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特集:ともに働く―Tips for a working couple

集中できない自宅を「精神と時の部屋」にする|ロジカル片付け Vol.1

author 田邊愛理
集中できない自宅を「精神と時の部屋」にする|ロジカル片付け Vol.1
Image: Shutterstock

在宅勤務やリモートワークする人が増えた2020年、お部屋の「片付け」で解消したい悩みも変化しています。

例年以上に家で過ごす時間が増え、特に一緒に在宅勤務をするカップルはスペースの割り振りも課題。家で仕事をすると集中できず、ストレスがたまるという声もよく聞きます。

そこで取り入れたいのが、自宅を「集中できる環境」にするための片付けハック

12月中旬に新著『集中できないのは、部屋のせい。』(PHP研究所)を発刊する 「ロジカル片付け」の達人である整理・収納コンサルタント 米田まりなさんのレクチャーを、4回連載でお届けします。

目指すは“精神と時の部屋”

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東京大学経済学部を卒業後、住友商事でEコマース領域の事業投資を行い、2017年から収納サービス「サマリーポケット」を運営する株式会社サマリーに出向している米田さん。

サマリーでデータ解析を担当するうちに「このスキルは片付けに生かせるのでは?」と思い立ち、整理収納アドバイザー1級を取得。

現在は業務のかたわら「捨てない整理収納アドバイザー」としても活躍中という、異色の経歴の持ち主です。

そんな米田さんがいま注目するのが、「自宅作業の集中力を高めるための片付け術」

これまでの片付けメソッドは「ていねいな暮らし」や「豊かな生活」をゴールにしたもので、リモートワークに適した「集中できる部屋づくり」とは必ずしも一致していなかったと話します。

「片付けは徹底的にやると、一家庭で20~30時間はかかると言われるほど時間がかかる作業です。

ビジネスパーソンはそこまでの時間はとれませんから、まずはデスク周りを重点的に片付け、そこから少しずつ範囲を広げていくのがおすすめです」(米田さん)

昨今の大都市圏の住宅事情では、自分専用の書斎がある人は少数派。

ひとりはベッドルーム、ひとりはリビングというように、場所をわけあって仕事しているカップルも多いはず。

集中できるリモートワークスペースは、じつは一畳あれば作れます。

まずは“自分の一畳”を確保して、そこを最高に集中できる“精神と時の部屋”にしていきましょう」(米田さん)

“精神と時の部屋”とは、マンガ『ドラゴンボール』に出てくる不思議な場所のこと。

そこでは時間が外界よりもゆっくりと流れており、何もない空間で集中して修行に励むことができるのです。

効率よく作業できる1.0畳書斎レイアウト

一畳あれば“精神と時の部屋”が作れるなんて、夢のような話と思うかもしれません。

しかし、最近駅構内やショッピングセンターなどに設置されている電話ボックス型のテレワークスペースは、約0.8畳程度の大きさ。

机と椅子、小ぶりな3段のカラーボックスがあれば、これくらいの作業スペースは簡単に作れるそう。

テレワークスペースの利用料は、15分で250円ほどなので同じスペースを自宅に作れたらとても経済的です。

「これは、一級建築士のSekkei Supportさんが公開されている間取りです。

デスクサイズは、横幅75cm、奥行きが50〜60cmで十分です。

椅子を前後に動かせる範囲は、70cm〜80cm設ければOKです」(米田さん)

1.0畳書斎レイアウト
1.0畳書斎レイアウト
Image: Sekkei Support

余裕が生まれる1.6畳書斎レイアウト

もう少し空間に余裕がある人は、下写真の米田さんの書斎のような配置もおすすめ。

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1.6畳のスペースを使い、横幅120cm奥行き60cmのデスクをベースに左にカラーボックス収納、右にサイドテーブルをレイアウト。

シンプルな配置ですが収納と広々とした作業場所が維持できるそう。

共働きカップルのデスク配置は?

共働きカップル
Image: Shutterstock

ふだん寝室やリビング、キッチンの一角で仕事をしていて、書斎にするほどのスペースがないように思えても、あきらめずに場所を探してみてほしいと米田さん。

「荷物やトレーニングマシーンなど“今使わないモノ”を動かせば、多くの場合一畳分の空間は捻出できます。

たとえ家族でも、自身のスペースに立ち入られると集中力が削がれてしまうもの。

レイアウトとしては机を壁または窓に向けて設置すると、作業中に人の気配が気にならなくて良いですよ」(米田さん)

スペースが見つかったら、デスクを取り囲むようにしてラグマットを敷いたり、可動式パーテーションや観葉植物で空間を区切ったりするのもおすすめ。

パートナーと同じ空間を使うときは、お互いに目が合わない位置に座ると集中できるといいます。

デスクの上は、デフォルトで「0」にする

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Image: Shutterstock

自分専用のスペースはある。でも集中できない、という人もいるかもしれません。

その場合は「デスクの上をデフォルトでゼロにする」ことを心がけてみて、と米田さん。

「よくあるのは、デスクの上が今日使うモノと使わないモノが混ざったカオス状態というケース。“複数のカテゴリのものが同一の空間にある”というのは、生産性を下げる大きなポイントです。

そもそもデスクは、モノを在庫する倉庫ではなく、作業をするスペースです。

部屋で集中する理想の環境は、机上のモノがゼロであること。“定位置がデスクの上”というモノは極力なくしましょう」(米田さん)

これは作業用デスクがなく、食卓で仕事をする場合も同じ。

作業中はテーブルを「ゼロ」状態に戻し、集中力のスイッチを切り替えるのがコツです。

「毎日使うモノ」の上手な収納法

収納
Image: Shutterstock

デスク上をデフォルトでゼロにするためには、よく使うモノを収納する場所が必要になります。

米田さんのおすすめは、安価で軽い3段カラーボックスを必要な数だけ購入することです。

本や資料を多く使うときは本棚にし、化粧品や雑貨が増えたときは本を減らすなど、そのときに応じて収納アイテムを変えられるのが3段カラーボックスのメリット。

フタの開閉がないので、出し入れのアクションも少なくて済みます。

その反面、フタがないのでホコリが入りやすく、インテリア的にも中身が見えてしまうため、使用頻度が高いものだけを入れるのがおすすめと米田さん。

「デスクで毎日使うモノは、デスク周りで手の届く場所(半径1m以内)に置きましょう。

ハンディゾーン(デスクに座った状態で手を真横に伸ばした位置)には、“毎日使うもの”だけを厳選して置くこと。

下の段には“週に1度は使うもの”を置くと、出し入れが格段にラクになります」(米田さん)

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米田さんは、2つの3段カラーボックスを並べてプライベート(左)・仕事用(右)とシーン別に収納。上段には毎日使うもの。中段・下段には今週使うものを。

ごちゃっとしがちな書類も仕事とプライベートで使うものは分けてしまっているそう。

仕事道具が少ない人はカゴ収納でもOK。出しっぱなしのものが多くなると、部屋はとたんに雑然として生活感がにじみ出てきます。

出しっぱなしにするよりもラクな場所に定位置を決めれば、ストレスなく部屋が片付くというわけです。

次回は、米田さんが理想とする「筋肉質な部屋」を作るための整理術をレクチャーします。

整理・収納コンサルタント 米田まりなさん

米田まりな

東京大学経済学部卒、2014年住友商事入社。現在は株式会社サマリーに出向し、資金調達やデータ解析業務を行う。2020年3月、Discover21より『捨てない片づけ』を出版。12月にPHP研究所より『集中できないのは、部屋のせい』を出版予定。

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Source: Sekkei Support

Image: Shutterstock

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