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先延ばしをなくすために必要な「ぶっとんだ目標」を設定する5つのポイント

先延ばしをなくすために必要な「ぶっとんだ目標」を設定する5つのポイント
Photo: 印南敦史

先延ばしは1冊のノートでなくなる』(大平信孝 著、だいわ文庫)は、2017年に刊行された同名書籍の文庫版。目標実現の専門家である著者によれば、「1冊のノートで先延ばしを撃退する本」なのだそうです。

ここでいう先延ばしとは、「自分にとって重要な仕事・価値あることを後回しにすること」。つまり、どうでもいいことは先延ばししてもいいという考え方。

そして、そう主張する著者が本書で推奨していることは、とてもシンプルです。

1 「ぶっとんだ目標」をつくる

2 10秒でできることをノートに書いて実行する

(「はじめに」より)

自分が目指すべき方向が明確に決まる「ぶっとんだ目標」が見つかると、スイッチが入る、すなわち「その気」になれる。

すると、目標を実現する方向を、“つい目指してしまう”。

だから結果的に、先延ばしが減り、さらに目標も実現するということです。

今のステージでの努力を積み重ねても、行けるのはステージの最先端まで。

あなたが先延ばしを撃退するには、ステージを乗り換える必要があります。

仕事の質的・レベル的変化をとげるには、どこかで、「ぶっとぶ」必要があります。そのためには、まず、未来にぶっとんでしまえばいいのです。(「はじめに」より)

そして「ぶっとんだ目標」を設定するため、思いつくままに目標を書き出してみることを著者は勧めています。難しそうにも思えますが、順を追っていけば誰にでもできることだとか。

「書き出す際のポイント」に目を向けてみましょう。

目標を書き出す際のポイント

1. 夢や目標の素に「ダメだし」しない

目標を書き出すとき、「こんな目標じゃだめだ」「自分には無理かも」など、否定的に感じることがあるかもしれません。

しかし、せっかく書き出した目標を批判的に捉えたり、ダメだしするようなことはしてはいけないそうです。

自分で考えた目標に「ダメだし」するのは、自分で自分をいじめている状態だから。それでは、自分のやってみたいことを考えたり、書いたりするのが難しくなってしまうわけです。

最初の段階では、ありふれた目標でも問題なし。そこをとっかかりにして、ぶっとんだ目標を見つけていけばいいのです。それは誰もがたどる道なので、心配は不要だと著者は言います。(56ページより)

2. 欲望を思うがままに

「あれが欲しい」「あれがしたい」などなど、人間の欲望には限りがありません。しかし、それは健全なこと。

なぜなら、人は誰もが欲望からスタートして大きな望みを持つものだから。したがって、自分の欲望を知ることは重要なのです。

ところで著者は、「欲望=頭の声、体の声、心の声」と捉えているのだそうです。

① 頭の声……普段考えていることで「しなければならない」という義務感

② 体の声……体の状態やコンディション。肩がバキバキだ、のどが痛いなど

③ 心の声……感じていること、気持ち、喜怒哀楽など

(60ページより)

欲望は考えるものではなく感じるものなので、この3つの声を分けて「本当はどうしたい?」と自分自身に聞いてみるべきだということ。

なお、先延ばしを撃退したい場合は、「心の声」を重点的に聞いてみるといいそうです。心の声を聞き取ろうとすることは、自分が抱いている「欲望」を正しく知ることにつながるから。(59ページより)

3. 楽しく無責任でいい

「目標設定」というと、「本当に実現できるのだろうか?」というように、つい難しく考えてしまいがち。

しかし、実現可能かどうかより、「情熱の熱量」が大事なのだと著者は主張しています。夢は壮大であればあるほど、先延ばし撃退の力にもなるのだそうです。

そこで、能力、年齢、経済状況、家族の要望、仕事の都合、時間的余裕、体力、実現の可能性など現実的な制約は、すべて脇に置いておくことが大切。

「実現可能かどうか」ではなく、「実現したいかどうか」を基準にすべきだということです。(64ページより)

4. まずは、質より量を

目標を立てる初期段階では、目標の「質」よりも「量」が重要。

目標の数が多ければ多いほど、自分にふさわしい目標が見つかる可能性が高まるからです。

最高の目標を考えようというとき、5個だけ考えるのと、100個考えたなかから5個を選ぶのとでは、どちらがより素晴らしい目標になるでしょうか? 当然ながら、後者であるはず。

だから、まずはどんなに小さなことでもいいので、「やりたいな」と思ったことは紙に書いてみるべきだということ。

・やってみたいのに、今まで我慢していたことは?

・1ヶ月自由な時間があるとしたら、どんなことをしてみたい?

・生活費を稼ぐために働かなくてもいいとしたら、どんなことをしたい?

・1円ももらえなくても、やりたいことは?

・寝食を忘れてもやりたいことは?

(68ページより)

たとえば、このように。(67ページより)

5. 悩みや課題を書き出す

もしも「やりたいこと、欲しいもの、達成したいこと、味わいたい気分」などをまったく思いつかないという場合は、無理して絞り出さなくても大丈夫。発想を転換すればいいのだそう。

悩みや課題、「絶対やりたくないこと、イヤなこと、避けたいこと、欲しくないもの、二度と味わいたくない気分など、イヤなことを書き出してみればいいというのです。

「やりたいこと」と「やりたくないこと」は、コインの表裏の関係にあるから。

つまり「やりたくないこと」の反対が、「やりたいこと」である場合が多いということです。そして「やりたくないこと」を書くことで、自分の本音や本心がわかることもあるもの。

「やりたくないこと」のほうにこそ、人としてのあり方や生き様、生きる姿勢が鮮明に出やすいというわけです。(72ページより)

先延ばしを撃退するためには「ぶっとんだ目標」を持つことが必要だという考え方は新鮮で、そして説得力を感じさせもします。

だからこそ本書は、「つい先延ばしをしてしまう」と悩んでいる方にとって有用な一冊となってくれるかもしれません。

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Source: だいわ文庫

Photo: 印南敦史

印南敦史

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