できるリーダーに欠かせない4つの資質とそれぞれの伸ばし方
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会社員時代を振り返ると、私は不満や失望を隠すのがうまくありませんでした。
思い返せばひどいことですが、自分ではどうしようもないと思っていたのです。自分の感情をうまくコントロールする能力に欠けていました。
心の知能指数である「EQ」も自己管理能力の1つです。
同僚に激怒したり、高潔さや倫理観に欠けていたり、うまくいかない時に責任を取らなかったり、準備をせずに会議に参加するリーダーというのを想像してみてください。
もしくは、自分の感情をあからさまに顔に出すリーダーはどうでしょう。失望をあらわにするのは、管理職として最も大きな罪ではありませんが、部下やチームが離れたりやる気を削いだりする影響があり、指導の妨げになります。
今の私にはわかりますが、当時はこのことが理解できていませんでした。
おそらく誰にでもこのような経験はあるでしょうし、自分が加害者だったかもしれません。
ですから、自己管理能力に欠けると限界があることはわかっていると思います。
さらに、このパンデミックを乗り越えるのに必要なのは、回復力があり、クリエイティブで革新的で、変わりゆく環境に順応するために率先して行動するタイプのリーダーです。これらはすべて強い自己管理能力に関連する性質です。
自分の感情をもう少しうまくコントロールしたり、自制心を伸ばしたり、もっと信頼されるようになりたい場合は、自己管理能力を強化する方法はたくさんあります。
今回はその中のいくつかをご紹介しましょう。
1.自制心

自分の引き金を知る
どんなものにネガティブな反応をしてしまうのかに気づき、それを記録します。なぜ特定のものにそのような反応をしてしまうのかを考えます。
たとえば、人生における重大な出来事と結び付いて思い浮かぶものはありますか?
自分の引き金となるものを認識したら、不適切な反応をする前に気づく確率が高くなります。
フィードバックを求める
上司や同僚、仲間に定期的に意見を聞きましょう。
形式的なものである必要はありません。単純に「私ってどんな感じですか?」と聞けば、その人があなたに対する印象を話す機会になります。
弁解をせず、相手の言うことに素直に耳を傾けるのは、かなり大変なことです。
対応の仕方を選ぶ
深呼吸をして、どんなことでも自分の反応の裏にある意図を時間をかけて考えましょう。
2. 回復力

チャンスを見つける
悪いニュースや状況のネガティブな側面ばかりを見るのではなく、そこに何かチャンスが隠れているかもしれないと考えましょう。
たとえば、リモートで働くことで優先順位が高かったチームを結束させる計画がひっくり返ったかもしれません。
その場合は、代わりにこのような変動する状況で、チームをより結束させるチャンスとして活かすにはどのように働けばいいかを考えましょう。
成長する考え方を選ぶ
このような視点で見れば、失敗は学ぶ機会になります。
何かがうまくいかなかったり計画通りにならない時は、すぐに今後確実に成功させるには何を変えるべきかを、自分自身や他の人に説明する機会と捉えましょう。
視点を維持する
今回のパンデミックが教えてくれるものがあるとしたら、私たちの手に負えないものはたくさんあるということです。
手に負えないことで時間を無駄にするのではなく、自分が変えられることに意識を向け、行動を起こしましょう。
柔軟である
状況は変化することを理解し、前もって代替案や次の手を考えておきましょう。
3. 高潔さ

自分の評価を知る
あなたの評価や性格は、他の人のモデルにもなります。
自分の評価がわからない、もしくは不確かな場合は、考えられる死角をなくすために360度評価システムを使うことを検討してみてください。自分の知らないことは変えられません。
一貫性である
人生のあらゆる面で、自分の価値感や信念を貫きましょう。
自分は正しいことをしていると常に感じます。自分の気分は良くなり、他の人はあなたの立ち位置がわかるようになります。
自分の過ちを認める
先ほども言ったように、自分の過ちを報告や実例としてオープンに共有することで、他の人がその失敗から学ぶ機会となるだけでなく、あなたの強みと弱みがわかるようになります。
思いやりをもつ
特に今は、部下や社員、自分の管轄外の責任者全体を見ることが大事です。
その人たちの現状を尋ね、相手の話すことに耳を傾けましょう。
4. 適応力

上手くいっていないことを変える
パンデミックから学んだもう1つの教訓は、生活は急に変わることがあるということです。
これまでずっとやってきた方法だからというだけで、同じようにやるのが良くないこともあります。特に今は、もっと良くなる方法を考えることが重要です。
不適切だと感じている方法がある場合は、無理にその方法でやらずにもっといい別の方法を考えましょう。
新しいアイデアを受け入れる
1つのアイデア(特に自分の)に固執しないでください。他の人のアイデアを捨てる前に、時間をかけて検討しましょう。
過去の恐れを乗り越えてチャレンジする
自分がどんなリスクを負っているのか知るには、「起こりうる最悪の事態は何か?」と自問しましょう。
アルバート・アインシュタイン曰く、「失敗は成功の母」です。
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集中力と意識的な努力によって、誰でも自分の思考、感情、行動をうまくコントロールすることができます。
このような自制心を伸ばし、習得できるように継続すれば、個人的な目標を達成し、より幸せで満足感が得られるだけでなく、今正に必要とされている「人々に刺激を与える革新的なリーダー」になることもできます。
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Originally published by Fast Company [原文]
Copyright © 2021 Mansueto Ventures LLC.
訳:的野裕子