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印南敦史の「毎日書評」

朝のアラームは邦楽がおすすめ?「最高の目覚め」を実現するための3つのポイント

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朝のアラームは邦楽がおすすめ?「最高の目覚め」を実現するための3つのポイント
Photo: 印南敦史

ぐっすり眠れる×最高の目覚め×最強のパフォーマンス が1冊で手に入る 熟睡法ベスト101』(白濱龍太郎 著、アスコム)の著者は、睡眠、呼吸器内科、在宅医療の専門クリニック「RESM新横浜」院長。これまで1万人を超える人々に、睡眠に関する治療を行ってきたそうです。

そんななか、多くの患者さんから届いたのは「睡眠に関する情報はなにが正しいのかわからない」といった声。

たしかにインターネット上では、エビデンスが不明瞭な情報も含め、さまざまな俗説が紹介されています。したがって、知識を持たない一般人が戸惑ってしまっても無理はないのかもしれません。

そこで本書では、睡眠専門医としての著者の治療・研究経験、そして世界の一流機関の研究論文などをもとに、「熟睡法」に関する“ベスト101”を厳選しているわけです。

絶対に皆さんに知っておいてほしいこと、頻繁に寄せられる質問、間違って逆効果の行動をしがちなことなど、選りすぐりました。

本書では、各シーンにあわせて情報を細分化し、やるべきこと、やってはいけないことを具体的に解説しました。

一般には知られていない、みなさんが意外に感じるようなことも含まれていると思います。(8ページより)

きょうはPART 1「朝ーー最高の目覚めのために」のなかから、朝の習慣に関する3つのトピックスを抜き出してみることにしましょう。

1. 朝のアラームを邦楽にすると脳が活性化する

朝のアラームは、スマートフォンのタイマー機能を使って、好きな音楽を鳴らすのがおすすめだと著者。

そこまでであればよくある話ですが、その際は洋楽ではなく「邦楽」を選ぶことがポイントなのだそうです。

理由は、脳が日本語の歌詞を無意識下で認識することにより、少しずつ覚醒し、すっきり起きることができるから。

さらにこだわるならば、ゆったりしたリズムではじまって、そこからだんだんテンポアップしていくような曲がベストでしょう。

こういった曲調の音楽を聴くことが、朝のいい目覚めにつながるとの研究報告があります。(18ページより)

逆に避けたいのが、爆音が鳴り響くようなアラーム。

副交感神経のほうが優位にある状態から段階を踏まずに無理やり目覚めることは、自律神経と体内時計の乱れにつながるというのです。

体内のリズムが狂って心身のバランスが崩れると、うつ状態に陥る可能性すら出てくるのだとか。そのあたり、注意したほうがよさそうです。(18ページより)

2. 熟睡をもたらす朝食は和食

朝食時、積極的に摂取したいのは、トリプトファンという栄養素を含む食品。

必須アミノ酸のひとつであるトリプトファンは、体内に入ると自律神経の働きを活性化させ、心のバランスを整えるセロトニンというホルモンに変わるのだそうです。

そして日中に体内で分泌されたセロトニンは、夜になると酵素の働きによって、自然な睡眠を促すホルモンであるメラトニンに変化。こうした働きが、自然と眠気が訪れる効果をもたらすというのです。

トリプトファンを多く含む食品は、納豆やみそなどの大豆製品や、チーズやヨーグルトといった乳製品、卵、ナッツ類など。

トリプトファンはインスリンによって脳へと運ばれるので、糖となってインスリンの分泌をうながす白米もあわせて摂取するのがいいでしょう。

セロトニンの合成に不可欠なビタミンB6を多く含んでいるカツオ、マグロ、鮭といった魚を一緒に食べれば文句なしの朝食です。(24〜25ページより)

つまり、焼き鮭、みそ汁、納豆、白米といった典型的な和の朝食メニューは、良質な睡眠を取るうえでは理想的な内容だということ。

なお、洋の朝食が好みであるなら、ベーコンエッグ、ヨーグルト、チーズトーストといったメニューがおすすめだそうです。

ちゃんとした朝食をつくる時間がない場合は、インスタントでもかまわないので、みそ汁だけでも飲むようにするべき。いうまでもなく、大豆製品であるみそには、トリプトファンがたっぷり含まれているからです。

その他、バナナを1本という朝食も、意外に悪くないのだといいます。トリプトファンの量は少なめであるもののビタミンB6が豊富で、インスリンの効果を高める働きがあるから。食物繊維も豊富で栄養価も高い、すばらしい食品なのだそう。

また規則正しい朝食には、体内時計を調整する効果も。朝は太陽光をしっかり浴びて起床して、それから1時間以内に朝食を済ませることが大切であるようです。(24ページより)

3. 睡眠の質を向上させる朝の15分ウォーク

朝、活力を高めるためにぜひやってほしいと著者が勧めているのが、近所を散歩するなど、太陽光を浴びながら軽い運動をすること。

決して難しいことではありませんが、それが、自律神経のバランスを整えるセロトニンの分泌を促進するというのです。

セロトニンは、「2500ルクス以上の光を浴びて一定のリズム運動を5分間以上継続すること」によって、分泌されやすくなります。

そして、セロトニンは睡眠ホルモンであるメラトニンの原料でもあるので、セロトニンが多く分泌されれば自然とメラトニンも増えて、質の高い眠りを得やすくなる。

さらに、体内時計の調節にも役立つなど、早朝から午前中にかけての散歩・ウォーキングはメリットだらけです。(28ページより)

そこで、たとえば朝の通勤時に1駅分(15分ほど)歩くようにするなど、早い時間のうちに太陽光を浴びる工夫をしたいところ。冬場は日照時間が短くなりますから、注意が必要だそうです。(28ページより)

これらに限らず、本書で紹介されているメソッドは、どれも実際にやってみれば一定の効果が見込めるものばかりだと著者は太鼓判を押しています。

とはいえ、無理をしてすべてを試してみる必要はなし。自分にできそうなことからトライしてみればいいわけです。よりよい睡眠習慣を身につけるために、活用してみてはいかがでしょうか?

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Source: アスコム

Photo: 印南敦史

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