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iPhoneの「耐水性能」が表す本当の意味

author 訳:的野裕子
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iPhoneの「耐水性能」が表す本当の意味
Image: EugeneEdge/Shutterstock.com

映画『スター・ウォーズ』が教えてくれてたのは、「レジスタンス(反乱軍)」は「無敵」ではないということです。どんなに崇高な思いがあっても悪いことは起こります。

つまり、Apple(と他のスマホメーカー)が、デバイスの耐水性をどれほど重視しているかがわかります。

iPhoneの耐水性は本当?

Appleは最近、iPhoneの耐水性のマーケティングに関して、イタリアで約13億円の罰金を課されました。

具体的にAppleは、iPhoneは「最大水深1~4m(モデルによって変動)で最大30分間」の耐水性があると謳っていたと、「9to5Mac」は伝えています。

これは普通だと思いますが、イタリアの取締官は、Appleがその結果どうなるか明示していなかった事実に異議を唱えました。

つまり、AppleのiPhoneの「耐水性」の数値を決める試験は、現実的な設定の元ではなく研究所で行われ、同社は“きれいな”水を使用したので、試験で問題がなかったのだということです。

私たちがスマホを水没させてしまう状況は、そのようなきれいな水である可能性が低いので、これは問題です

水には、汚れやべたつき、沈殿物、その他の液体など誰にもわからない何かが含まれている可能性があります。

また、スマホを水に浸した時に、その下の床に当たったり、水着のポケットに入れていた他の物や、怒った魚など他の物体にぶつかる可能性もあります。

要するに、Appleの耐水試験は現実世界を正確に反映していないのです。

耐水性に関する半ば人工的な数値を満たすよう設計されていて、イタリアはそれは防水ではないという指摘しており、Appleはこの事実に関して十分に明らかにしていません。

今公表されているiPhoneの「耐水性」

最新のiPhone 12の「IP68」という数字は、電気機械器具の筐体が埃や水の侵入をどの程度防げるかを表わす「Ingress Protection」で、固体の場合は6、液体の場合は8と評価したものです。

ここで言う「固体」「液体」は以下を意味しています。

  • 固体:粉末状の物が詰まった状態。粉末状の物が侵入せず、接触に対して完全に保護されている。
  • 液体:1mを超える浸水。メーカーが指定する条件下で、継続した浸水に適した機材である。通常、これは機材が密閉されていることを意味する。ただし、特定のタイプの機材の場合、水は侵入しているが有害な影響をもたらさない状態なだけという可能性がある。

これが現実世界で意味することは、運と環境的な条件がさらに入ってくるということです。

私は、iPhone 12が「塩水の浸水+時間の試験」に初めは問題なく成功していたものの、バッテリーを再充電する時に問題が起こったのを見たことがあります。

また、iPhone 12が何の問題もなくプールの中で箱から取り出されるのも見ました。

インフルエンサーが、真新しいiPhoneをあらゆる種類の水に浸けて、拷問しているようなYouTubeの動画は大量にあります。

水が理由でiPhoneの保証が効かないことも

耐水性のあるiPhoneが水に濡れた場合、iPhone自体はおそらく大丈夫でしょう。

コップ1杯分くらいの水がiPhoneにこぼれたり、水たまりや浅いプールにうっかり落としてしまったというような、ちょっと水滴がかかったというレベル以上にiPhoneが濡れてしまったとしても、多分大丈夫です。

少なくとも私のiPhone 4がうっかり水没した時よりは、全然問題ないはずです。耐水性はまったく問題ありませんでした。

では、

「iPhoneを持って水のあるところに行った方がいいのか?」

それはないです。

「今度のシュノーケリング旅行では、iPhoneで素敵な動画を撮ってみてもいいのか?」

防水ケースなしならダメです。

「iPhoneを落とした時のために修理代を貯め始めた方がいいのか?」

もちろんです。耐水性のあるiPhoneを持っていても、耐水性がその後の保証サービスも保証してくれるわけではありません。

iPhoneを水の中に落としたとして、その時は無事だったのに後で何らかの問題が起こった場合(水没のせいで問題が起こらなかったとしても)、iPhoneの水測定器が作動していたら、Appleは保証内での修理に応じない可能性があります

これは正に、イタリアの取締官がAppleのマーケティングを問題としている特に後半の部分です。

Appleは、液体がデバイスに侵入した場合は保証は無効とすることを明言せずに、iPhoneには耐水性があると明示しました

このことによって、液体がiPhoneに侵入したとしたらそれは製造側の問題のはずだから、液体のせいでデバイスが損傷したらAppleは修理してくれるものだと、iPhone 12の所有者に間違った思い込みをさせてしまっています。

そこまで思っていなくても、iPhoneの小さな水測定器が何らかの理由で水に触れた場合、たとえそれで問題がなくても、Appleの修理保証を受けるのは非常に難しくなります。

耐水性能によって、濡れてもiPhoneがダメにならないかもしれませんが、だからと言って、iPhoneの周りに液体がある時に気を緩めていいという意味ではありません。

ただ、iPhoneを水に浸けてみたいという衝動にだけは抵抗しましょう。

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Image: EugeneEdge/Shutterstock.com

Source: 9to5Mac, DSMT.com, YouTube(1, 2)

David Murphy - Lifehacker US[原文

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