Trelloを使って、GTD(ものごとをやり遂げる)をうまく運用するには
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GTD(Getting Things Done:ものごとをやり遂げること)で最初にやることは、頭の中にあるすべての“もの・こと”を洗い出すことです。
そのためには、メモ帳やカードにすべて書き出すのがひとつの方法ですが、デジタルで同じくカード的に書き出すベストな方法が「カンバン方式」です。
GTDの手順を見直しながら、GTDがいかにカンバン方式と相性がいいかを見ていきましょう。
自分の頭の中にあるものを洗い出す

ほとんどの人は、さまざまなタスク、アイデア、プロジェクト、その他の(GTDで言うところの)“もの”を頭の中に抱えていることでしょう。そのすべてを洗い出す場所をつくるところから始めましょう。
今回は、カンバン方式のツールとして一番人気があり、無料枠の多い、「Trello」を使います。Trelloはキーボードのショートカットも豊富で、UIもうまくまとまっています。ですから、仕事に使うのにも一番速くて簡単なツールなのです。
ブレインストーミングをする時は、余計な手間をかけずに自分の考えを出すことが非常に重要ですが、お好みでTrello以外のものを試してもいいと思います。
まず、「GTD」という新しいボードを作成します。

次に、頭の中のものをすべて洗い出すための「Inbox」というリストを追加します。

これから数分かけて、自分の頭の奥底にある考えやアイデアをすべて書き出し、カードを作成していきます。
「カードを追加」のボタンをクリックして、最初のタスクやアイデア(何でもいいです)を入力し、Enterキーを押します。
他に何も思いつかなくなるまで、この作業を繰り返します。

GTDシステムに合わせてリストを設定する
次は、Inboxリストの各項目が実行可能かどうかを判断します。つまり、「それについて何かできるか?」ということです。
まず、実行可能な項目のための2つのリストを作成します。実行可能な項目がある場合は、それが2分以内でできるかどうかを判断します。2分以内でできるものは、できるだけすぐに取り掛かりましょう。
そうでないものは、別の手順でもっと分解しなければなりません。そのため、「プロジェクト」と「今日やること」の2つのリストが必要なのです。

「リストを追加」をクリックし、Inboxにカードを追加したのと同じように2つのリストを作成します。
実行可能でない項目は別の場所に移します。まず、「これは重要か?」と自問し、重要でないものの場合、削除して忘れましょう。
「今すぐでなくても、いつかやりたいことか?」と自問します。それは夢のようなものかもしれないし、将来のあるタイミングでしかできないことかもしれません。そのような項目のために、「いつか/そのうち」というような名前のリストを作成します。
重要だけれど、実行可能というより情報的な項目の場合は、「参考」のリストに入れましょう。
カンバン方式は、実行可能な項目にピッタリのやり方なので、軽いメモアプリのようなふさわしい場所に移すまで、参考リストは情報として一時的に留めておきます。
チームで働いている場合に追加するリスト
カードの項目が実行可能だと判断した後でも、まだそれを実行できないこともあります。
自分が実行する前に、他の人が何かを終わらせるのを待っているという場合もあります。もしくは、他の人がこのプロジェクトでやらなければならないのかもしれません。
前者の場合、「保留」リストを作成します。止まっているプロジェクトが完了するべき時期のリマインダーを受け取るために、締切を設定することもできます。クリックしてカードを開き、カレンダーにアクセスして「締切」を選びましょう。

後者の場合、「委任」リストを作成します。カードをリストに移した後で、そのカードに他のメンバーも追加できます。ただ、その人がボードにアクセスできるよう招待しなければなりません。
カードを開いて「メンバー」を選び、そのタスクや仕事を分担する人を探します。

分類したら、自分のプロジェクトを見直す
ここで、Inboxにある項目を調べ、そのカードを適切なリストにドラッグして移動させます。
リストの一番上から順番にやっていきましょう。各項目ごとに、作成したリスト(カテゴリー)とどこに入るかを検討してください。
すべての項目を分類したら、自分のプロジェクトを分析します。各項目を見て、どれくらい複雑かを考えます。
シンプルなプロジェクトの場合は、カードにチェックリストを追加することもできます。クリックしてカードを開き、「チェックリスト」をクリックして、カードを追加したのと同じように、チェック項目を追加していきましょう。

大きなプロジェクトの場合、そのプロジェクトを管理するための新しいボードも作成でき、そのプロジェクトのカードを新しいボードに移すこともできます。
そうするには、移したいカードにカーソルを置き、鉛筆のアイコンをクリックします。次に「移動」をクリックして、移動させたいボードをプルダウンメニューから選びます。

大きなプロジェクトには、チェックリストを作成するというオプションもあります。そのプロジェクトでやりたいことのアイデアはあっても、そのためにやるべきことの準備ができていない場合には、いい方法です。
代理人として、チェックリストの項目の大まかなリストを作成することもできます。Inboxのアイデアのブレインストーミングを思い出してください。プロジェクトになっていない、これからプロジェクトになる可能性のあるものを出すような感じです。
そして、準備ができたらカードを別のボードに移すこともできますし、チェックリストの各項目を新しいカードにすることもできます。

システムを動かし続ける
GTDを使って始めると、1〜2時間でできるので簡単ですが、GTDシステムを維持し続けなければなりません。でなければ失敗します。
TrelloのGTDボードを、週1〜2回はチェックしましょう。Inboxに新しい考えやアイデアを入れ、リストの各項目を見直し、適切な場所にあるかどうかを確認しましょう。
プロジェクトが完了したら、2つの選択肢があります。これ以上必要ないとわかっている場合はカードを削除します。過去のプロジェクトの記録として残したい場合は、「完了」リストを作成し、プロジェクトをそこに移動させます。
このシステムは、1週間の予定を立てるのにも役立ちます。「次にやること」リストを追加して、そこに今後数日以内もしくは来週やることをプロジェクトとして追加します。日曜の夜や月曜の朝にTrelloのボードをチェックしたら、その週の仕事の計画を立てやすくなります。
このシステムは自分なりにカスタマイズしてください。自分に合わないものがあれば、GTDに合わせる必要はありません。自由に別の方法を取り入れたり、混ぜたりしてください。一番大事なのは続けることです!
必要であれば、カレンダーのリマインダーをセットしましょう。システムを機能させ続けたいなら、システムを動かし続けるしかありません。
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Image: Shutterstock, MakeUseOf
Source: Trello
Original Article: How to Use Kanban to Manage GTD by MakeUseOf
訳:的野裕子