甘くて香ばしい。ハムをおいしくするグレーズソースレシピ5選
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ハムが大好きな私には、9歳のころの思い出があります。
ボクシングデーの夜、両親が外出から戻ると、約9kgのハムの塊を「誰か」がほとんど食べてしまっていたのです。
私はハムをうまくスライスする方法を知らなかったので、ただ上から削り取って食べていました(この食べ方は、ハムだけにham-fisted[不器用]だったと言えるでしょう)。
叱られまいと焦るあまり、うまい嘘も思いつきません。ですが、いくら「自分じゃない」と訴えたところで、容疑者はほかにいなかったのです。
私といっしょに祖母も家にいたのですが、菜食をすすめるセブンスデー・アドベンチスト教会の信徒だった彼女は、豚肉を口にしませんでした。
グレーズのかかっていないハムを食卓に出すなんて、私には考えられません。
ジャマイカでもカナダでも、私はいつも家で、目にもおいしいグレーズド・ハムを作っています。
クローブを刺し、パイナップルの輪切りやマラスキーノチェリーを添えたグレーズド・ハムです(私の好きな70~80年代風です)。
グレーズはハムに、風味や彩り、食感を加えてくれます。キャラメル化した砂糖がハムの表面を覆うことで、そのすべてがもたらされるのです。
最高のグレーズは甘くてフルーティーで、ピリッとして、少しスパイシーです。すべての風味が、豚肉の塩気とうまく調和します。
この記事では、私のお気に入りのハムグレーズを5つご紹介します。
そのなかには、我が家に何十年も伝わるグレーズもありますが、いまだに食べ飽きません。
どのレシピも、約4.5~6.4kgのハムに十分な量のグレーズが作れます(ちなみに、ハムを調理してグレーズをかけ終わったら、30分置いてからスライスするのがポイントです)。
オレンジマーマレードのグレーズ

この伝統的でオーソドックスなグレーズは、幅広く好まれる味です。
柑橘の深い風味と、かすかにピリッとくる刺激に、生のハーブをひとつまみ加えることで、繊細な味わいがもたらされ、全体がまとまります。どんなハムにも輝きを与えるグレーズです。
材料
- オレンジの皮:1個分
- オレンジマーマレード:2カップ(※アメリカの1カップは240ml)
- アップルサイダー:1カップ
- 生のオレンジを絞ったジュース:1/2カップ
- ダークブラウンシュガー(黒砂糖など):1/2カップ
- ディジョンマスタード:1/4カップ
- 生のおろしショウガ:大さじ1
- 生のライムを絞ったジュース:大さじ1
- シナモンパウダー:小さじ1/4
- クローブパウダー:小さじ1/8
- 細かく刻んだ生のローズマリーの葉:小さじ1/8
- 細かく刻んだ生のタイムの葉:小さじ1/8
- オレンジスライスとホールクローブ、赤いマラスキーノ・チェリー:飾り付け用
作り方
すべての材料を厚底のソースパンに入れて、中火で8~10分、グレーズがとろりとしたシロップ状になるまで火にかけます。
オーブンに入れたハムが焼き上がる30分前になったら、オーブンから取り出します。
グレーズを塗ってオーブンに戻し、これを10分おきにさらに2回繰り返します。
グレーズを全部塗り終わったら、ハムはまるで、大きな宝石のように輝きだすでしょう。
食卓に出す前に、飾りのオレンジスライスをホールクローブを使ってハムに固定し、スライスの中央に赤いマラスキーノ・チェリーを刺します。
ブラウンシュガーとマスタードのグレーズ

シンプルな黒のドレスのようなハムグレーズです。
どんなサイドディッシュにも合いますし、買い置きの食材が少ないときにも助かるレシピです。
材料
- ディジョンマスタード:1カップ
- ライトブラウンシュガー(三温糖など):3/4カップ
- 本物のメープルシロップ:1/2カップ(メープルシロップがない場合はハチミツを1/3カップ)
- 無塩バター:1/2カップ
- 粒マスタード:1/4カップ
- アップルサイダービネガー:大さじ1
- シナモンパウダー:小さじ1/4
- クローブパウダー:小さじ1/4
作り方
バターを厚底のソースパンに入れ、中~強火にかけて溶かします。
バターがきつね色になり、ナッツのような香ばしい匂いが漂ってくれば、ブールノワゼット(焦がしバターソース)の完成です
注:火にかけているとバターが泡立ってきますが、あわてる必要はありません。これは、水分が蒸発して、乳固形分が残されるときに起こる化学反応です。この焦がしバターが、すばらしく複雑でナッツのような風味をグレーズに加えてくれます。
残りの材料を加え、砂糖がすべて溶けて、グレーズがシロップ状になるまで煮立てます。
ハムが焼き上がる30分前になったら、グレーズを塗り、ハムにおいしそうな光沢が出るまで、10分おきにこれを繰り返しましょう。
クランベリーのグレーズ

ついに、11月末から食器棚の奥で眠っていたクランベリーソースとクランベリージャムの缶を開けるときが来ました。
材料
- ホールクランベリーソース:1缶
- クランベリージャム:1缶
- オレンジジュース:1カップ
- シナモンスティック:1本
- メープルシロップ:1/2カップ
- ブラウンシュガー:1/2カップ(クランベリーソースなしで、ジャムのみを使用する場合は入れません)
- ジンジャーパウダー:小さじ1
- カイエンペッパー:小さじ1/2
- クローブパウダー:小さじ1/2
作り方
材料全部を厚底のソースパンに入れたら、木製スプーンの背にソースの膜が張るまで中火で加熱します。
ほぼ火が通った(つまりあと30分で焼き上がる)状態のハムにグレーズをたっぷりと塗り、表面が泡立ち始めるまで焼きましょう。
パイナップルジンジャーのグレーズ

少し派手さがほしいなら(そして、ハワイアンピザを目の敵にする人たちを気にしないのなら)、このトロピカルなグレーズを大きなハムの塊にたっぷりと塗り、(遠くに行けない今)せめて味覚でエキゾチックなバケーションを楽しみましょう。
材料
- パイナップルジュース:4カップ
- おろしニンニク:4かけ分
- ダークブラウンシュガー:3/4カップ
- おろしたてのショウガ:1/4カップ
- たまり醤油:1/4カップ
- 五香粉:小さじ1/2
- 缶詰のパイナップルスライスとホールクローブ、赤いマラスキーノ・チェリー:飾り付け用
作り方
すべての材料を厚底のソースパンに入れたら、材料が煮詰まってシロップ状になるまで、中~強火にかけます。
焼き上がる30分前になったら、ハムにグレーズをたっぷりと塗ります。
ハムをオーブンから取り出して休ませたら、パイナップルスライスとクローブ、マラスキーノ・チェリーを飾り付けます。
ジャマイカン・ソレル(ハイビスカス)のグレーズ

ソレルは、ジャマイカの伝統的なクリスマスドリンクです。
アフリカの多くの国々でも「ビサップ」として知られていて、ハイビスカス(アオイ目アオイ科フヨウ属)の仲間であるローゼルの萼片(がくへん)から作られます。
カリブ海地域の物産を扱う食料品店に行けば、乾燥および生のソレルがよく売られています。多くの大手オンラインストアでも、パック入りの乾燥ソレルが売られています。
このレシピに必要なのは、乾燥タイプのほうです(乾燥ソレルを手に入れて、ソレルドリンクを作るのが面倒な場合は、瓶詰めのソレルチャツネを買ってきて、クランベリーのグレーズのレシピに沿って作ってみてください)。
ソレル・ドリンクの材料(ステップ1)
- 乾燥ソレル:2カップ
- 水:5カップ
- クローブ:6個
- オールスパイス(ピメント):6個
- シナモンスティック:1個
- きざみショウガ:1/2カップ
- オレンジの皮:1/2個分
- オレンジの絞りジュース:1/2個分
グレーズの材料(ステップ2)
- ステップ1で作ったソレルドリンク:全量
- ダークブラウンシュガー:1カップ
- ハチミツ:1/2カップ
- ファンシーモラセス(軽くて甘みの強いタイプの糖蜜):1/4カップ
- 種を取って細かく刻んだスコッチボネット(カリブ海に起源を持つトウガラシ)またはハバネロトウガラシ:小さじ1
作り方
ソレル・ドリンクの材料をストックポットに入れて、沸騰させます。
火を止め、蓋をして冷まします(電気コンロを使う場合は、鍋をコンロから下ろしておきます)。
網で漉して、残りの材料といっしょに厚底のソースパンに入れます。
沸騰させたら、木製スプーンの背にソースの膜が張るまで、煮詰めます。
クローブを刺したハムにほぼ火が通ったら(焼き上がる30分前)、グレーズをたっぷりと塗りましょう。ハムが色の濃いルビーのような輝きを放つようになるまで、繰り返し塗ってください。
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Graphic: Elena Scottie
Photo: Shutterstock, Getty Images
Source: Grace Foods, Amazon.com
Vaughn Stafford Gray - Lifehacker US[原文]
訳:ガリレオ