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人生を豊かにする「友情」についての大切なルール

人生を豊かにする「友情」についての大切なルール
Photo: 印南敦史

上手な愛し方 [新版]』(リチャード・テンプラー 著、桜田直美、亀田佐知子 訳、ディスカヴァー・トゥエンティワン)は、過去に何度か取り上げてきたことがある「リチャード・テンプラーのRulesシリーズ」のなかの一冊の新版です。

恋人、夫婦、家族、友人などとの関係性に着目し、「人生を愛でいっぱいにする人間関係のルール117」を紹介したもの。冒頭で著者は、愛について次のように述べています。

愛は一生の大問題なのだ。どうしたら愛する人と出会い、愛を確かめ、それをいつまでも新鮮に長続きさせることができるのだろう。

愛することは人間の本能だが、それだけではうまく愛することはむずかしい。愛には取扱説明書が必要なのだ。(「はじめに」より)

つまり、その「取扱説明書」が本書だということ。そしてここで紹介されている117のルールは、上手に愛し愛されるために、一生役立つものだといいます。

気持ちの持ち方や考え方についてのルールもあれば、具体的な行動についてのルールも。

すぐに実行できる簡単なものもあれば、取り入れるのに抵抗を感じたり、実行するのが難しいものもあるそうです。

つまり読者は、そんな117種のなかから、自分にフィットしたものを選び、実践してみることができるわけです。愛に関するさまざまなルールが網羅された本書のなかから、きょうは「友情についての14のルール」をクローズアップしてみたいと思います。

恋愛についてのルールがあるように、友情についてのルールもあると著者は主張するのです。

最終的に自分の人生にプラスになる人とつきあう

友情のすばらしいところは、それが義務ではないということ。

いいかえれば、いたくもない相手と一緒にいる必要はないわけです。もっとはっきり言うなら、一緒にいると自分の気分がよくなり、つらい時期には支えてくれる、そんな友人を持つべき。

この基準を満たさないのであれば、本当の友人ではないと著者は考えているのだそうです。とはいえ、そんな友人を見つけることは決して簡単ではないはず。

  • それは、がっかりさせることもあるけれど、おなかの底から笑わせてくれる人?
  • 夢を応援してくれるわけではないけれど、困ったときは親身に話を聞いてくれる人?
  • 口やかましいけれど、いつだって助けようとしてくれる人?
  • あてにならないけれど、そばにいるときは信じられないくらい親切な人?

どんな人が本当の友人と言えるのかは、誰にも答えられるものではないでしょう。

ただ言えることは、これは“バランシング・アクト”、つまり“天秤にかけて判断すべきこと”だということだ。

天秤の片方には友人の欠点を、片方には長所を乗せ、どちらが重いかを判断するのだ。

これで、このまま友だちでいるべき人と、そうでない人を、はっきり区別できるはずだ。思い出してほしい。

友人は変えられない。取るか捨てるか、どちらかだ。(205ページより)

しかし、いますぐそれを実行する必要はないようです。

なぜなら一生の間に、何人かの友人をチェックするべきときが訪れるものだから。

そのとき、このルールで点検すれば、そこで選ばれた友人が、人生をより豊かにしてくれる存在になるということです。(204ページより)

相手が必要とするときにはそばにいる

これは実に不公平なルールかもしれない。

あなたの友人が従うべきルールは存在しない。あなたはありのままの相手を受け入れるだけだ。

しかし、あなたが従うべきルールはある。

友人でいようと決めた相手にたいしては、できるかぎり最良の友人となるよう、あなたには努めてもらいたい。(206ページより)

たしかに、これは非常に高いハードルではあります。友人から必要とされているときは、たとえ忙しくても、疲れ切っていても、時間を見つけなければならないということなのですから。

よき友人になるための条件は、いくつかあるでしょう。聞き上手であるとか、前向きであるとか、面倒見がいいとか、親切だとか、頼りになるとか、相手の気持ちに寄り添えるだとか。

しかし、とにかくそばにいなければ、よき友人の条件のひとつも満たすことはできないわけです。したがって、なにより重要なのは、どんなに難しくても、友人に会う時間をつくることなのだと著者は主張しています。

ただし友人から必要とされていたとしても、必ずしも何時間も一緒に過ごさなければならないとは限りません。ほんの数分の、ちょっとした心づかいだけが必要なときだってあるでしょう。

あるいは2〜3日に一度、ほんの5分間電話で話すだけでいいということもあるかもしれません。

ただ「元気でいるか?」と気にかけてもらえれば、友人が満足できるということもあるかもしれませんし。それどころか、ちょっとしたカードやメールだけで大丈夫だというケースも考えられます。

いずれにしてもこれは、自分自身が本当に上手に人を愛することができるようになれるか、それを試す重要なルールなのだといいます。

だからこそ、友人がつらいときには、たとえ自分が大変でも、友人にとって必要なだけの時間と支援を提供すべき。なぜなら、必要とされるべきときにそばにいられてこそ友人なのだから。(206ページより)

誇れる人と友人となる

この点ははっきりさせておこう。あなたは、誇りに思い、自分がその一員であることを誇れる、そんな友人をもつ必要がある。

(中略)

ルールを身に付けたあなたなら歓迎される。よき友人を探すことはむずかしくない。(中略)

彼らは正直で誠実だ。 いつも真摯でうそをつかない。あなたからなにかを得られるからではなく、あなたを楽しませるためにそばにいる。

あなたを利用しようとか、いやがることをさせようとプレッシャーをかけたりはしない。あなたの信頼を裏切ったり、隠れてあなたの陰口を叩いたりもしない。

親切で、寛大で、思いやり深く、必要なときそばにいるよう最大限努力してくれる。(214〜215ページより)

誇れる友人と時間を過ごすようになると、自分も彼らに似ていくのがわかるもの。

そして、もしもそうしたすばらしい人が、自分と友だちになりたがっているとしたら、それは自分自身も価値ある人間になれたということの証拠なのだそうです。

たしかに気の合う人同士は似てくるものなので、納得できる話ではあります。(214ページより)

著者も言うように、ルールにはすでに知られていることも多く含まれています。

したがって目新しいわけではないかもしれませんが、それでいいのだと著者は主張しています。

なぜなら、愛とは“知られざる秘密のテクニック”が隠されているようなものではないから。ただ、なにがいちばん大切なのかを、ときどき思い出す必要があるだけだというのです。

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Source: ディスカヴァー・トゥエンティワン

Photo: 印南敦史

印南敦史

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