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特集:ともに働く―Tips for a working couple

共働き夫婦、年末年始にやるべき「お金の話し合い」3つのステップ

共働き夫婦、年末年始にやるべき「お金の話し合い」3つのステップ
Image: Shutterstock

2020年冬のボーナスはどうだったでしょうか。日本経済新聞社の調査速報によれば8.55%減少でこれはリーマンショック以来の大きな下落だそうです。

今回のボーナスは平均より上下の幅が大きいことにも特徴があって、航空産業などは80%ダウンあるいはゼロ支給になったと報じられていますし、外食産業のとある有名チェーン店は60%以上のダウンだったそうです。かなり厳しい数字ですね。

共働き夫婦、お金の情報開示をしよう

ソファーで語らうカップル
Image: Shutterstock

共働き夫婦のお金の問題を考えるとき「一緒に解決していく」ことが大切です。そして重要なのは「お互いのお金の状況をできるだけ見える化する」ということ。

といっても、毎日リアルタイムの残高をチェックするというのは現実的ではありません。

「年末年始にこれだけはやっておく」という3つのステップをまとめてみます。ぜひ年末年始の休暇中に、お金の話し合いをしてみましょう。

ステップ1:源泉徴収票を見せ合う

まず、確認するのは「2020年のお互いの年収」です。会社員の場合、12月に源泉徴収票をもらうはずです。これをお互いに見せ合い、今年の年収について確認をします。

源泉徴収票は今年の年収をチェックし、所得税を確定させたことの書類です(来年の住民税にも影響する)。ここにある、一番大きな数字があなたの「税引き前の年収」ということになります。

紛失しやすい人は、スマホのカメラで撮影して、EvernoteなりDropboxなりクラウドに保存しておくといいでしょう。

できれば「2019年の源泉徴収票」と「2020年の源泉徴収票」を2枚用意できると、昨年と比べて増えたか減ったかもはっきり分かります。

今年は新型コロナウイルスの影響で年収ダウンになった家庭は多いと思われます。統計データでは時間外給与のダウン(残業代減少)とボーナスダウンが明らかになっています。

わが家はどれくらい影響があったのか(あるいはなかったのか)、ぜひ源泉徴収票を軸に、ふたりで話し合ってみましょう。

もし下がっている場合は、どれくらい下がっているかを直視することで、「その分生活コストも下げなくてはいけない」という問題意識も明確になります。

ところで、年収をオープンにしない共働き夫婦がしばしば見受けられます。

「1つの家の支出」を「2つの収入」でやりくりするのが共働き夫婦ですから、お互いの年収を知ることは当たり前だと考えてください。

また、年収が多い方が偉いとかそういう問題ではありませんので、特に男性はご注意を。

家事育児のシェアが夫婦で行われているように(そして多くは女性の負担割合が高い)、世帯収入を稼ぐシェアがあるだけのことだからです。

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ステップ2:預金通帳の残高を見せ合う(前年比較で)

次のステップも、お互いに数字を見せ合うものです。具体的には「2020年末の最後の預金残高」をお互いに見せ合います。

定期預金や証券口座にある資産残高がある場合は、これも合わせて「私の全財産」がはっきりするといいでしょう。そして、前年より増えているかを見ます。

Zaimなどのアカウントアグリゲーション機能がある家計簿アプリだと、銀行口座や証券口座の一覧ができ、合計資産額が表示されるので、複数の口座にまたがる場合の把握に便利です。

共働き夫婦の貯蓄額についてはしばしば、お互いが互いの残高を知らず、それぞれのペースで積み上げていることがあります。これは将来のケンカの火種です。

「私はがんばってこんなに貯めていたのに、なんであなたはそれしか貯めてないのよ!」

「いやオレは家賃とか負担が多いから無理なんだよ!」

みたいなケンカはそもそも夫婦が資産状況と貯蓄目標を共有していないから起きる現象です。

「2020年末でどれくらい貯まっているのか」「どれくらいのペースで2020年はお互い貯めていたのか」を共有することで、家計だけでなく資産形成も夫婦の共通課題となるのです。

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ステップ3:ケンカはせず(ここが大事!)、2021年のことを話し合う

さて「今年の年収の増減」「貯蓄額の増減」が見えてきたところで、2021年のそれぞれの家計のあり方について話し合いをします。

具体的には

  1. 2021年の年収はどうなりそうか
  2. 2021年の支出はどうするか
  3. 2021年の貯蓄目標をどうするか

この3つのテーマを話し合ってみましょう。それぞれ以下のようなポイントで話し合ってみます。

1. 2021年の年収はどうなりそうか

ここでは、特に減る可能性を考慮に入れてください。2021年も年収が下がる可能性は大いにあり、もしそうなら、早めに覚悟を決めてそれに見合う節約に動きたいものです。

2. 2021年の支出はどうするか

まずは必ず発生する大型出費をチェックします。家賃の更新料や子どもの受験費用、入学金に学費などは年始に1年分見込んでおきます。

そして、年収減に見合う程度の日常生活費の切り詰めを検討していきましょう。もちろん旅行などの大型出費について見送るなども年始にまとめて検討しておきます。

3. 2021年の貯蓄目標をどうするか

今まで曖昧であったなら年始に貯蓄目標をお互い設定します。ただし、年収減なら無理なく設定することが大事です。

もちろん、すでに設定している目標が続けられそうなら現状維持を目標にしてもかまいません。

3つのテーマについて話し合うとき、ケンカはしないことが大事です。

2020年のことを振り返ってケンカをしてもキャッシュバックがされるわけでもないので、ほどほどにして2021年のことを真剣に考えるほうが大事です。

特に厳しい予想が考えられる場合は、過去のことよりとにかく未来の生き方を議論しましょう。

2021年のお金の使い方のルールをスッキリさせておこう

経済のバランス
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2021年に重要となるのは「夫婦で協力してお金の問題に取り組む」という意識だと思います。

夫婦それぞれに落ち度がなくても、ボーナスが下がり、給料がダウンする可能性があるのが、今の状況です。最悪の場合、会社がつぶれて無職になるかもしれません。

今年は、年末年始のお休みの長期化を要請する動きもあり、仕事はじめが遅い会社もあるでしょう。

一方で、混雑している神社へ初詣に行ったり、混雑する初売りセールに突撃したりする勇気がでない場合、どうしても家にいる時間は増えることになります。

仕事に追われず、夫婦が顔をつきあわせている時間が多い年末年始こそ、「お金の年始の計」を話し合ってみてはいかがでしょうか。

このタイミングでしっかりお金の問題を話し合うことができれば、共働き夫婦の絆は一層強まるはずです。

山崎俊輔

フィナンシャルウィズダム代表。ファイナンシャルプランナー。夫婦で共働き、共家事、共育児しながら子どもふたりを育てている。

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