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副業特集―My Another Path

IT企業×テレビレポーター。2つのキャリアを両立して得たものとは

IT企業×テレビレポーター。2つのキャリアを両立して得たものとは
Image: サイボウズ

My Another Path

働き方が多様化するなか、「副業・複業」「ギグワーク」といった道を選択する人が増えつつあります。1つの仕事にとどまらず、さまざまなプラットフォームで活躍する人の働き方・生き方の“リアル”をお届け。

程度の違いはあるにせよ、きっと誰もが興味を持っているのが「副業」のこと。

ひと昔前までは「会社や同僚に内緒でこっそりと」「空いた時間でできる内職」といったイメージが否めなかった副業ですが、働き方の多様化によって価値観も変化しています。

今回お話を聞いたのは、「100人いれば、100通りの働き方」を掲げるサイボウズ株式会社(以下、サイボウズ)の伊藤佑介さん

サイボウズが産声を上げた愛媛県松山市にある松山オフィスに勤務しながら、2年前からテレビレポーターの活動も行なっています。

副業を始めたきっかけやメリット・デメリット、そして気になる周囲の目や収入といった“リアルなところ”を聞きました。

地元でサイボウズを広めたい。PR活動からテレビレポーターの道へ

── これまでの経歴、現在のサイボウズでのお仕事について簡単に教えてください。

2011年に新卒でサイボウズに入社し、松山オフィスで弊社の業務システム「kintone(キントーン)」の契約部門や相談窓口などの仕事を経て、2017年に地域で会社やkintoneの認知度を拡大させることを目的としたローカルブランディング部に配属。現在はプロジェクトマネージャーを務めています。

── 副業を始めたきっかけ、お仕事の内容について教えていただけますか?

サイボウズは愛媛県で生まれた会社なのに、地域での知名度はいまひとつ。

今の部署に配属され、松山でイベントを主催したり、さまざまな人と関わりながら自社PRを行なったりするなかで、もっと自分の伝える、表現するスキルを磨きたいと感じていました。

そんな時、テレビレポーター募集のCMを見て応募したのがきっかけです。始めてから今年で丸2年になります。

伊藤佑介さん
Image: サイボウズ

サイボウズが社員に認めているのは副業ではなく「複業」のほうです。

社員が他で収入を得ることを認めるだけでなく、本業を続けながらサイボウズでも働きたい人材を募集する「複業採用」の制度も設けています。

現在は毎週水曜日19時から生放送の番組に出演させてもらっています。あとは、土日にロケにいくこともあります。ただ、新型コロナウイルスの影響でスタジオ出演やロケは少し減っていますけど。

本業という土台がありながら、別の仕事にも挑戦できる環境

本業と副業のパズルを組み合わせる様子
Image: claudenakagawa/Shutterstock.com

── 以前から、複業には興味を持っていたのでしょうか?

サイボウズが「複業採用」を発表したころから、自分も何かできることがあればいいなという希望はありました。

転職となるとリスクが伴うこともありますが、しっかりとした本業という土台がありながら、別のことにもチャレンジする権利、選択肢を持たせてもらえる環境は、すごくありがたいと思っています。

人材の確保が難しいなかで、社員1人ひとりの個性を活かし、石垣のように積み上げながら成長していきたい。そんな会社の思いを、代表の青野をはじめとする社員みんなが理解しているからか、同僚やチームメンバーもすごく協力的です。

「昨日、テレビ観たよ」「録画したよ」って声をかけてもらうこともあります。

また、僕が打ち合わせに没頭していると「そろそろリハーサルに行く時間じゃないの?」ってスケジュールを覚えていてくれたり(笑)。

様々な道を選択する人々
Image: Vectors Bang/Shutterstock.com

── 複業をしている方は何人ぐらいいらっしゃいますか?

松山オフィスには100名ほどのスタッフがいますが、僕の知る限りでは、複業しているのは10名に満たないぐらいでしょうか。

そんな中でも、プログラミング教室の講師や社交ダンスの先生などをしている人もいて、それぞれの得意なことが仕事になっているのは素晴らしいなと感じますね。

── 複業に関して、社内のルールはどのように定められていますか?

基本的には、会社の資産を使わずに、就業時間外に個人事業主として複業をする分には会社に申請する必要はありません。他社に雇用される場合や就業時間内に活動する場合は、勤務時間や報酬面について上長と話をする必要があります。

僕の場合、毎週水曜日に担当している生放送は19時からなので就業時間外ですが、その前のリハーサルは本業を1時間半ほど中抜けしなければいけません。1カ月で6時間ほど、サイボウズでの勤務時間を複業にあてていることになります。

その点を上長と話し、今のところは給与はそのままで、残業時間で帳尻をあわせればいいということになりました。

複業としては少ない収入? でもそれ以上のメリットがある

── 複業をすることのメリットとデメリットを教えてください。

あくまでも僕の場合ですが、メリットはレポーターの仕事で培ったスキルを本業にフィードバックできること。

レポーターの仕事を始めたころは、吐き気がするほど緊張したり頭が真っ白になってセリフが飛んだりすることがありましたが、人前で話すことにも慣れ、最近は本業のほうでもイベントのMCを頼まれたりすることも増えました。

番組でアナウンサーの方とご一緒していると、人に何かを伝えるには、言葉だけでなく表情も含めた表現力が必要なのだと痛感しますね。

レポーターとして働く伊藤さん
テレビレポーターとしてロケを行なう伊藤さん(写真最左端)
Image: サイボウズ株式会社

複業という切り口で実体験を話すことができるため、それまでとは違った方法で会社のブランディングにも一役買えているかなというちょっとした自負もあります。また、テレビ局側にも社会人を起用することで新たな視点をつくれることがメリットになるといいなと感じています。

また、レポーターの仕事で知り合った関係者に、サイボウズのイベントを手伝ってもらったりと、人脈の広がりはどちらの仕事にもいい影響があると思います。

デメリットは、そうですね…。やはり時間・体力的に多少の無理はかかることになります。でもそれは決してネガティブな意味ではなく、自分がやりたいことをやろうとするときには頑張りは必要ですから。

── 収入はどのぐらいでしょうか。話していただける範囲で…

複業は時給制で、月に数万円、多いときで5万円程度です。収入を目的とした複業として考えると少なく感じるかもしれませんが、お小遣いとしては上出来です。

また、お金以上に戻ってくるものが多いです。先ほどお話ししたメリットもそうですが、家族が喜んでくれるのが一番うれしいですね。5歳と2歳の子どもがいますが、僕がテレビに出ると、アンパンマンやトーマスより盛り上がってくれているようです(笑)。

ほかにも、街で買い物をしていると声をかけてもらったりと、ありがたい一方緊張感はありますね(笑)。

増える責任への覚悟は必要。でもまずはやってみたらいい

伊藤佑介さん
Image: サイボウズ

── もし同僚や後輩から「複業をやってみたいけど、どう思う?」と相談されたら、どのようにアドバイスしますか?

まず「やってみたら?」と言うでしょうね。それで無理があったら、見直しながら自分にあった働き方を見つけていけばいいと思います。

そして「責任が増えるから、覚悟は必要だよ」とも伝えたいですね。複業が忙しいからといって本業の仕事がおろそかになっては、チームの仲間から信用してもらえませんし、サイボウズの信頼も複業先の信頼も失ってしまいかねないからです。この点も複業の難しいところと言えるかもしれません。

── これからはどのように活動の幅を広げていきたいですか?

サイボウズの社員としては、入社して10年になるので、新しいことにも挑戦していきたいですね。最近は講演などのご依頼もいただくようになってきましたが、自分の話に価値がつくようになればと考えています。

あと、僕はサイボウズの履歴書にも釣りをしている写真を載せてしまったほどの釣り好き。釣りの番組に呼んでもらえる、さらには釣り番組を持たせてもらえるなんてことがあったら、サイボウズの報酬を減らしてでも関わってみたいなとは思いますね(笑)。

今後の野望

釣り番組に出演する、作ること。

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Image: サイボウズ, claudenakagawa, Vectors Bang/Shutterstock.com

Source: サイボウズ

大森りえ

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