います。

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Source: 河出書房新社

Photo: 印南敦史

印南敦史

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